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【蒼空に架ける橋】最終話 蒼空に架ける橋

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【蒼空に架ける橋】最終話 蒼空に架ける橋

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シナリオガイド

7000年の時の果て。ついに解き放たれるのは、オオワタツミか? 浮遊島群か?
シナリオ名:【蒼空に架ける橋】最終話 蒼空に架ける橋 / 担当マスター: 寺岡 志乃



●肆ノ島 太守の屋敷

 どこかでだれかが叫んでいる声が聞こえます。

「……! ……ル! ……ール!」
(あれ……?)

 ぼんやりと、どうやら自分の名前を呼んでいるらしいと気づいたとき、初めてウァール・サマーセット(うぁーる・さまーせっと)は自分が目を閉じていることを知りました。
 目を開くと視界は開く前と変わらずぼやけていて、何が何かの区別もつきません。それでも時間が経つにつれてただ白いだけだった視界に色がつき、柱や壁、そして自分が見上げている物――彼を見下ろしている存在――が何か分かると同時に、ウァールは彼の名前も思い出しました。

リイム……?」
「よかった! 意識が戻ったでふね、ウァール!」
「ここは一体――つっ」

 周囲を見渡そうと頭を起こした直後、ウァールは額に激しい痛みを感じて首を竦めました。

「おれ……何が……」
「オオワタツミが崩した天井の一部が当たったんでふよ。それで気絶したんでふ。――守れなくて、ごめんなさいでふ」
「そんなことない。この程度ですんでるのは、リイムが守ってくれたからだろ」

 申し訳なさそうに言うリイム・クローバー(りいむ・くろーばー)をなでて、ウァールは周囲に目を向けました。
 どうやらここは、屋敷の廊下のどこかのようでした。壁や柱にひびが走り、周囲に瓦礫が散乱しています。それらに目をやるうちに、だんだんと、ウァールにも記憶が戻ってきました。

「たしか、後ろの廊下から呪符を全身に貼りつけたやつが出てきて……」

『幸いしたな。今、余は少しばかり機嫌がいい。
 愉快だ。
 少しばかり虫退治でもしてやろう』

 少年タタリが片手を持ち上げた、それだけでウァールを含む、その場にいた全員が後ろの壁まで弾き飛ばされました。
 まるで見えない何かで殴られたような衝撃と柱のかどに体をぶつけた痛みに耐えていると、廊下の奥の方から、マフツノカガミの到着を報告する随神の声が小さく聞こえてきます。
 瞬間、タタリはさらなる攻撃を与えようと伸ばしていた手を止めて、そこに浮かんだ光を握りつぶし、喜びに身を震わせました。

『カガミがそろった! これで契約の条件は果たされたぞ、クク・ノ・チよ! 今度はきさまが契約を守る番だ!』

 歓喜の咆哮を上げ――それは激しい圧として周囲の者たちを圧倒し――タタリの全身が光に包まれます。同時に彼を中心として吹き荒れた力の風に翻弄されたウァールやコントラクターたちは、破壊された部屋の残骸とともに吹き飛ばされていきました。

『余は自由になるのだ!』

 感極まった叫びを最後にタタリはオオワタツミへと姿を変え、破壊された屋根から空へと昇って行ったのでした。


※               ※               ※


 空へ駆け上がるオオワタツミの姿は肆ノ島太守クク・ノ・チにも見えていました。

「……まったくどこまでも気の短い……。始末に負えない子どもだ」

 まだマフツノカガミは届いただけで、柱に埋め込まれていないというのに、とため息をつきます。しかし子どもの姿ばかりをとるオオワタツミの化身や言動を思えば、これもまた、想定できないことではありませんでした。

