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ウツクシクナレール!?

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シナリオガイド

魔タコの侵攻を食い止めろ!
シナリオ名:ウツクシクナレール!? / 担当マスター: ハルト

 ここのところ、一つの噂がまことしやかに囁かれていました。その性質上偽物が多く出回っている神秘の妙薬、ウツクシクナレールのもととなる魔物が発見されたというのです。
 ウツクシクナレールは、透明で粘性のある液体です。その効果は惚れ薬で、服用してしまうと最初に見た相手が誰よりも美しく、そして魅力的に見えるようになるというものです。夢見る人々の誰もが求めて止まないその薬ですが、長らく存在が囁かれるばかりで、実物を手にした者はいないとされていました。
 その主な理由は、材料となる魔物の希少性です。洞窟を訪れ、ほうほうの体で逃げ帰った商人によると、それは『二色のタコのようなもの』だったそうです。

「一匹は赤くて足が八本、もう一匹は真っ白で足が十本の仲睦まじく馬鹿でかいタコだった。しかも、白い方の脚を覆ってやがるぬめぬめとした液体に触れちまうと、途端に服が溶けちまったんだ!」

 溶けた服の胸元から覗く立派な胸筋を恥ずかしそうに両腕で隠した商人は、なおも唾を飛ばして語り続けます。

「あのでかさは半端ねえ! 高さは俺の倍はあった! んで、もう一匹は美味そうな奴を見付けると捕まえて食っちまうんだ。食っちまうと言うか、脚でとっ捕まえて血を吸ってる感じだったな。タコの好みなんざ、俺は知らねぇがよ」

 そしてその二匹の血液を混ぜ合わせると、神秘の妙薬ウツクシクナレールが出来上がると言うのです。

「……惚れ薬、ねぇ」

 始めこそ半信半疑で聞いていたヴラド・クローフィ(ぶらど・くろーふぃ)は、そわそわとシェディ・グラナート(しぇでぃ・ぐらなーと)を窺いつつ呟きました。
 興味無げに本を読み耽るシェディとは裏腹に、今にも飛び出しそうな落ち着かない様子で視線を彷徨わせながら、ヴラドは商人に話の続きを促します。

「だから、おまえがそのタコの血を取って来たら、俺がツテで惚れ薬に仕立てる。そんでおまえにも半分渡す。これで文句ねぇだろう?」
「……まあ、珍しい薬には学術的な興味があります。協力しましょう」

 強張る声でそう答えたヴラドは、商人がこっそりと悪い笑顔を浮かべたことには気付きませんでした。


 さて、そんな事があったのが一日前。
 突然屋敷を空けたヴラドを、よくある事だからと特に心配もせずにいたシェディですが、道を歩いている最中手渡されたビラに目を見開きました。

『魔タコの侵略!?』

 そうタイトルの付けられたビラには、とある洞窟から二色の、普通のタコと変わらない大きさながら特殊な力を持った大量のタコの群れが姿を現していると書かれていました。巨大な親玉タコや、ウツクシクナレールとの関連性についても書かれています。そのタコの特徴や洞窟の位置は、先日怪しい商人が語っていたものと同じでした。

「まさか……」

 ビラによると、タコの群れは何かに惹かれるように薔薇の学舎の方向へ向かっているそうです。このまま放っておけば、学舎はタコの群れの襲撃を受けることになるでしょう。
 帰らないヴラドを探しに行こうにも、どれだけの子タコが存在しているかわかりません。シェディは暫し顎に手を当てて考え込むと、ビラを大量に貰ってから屋敷に引き返し、一枚のポスターを作成しました。

『助力求む。
 薔薇の学舎がタコに狙われている。助けてくれ』


 赤文字で以上の文章と屋敷の地図が簡潔に書かれたポスターをこっそり薔薇の学舎の壁に貼り、隣に大量のビラを置くと、落ち込んだ様子のシェディは一旦屋敷へと引き返して行きました。


担当マスターより

▼担当マスター

ハルト

▼マスターコメント

シナリオを担当させて頂きます、ハルトです。宜しくお願い致します。
このシナリオは薔薇の学舎向けシナリオとなっております。その為BL的な要素・表現を含む場合がございます、予めご了承下さい。
他校生や女性の御参加も歓迎しておりますが、「薬もしくはタコの噂を聞き付けた」「薔薇の学舎を通り掛かってポスターを見た」などの理由付けをお願い致します。

赤いタコの粘液には服を溶かす効果があり、白いタコは種族:吸血鬼(血を吸われて吸血鬼となったパートナーも含む)を見付けると優先的に襲って血を吸おうとします。その他の種族から血を吸う事はありません。そして巨大なものでも小さいものでも、赤いタコと白いタコの血液を混ぜ合わせると惚れ薬が出来上がります。但しこれは使用してもしなくても、一時間で惚れ薬としての効果が失われてしまいます。タコは大抵二色一組で行動しています。またタコが死ぬと、纏っている粘液は無くなります。
またアクションの関係やなりゆきで惚れ薬を服用することになる場合がございます。絶対に服用させたくない場合は、お手数ですがプレイヤー意図欄の始めに×印をご記入下さい。

ヴラドは洞窟の最奥で、白タコに囚われています。大分血を吸われてぐったりとしているので、親切に声を掛けた誰かの血を吸う可能性があります。シェディは誰かに誘われた場合は理由を打ち明けて同行しますが、声が掛からなかった場合は頃合いを見て一人で洞窟に赴きます。
子タコを倒し、巨大タコを仕留め、ついでにヴラドを救出して、薔薇の学者を皆さんの手で救って下さい。

▼サンプルアクション

・洞窟から出てきたタコの群れと戦う

・洞窟へ行って、巨大タコを倒す

・手近な誰かに惚れ薬を飲ませる

・屋敷に行ってみる

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2009年12月05日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2009年12月06日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2009年12月10日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2009年12月24日


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