「カガミがここへ届いたら、おまえはカガミを柱へはめ込みに行け」

 随神に命令を出すと、クク・ノ・チはまだ気絶したままのツ・バキを抱いて歩き出し、屋敷の奥へと消えて行きました。


※               ※               ※


「そうか、あれで吹き飛ばされて……」
「いいからトトリを出すでふよ。今は外に逃げるでふ!」

 オオワタツミの破壊の余波を受けて、まだ壁や床が震えていました。そこらじゅうにひびが走り、残りの天井もいつ崩落するか分からない状態です。

「でも、ツク・ヨ・ミ――」
「あっちはほかのみんなに任せるでふ! ナ・ムチたちが向かってたでふから!」
「……分かった」

 どのみち、廊下は崩落した天井でふさがれて、進むことはできなくなっていました。
 トトリを引っ張り出したウァールは、天井へ続く瓦礫をのぼり、空いた穴から外へ出ます。そしてそこに広がった光景に、思わず「あっ」と声を上げてしまいました。
 上空にはオオワタツミの、全身頭がい骨にまみれた醜い巨体が広がり、黒い瘴気が暗雲を生み出しています。そして周囲には早くも眷属の魔物たちが集まり始めていました。

『無知蒙昧なる浮遊島群の愚民どもよ! 7000年の時を経て、ついにこの時が来たのだ!! さあ瞠目し、地にひれ伏し、泣き叫ぶがいい!! ひたすらに慈悲を乞え!! 一撃で死ぬることを願って、余の裁きを待つがよい!!』



●伍ノ島 太守の館

 その光景ははるか遠くの伍ノ島からも見えるほどでした。

「あれ……! あれは何……!?」

 肆ノ島上空からどんどん広がっていく黒雲と黒い雷光、そしてそのなかには、うごめく無数の生き物の影らしきものがちらちらと見えます。
 想像だにしない事態に驚愕したキ・サカは、蒼白した面で同じようにベランダに出てきたコントラクターたちに詰め寄りました。

「これもあんたたちの仕業なの!? オオワタツミなんかを呼び込んで、クク・ノ・チおじさまのいる肆ノ島を攻撃させるつもりなのね! この恩知らず!!」

 ヒステリックに振り上げた手を掴み、制したのは壱ノ島太守夫人セ・ヤでした。

「やめなさい、キ・サカ。そんな証拠はどこにもないでしょう。あなたはまず、その豊かすぎる自らの感情を制御する方法を学びなさい」
「でもおばさま! 決まってるわ、こいつらが何かしたのよ! この人殺しの盗人たちは、あたしたちを皆殺しにする――」

 パン! と音がして、キ・サカの顔が大きく横に向きました。セ・ヤは彼女のほおを張ったままの姿勢で、厳しい声で言います。

「今は妄想をたくましくしているときではありません。オオワタツミが現れたのですよ! この島の次期太守として、あなたは自分の感情に溺れるよりまず自島民を守るための手を打つべきでしょう!
 わたしもただちに壱ノ島へ帰ります。ですがその前に、通信装置をお借りします」

 セ・ヤはそこにいる全員に対して別れのあいさつのように頭を下げると、身をひるがえして早足で室内へ戻って行きました。



●肆ノ島付近の雲海

「証拠を掴めとけしかけたけど、まさかオオワタツミ本人がご登場とはねえ……やってくれるわねん、地上人!」

 旗艦ゴールデンレディ号の艦橋で、モニターに映し出された光景に参ノ島太守ミツ・ハは「やることなすこと振り切れてんだから」と、くつくつと笑っていました。
 しかしすぐ顔を引き締め、腕の銃型HCに向かって話しかけます。

「でもまだよ、地上人。ここからが正念場。ここで敗北すれば、オオワタツミを操って呼び出したのはアナタたちのせいにされるし、浮遊島群はオオワタツミに蹂躙される。シャンバラだってその被害を免れないわん。
 今からタケミカヅチを出す! 2人乗りガンシップよ! 乗りたいなら今のうちに名乗り出なさい! 途中で拾ってあげるわ!」



●肆ノ島 太守の屋敷

 なかなか揺れやまない地面に揺り動かされるように、ツク・ヨ・ミ(つく・よみ)は目を覚ましました。
 頭を持ち上げると、どこまでも真っ暗だったはずの空間は消えていました。かわりに半壊した、どことも分からない部屋にいて、割れて反り返った床の上に身を横たえているのが分かります。抜けた天井からは暗い空が見えていました。

「ここ、どこ……?」
「ツク・ヨ・ミ、目が覚めたかい」
「おじいちゃん! どうしてここに!?」

 身を起こしたツク・ヨ・ミに、柱に向かって何かしていたヒノ・コが振り返りました。
 見渡した限りでは、この部屋にいるのは自分と祖父だけです。ツク・ヨ・ミはヒノ・コの元へ駆け寄り、背中に抱きつきました。

「おじいちゃん! おじいちゃん! ごめんなさい! わたし、失敗しちゃった! わたしがおじいちゃんの願いをきっと叶えるって、あんなに約束したのに……!」

 しがみつく力が強すぎてぶるぶる震えているツク・ヨ・ミの目じりに浮かんだ涙を指でふきとって、ヒノ・コは言いました。

「いいや、ツク・ヨ・ミ。おまえはわたしの願いを叶えてくれたよ。おまえはわたしが思ったとおりに動いてくれた」
「……え?」
「きっとおまえか、おまえが動いていることを知った彼がカガミを収集するのを速めてくれると思っていたからねえ」
「おじいちゃん、何を……」
「時間がない。今、少年にカガミがあると想定される場所を書いた紙を持たせて逃がした。各島にある、本物の柱の位置も書いておいたから、あとはきっと地上人たちがなんとかしてくれるだろう。
 わたしたちはわたしたちにしかできないことをしなくてはね、ツク・ヨ・ミ」

 ツク・ヨ・ミはヒノ・コが何を言っているか、さっぱり分かりませんでした。ですが、空に暗雲がたちこめ、オオワタツミらしき巨大な龍がいて。オオワタツミと因縁の深い祖父が言っていることは、きっとオオワタツミをどうにかすることと何かつながりがあるのだろうということは分かりました。

「カガミを各島に設置するには時間がかかる。それに、たぶん、これから空で戦いが始まる。
 カガミの加護を失うこの島を守らなくてはならない。オオワタツミは真上にいるからねえ。オオワタツミが肆ノ島を守って戦うなんて配慮、するわけがない」

 きっとクク・ノ・チはカガミが失われたことを知れば、法術使いや外法使いたちを総動員して島の上空に結界を張らせるでしょう。けれどオオワタツミの攻撃を防ぐ巨大な結界を人の手で張り続けることができるかどうかは疑問の余地のあるところです。そうなればクク・ノ・チが島民の切り捨てにかかるのは目に見えていました。結界を縮小、小型化し、厚くするために。
 そうさせないためにも……クク・ノ・チに、この島からカガミの加護が失われたと気取られるわけにはいきません。

「わたしにできることなら何でもするわ、おじいちゃん。どうしたらいいの?」
「わたしと一緒にあの輪のなかへ入るんだ」ヒノ・コはかろうじて残った床に埋め込まれた金属製のリングを指さしました。「ほかのカガミたちより先に、ここのヘヅノカガミを起動させる。カガミの力でこの島の人々を守るんだよ。そのためには――」
「わたしたちにはそれができるのね?」

 ヘヅノカガミを起動させ、その力を持続させるための動力源になるということは、存在すべてがエネルギーに転換されることを指します。
 ツク・ヨ・ミはそのことを知りませんでしたが、ヒノ・コの暗い表情から直感的に、この行為には犠牲が必要で、自分がそれになるのだと理解しているようでした。

「すまないねえ。わたしの孫に生まれたばっかりに」
「ううん。おじいちゃん、わたし、おじいちゃんのこと大好きよ」

 柱にタイマーをセットし、ツク・ヨ・ミを伴ってリングのなかへ入ったヒノ・コは、目を閉じてしがみついているツク・ヨ・ミに腕を回してタイマーが作動するのを待ちます。
 そこに、オオワタツミに吹き飛ばされた際傷を負った体をかばいつつ、ナ・ムチ(な・むち)が現れました。

「やめろ……もうこれ以上、あなたのエゴにツク・ヨ・ミを巻き込むな! あなたを愛しているツク・ヨ・ミの想いを利用しないでくれ!!」
「ナ・ムチ?」

 ナ・ムチの声にぱちりと目を開いたツク・ヨ・ミが、血を流すナ・ムチの姿に驚きの目を向けた瞬間――。
 タイマーが作動し、リングの内部は白光に包まれて、2人から抽出されたエネルギーによってヘヅノカガミの柱が起動したのでした。
 茫然となったナ・ムチに、白い光で満たされた内側からヒノ・コの声が届きます。

「ナ・ムチ、一刻も早くほかの4つの島の柱にカガミをはめ込んで、弐ノ島の機晶石を使ってカガミを起動させなさい。クク・ノ・チにそれと気づかれる前に。クク・ノ・チが持っている起動キーを伍ノ島の柱にはめ込めば、あとは自動でオーダーが書き換えられるようになってるからね。
 島に橋を架けなさい。機晶石が潤沢にある今なら、一時的ではあるけど橋の力でオオワタツミは島に手出しできなくなるはずだよ」



●弐ノ島 とある集落

 目が覚めたナオシが加わり、オミ・ナは改めてモリ・ヤウヅ・キに話します。
 オミ・ナはモリ・ヤ達が漁や説得の間、肆ノ島の状況について調べていました。
「あたしの方でも色々と調べてみたんだけど、どうやら他に別行動している地上の人もいるみたいでね、その人たちが色々とやってるようで肆ノ島の防衛システム――ヒノカグツチが現在停止状態になってるんだわ」
「ちょっと待った。ヒノカグツチが停止していたとして、あそこはそもそもが魔物共がわんさかいる所だぞ? そこを突っ込もうだなんて自殺行為もいいとこだ」
 モリ・ヤがそう言うとオミ・ナが「その辺りもちゃーんと考えていますよ」ニヤリと笑みを浮かべると、なにやら大きな袋を取出します。
「これは? 中身は……粉みたいだが」
 中を覗き込んだモリ・ヤが首を傾げます。
「名前は知らないけど、これは魔物共を近寄らせない効果がある肆ノ島太守家の秘蔵の代物よ」
「その効果は確かか?」
 ナオシの言葉にオミ・ナが「この身でしっかりと確かめたさ」と頷きます。
「成程、殴りこむ準備は出来てるってわけか」
「ああ、それと……ツ・バキの姐さんの姿を確認した」
 オミ・ナがそう言うと、ナオシが僅かに反応します。
「……確かか?」
「この目で見たわけじゃないけど、変な仮面をつけてクク・ノ・チに従っているらしい」
「あ、あの……本当に生きているんですか?」
 言いにくそうに言うウヅ・キに、少し躊躇いつつもオミ・ナは口を開きます。
「……そこ当たりは何とも言えない。死体を操っている、っていう可能性もある。けど、あの事件で死んだはずの姐さんが生きていた場合クク・ノ・チが何か裏で動いていた証拠になる」
「となると、クク・ノ・チだけでなくそちらもなんとかしないといけないわけか」
 モリ・ヤの言葉にオミ・ナが頷きます。
「動くなら早い方が良いよ。警備が更に固くなるかもしれないからね。ヒノカグツチが止まっている今なら――」
 その時、ノックなしで扉が開かれオミ・ナの側近が入るなり、彼女に耳打ちを始めます。始めは頷いていたオミ・ナでしたが、次第に顔を強張らせていきます。
「何かあったのか?」
「……肆ノ島で巨大な――オオワタツミを名乗る魔物が現れたって」
「オオワタツミ……? 御伽話レベルの存在じゃないか。そんなのいるわけが――」
「いや、本物だろうな。大方クク・ノ・チが何かしてたんだろ。あのバカヤロウ、何しでかすかわかったもんじゃねぇ」
 吐き捨てる様にナオシが言うと、オミ・ナは頭を抱えます。
「こんな時に……」
「何言ってやがるバカヤロウ、今が好機だ。すぐ出るぞ」
「は? こんな状況で殴りこもうっての!?」
「当たり前だ。オオワタツミなんて伝説級の魔物が出てきたらそっちの方で手いっぱいで警備なんてまともに機能しちゃいねぇ。奴を狙うなら今の内だ……ああそれと、お前はツ・バキの方に行ってくれ」
「……は? え? ちょ、つ、ツ・バキの姐さんを? あたしが? いやいや普通に考えてそれは兄貴の役目でしょ!?」
「俺の方はあのバカヤロウぶん殴るって役目があるんだよ」
「……勝てるかな」
 渋々と言った具合でオミ・ナが頷きます。
「こっちは何をすればいい?」
「アンタには別に頼みたい事がある」
 ナオシがモリ・ヤの目を見据えます。
「頼みたい事? 何だ?」
「依代の破壊だ。ヤタガラスってのは依代を用いて行う術だ。その依代を破壊する事が出来れば奴の戦力は半減する。こればっかりは他の奴に守らせるわけにもいかないから警備もある程度は手薄なはずだ」
「しかし、その依代っていうのがある場所は解るのか?」
「アイツの事だから手近に置いておきたいだろうよ。自分の部屋の近くに隠し部屋でもあるんじゃないか?」
「随分と曖昧な情報だな……まあいい、頼まれよう」
「わ、私もそちらを手伝います。どうにも戦力にはなりませんから……」
 申し訳なさそうにウヅ・キが言うと、「頼んだ」とだけナオシが言いました。



●雲海 アマノイワヤト

 他方、雲海にあるオオワタツミの根城、浮遊岩城のアマノイワヤト(天磐屋戸)では、コントラクターの侵入に気づいてウズメたちが髪を振り乱し、ギャアギャア騒いでいました。

「ゲッゲゲッ。あいつラ、もうじき回廊ヲ抜けテくるヨ」
「ゲゲッ。岩ヲ落とすンダ。岩戸を閉めロ」
「橋も落とソウ」
「そうダ、そうダ」
「ゲゲッ」
「ゲゲゲッ」
「入れナイよ。あいつラ、ココには入れナイ」
「絶対守ラナきゃ、アタシらガ、オオワタツミさまにコロされるヨ……」

 ウズメたちはそっと、盗み見るようにアマノムラクモ(天叢雲)を振り返りました。
 上半身が女性で下半身がヘビの姿をした巨大な生体装置アマノムラクモは、岩壁に太い鎖で何重にも固定され、体じゅうにさまざまなチューブが取りつけられています。
 目は固く閉じられ、ぴくりとも動きません。その姿に、どうやら眠っていて話は聞かれてなかったようだとウズメたちはホッと胸をなでおろしたのでした。

担当マスターより

▼担当マスター

寺岡 志乃

▼マスターコメント

 こんにちは、またははじめまして。寺岡志乃といいます。
 このシナリオは、シャンバラとカナンの間にある雲海に囲まれた5つの島を巡っての冒険物となります。
 今回は前回のシナリオ 【蒼空に架ける橋】第4話 背負う想い の続きとなっています。前回の参加者はそれぞれの場所からスタートですが、そもそもオオワタツミ出現の際に屋敷は半壊して吹き飛ばされていますので、屋敷にいた方は屋敷内のどこからスタートでもOKです。
 前回参加していなくて今回参加される方は特に制限はありませんので、どこからでもスタートしてください。
 また裏シナリオ【蒼空に架ける橋】第4話の裏 終末へのアジェンダに参加された方はこちらで招待を出しています。

今回はすることがたくさんあります。掲示板で話し合われて役割分担されることを推奨します。



●今回行動できる場所について
 このシナリオは、寺岡志乃高久高久、2人のGMによる合同シナリオとなります。
 それぞれのパートによって担当マスターが異なります。ご了承ください。
【オオワタツミ戦】寺岡担当
 主に肆ノ島上空〜雲海での戦闘パートになります。
【アマノイワヤト戦】寺岡担当
 アマノイワヤト内部での戦闘パートになります。
 前回の参加者でこちらのパートに参加されていた方はこちらのパートに固定となります。
 また、前回の参加者でこちらのパートに参加されていなかった方は参加できません。

【カガミ関連】寺岡担当
 各島でのカガミと柱に関するパートになります。
【クク・ノ・チ、ツ・バキ戦】高久担当
 屋敷内での戦闘パートになります。
【その他】寺岡・高久担当
 そのほかのアクションは、アクションの内容によって担当を判断させていただきます。


●NPCについて
ウァール・サマーセット……肆ノ島上空にトトリでいます。オオワタツミ戦パートにいます。
ヒノ・コ……ヘヅノカガミの動力源となっています。長時間この状態が続けば完全消滅します。
ツク・ヨ・ミ……ヘヅノカガミの動力源となっています。長時間この状態が続けば完全消滅します。
※2人と会話はできますが、すでにシステムの一部となっていますので力ずくで引っ張り出すことはできません。
ナ・ムチ……ツク・ヨ・ミたちの装置の前で茫然となっています。カガミと柱のパートにいます。
スク・ナ……ヒノ・コから渡された紙を持って、屋敷のなかを迷っています。侵入者なので随身や法術使いたちに見つかれば捕まるでしょう。カガミと柱のパートにいます。
JJパルジファル……肆ノ島にいて、とあるPCさんたちと行動をともにしています。
ミツ・ハ……旗艦ゴールデンレディ号で指揮をとっています。場合によってはオオワタツミ戦に参加します。
ナオシ……屋敷に乗り込み、クク・ノ・チ戦に参加します。
オミ・ナ……屋敷でツ・バキ戦に参加します。
モリ・ヤ……屋敷内で依代を探しています。
ウヅ・キ……屋敷内で依代を探しています。
メ・イリ・クス……場合によっては戦闘に参加します。
※ほか、このシリーズに登場するNPCについては寺岡のマスターページに記載してありますので、そちらを参考にしてください。


●オオワタツミ戦について
 オオワタツミは巨大な黒雷を撃ちます。直撃すればタケミカヅチなどバラバラに吹き飛びます。また、全身を覆うウロコ1枚1枚の下にマガツヒの憑り代があり、数万のマガツヒが周囲に浮かんで近づくものを攻撃してきます。
 そしてオオワタツミが現れたことで周辺にいた雲海の魔物たちが集まってきています。
 これらとの戦いとなります。


●タケミカヅチについて
 壱、参、伍の太守がそれぞれ2人乗りガンシップタケミカヅチ(建御雷)を提供してくれます。タケミカヅチは両翼に小さめのレーザー発射口があります。また機首に縦2列の砲門がついていて、ここから雷撃を放つことができます。二式複座型で、LC1名と乗り込めます。MC同士で乗られてもかまいません。前部席が操縦や攻撃を担当し、後部席がレーダーや通信を担当します。
 1人で乗ることもできますが、2人乗りと比較してあきらかに性能が落ちます。


●オオワタツミの根城について(※PL情報)
 岩の回廊を抜けたところからスタートです。
 両側から岩が転がり落ちてきたり、渡っている途中で吊り橋を切り落とされたりします。また、巨大な岩が道をふさいでいます。道中、ヘビたちも出てくるでしょう。対処が必要です。
 その先に中央広間があり、そこには山姥のような姿のウズメたちが集まっています。
 ウズメたちは皆、醜悪です。性質も良くなく、説得は通じず、俊敏で、噛みつきや長い黒爪による引っ掻きでバッドステータスを付与してきます。吐きかける唾には相手をじわじわと石化させる効果があります。
 広間の最奥には壁に鎖でつながれた下半身がヘビの巨大な女性がいて、彼女が雲海を生み出す生体装置アマノムラクモ(天叢雲)です。ウズメたちが怖がっているのは、彼女の主食がウズメやヘビだからです。基本雑食で、長い腕と耳近くまで裂けた口に生えたノコギリ歯で動くものを捕食します。


●カガミと柱について
 スク・ナが場所を記した紙を持って逃げています。それを手に入れて、まず肆ノ島の各場所にはめ込まれた3つのカガミを取り出し、それぞれの島にヒノ・コが設置した柱にはめ込む必要があります。(マフツノカガミは偽物なので回収する必要はありません)
 随神と呼ばれるクク・ノ・チの式神たちが守りについています。武器は剣です。これを倒す必要があります。
 また、システムが立ち上がるのが早ければ起動したカガミ同士をつなぐことによってシェアすることができますので、ヒノ・コとツク・ヨ・ミをヘヅノカガミから切り離すことができます。
 問題として、クク・ノ・チが持っている起動キーを使われると制御権を奪われ、オーダーを上書きされてしまいます。クク・ノ・チに起動キーを使わせず、奪い取る必要があります。


●クク・ノ・チ戦について
 陰陽師ほか前提クラスの能力に加え、彼が独自に編み出した小結界や金縛りの術を用います。
 他、ヤタガラス、ミサキガラス、顔の上半面を覆う木製の仮面をつけた随神と呼ばれる式神を使役します。これらの相手も必要となります。
 ヤタガラス、ミサキガラスは依代があり、破壊することによって存在が出来なくなります。破壊が成功すれば戦力は半減するでしょう。


●ツ・バキ戦について
 仮面をつけたクク・ノ・チの部下で小刀(投げナイフ)、刀を所持を所持しており、陰陽師ほかその前提クラスの能力を用います。
 現在自我を失い操られている状態です。ただ戦って勝利するだけでは彼女は死んでしまいます。


注意点
 1.オオワタツミ戦では、翼、ホウキ、靴といった小型の飛空アイテムを許可します。ほか、第2話で持ち込みを許可された物は使用してかまいません。
 実はカプセルや魔石で封じて持ち込んでいました、等といったあと出しは不可です。これは今回初参加の方にも適用されます。

 2.空中戦がしたいけど飛行手段がない、という方はトトリが使用できます。ただし、こちらは片手で操縦する必要があるので使用できる武器は片手のみです。また、トトリは立ち乗りグライダーですので、風を読むなど熟達した能力や飛行経験がなければ緊急回避・加速等できないことを考慮してください。

 3.ほかの島からスタートするPCは、「1」のアイテムで雲海を飛んできました、ということはできません。タケミカヅチを使うか、船を使ってください。

 4.このシリーズに参加できるLCは2人までとさせていただきます。3人目が入っていました場合は没とし、リアクションには登場しません。ただし、文字数用として追加されるのはかまいません。

 5.パートをまたぐアクションはWアクションと判断、片方が不採用になります。また、MCとLCで目的が違う別行動アクションもWアクション判定となり、LCのアクションが没扱いになります。(※前回個別で別行動を許可したPCはこれに該当しません)





 それでは、皆さんの個性あふれるアクションをお待ちしております。

▼サンプルアクション

・オオワタツミと戦う

・カガミを島へ運ぶ

・クク・ノ・チと戦う

・アマノイワヤトで戦う

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2014年09月05日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2014年09月06日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2014年09月10日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2014年09月29日


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