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【賢者の石】陽月の塩

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【賢者の石】陽月の塩

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シナリオガイド

灼熱の砂浜で塩作り&クラゲ退治。しょっぱいのは海? それとも汗?
シナリオ名:【賢者の石】陽月の塩 / 担当マスター: 桜月うさぎ

 
 
 昼下がりのイルミンスール魔法学校大図書室。
 アゾート・ワルプルギス(あぞーと・わるぷるぎす)は、慣れた様子で書棚に並ぶ本の背表紙を順に眺めていました。今年イルミンスール魔法学校に入学したばかりのアゾートですが、その自由時間の多くをこの場所で過ごしているのです。
 書棚の本を手に取り、また戻し。どの本にしようかと頁をめくっていたアゾートの手が、ふと止まりました。
 
 『――陽月の塩――』
 
 それは5000年以上前、シャンバラ女王が儀式に使用したとされる塩に関する記述でした。
 水が染みこまないように加工した地面の上に海の砂、海水をたっぷりと撒き、日中は太陽に、夜は満月の光に当てる。
 その砂を海水に入れて混ぜた後、砂を取り除いて火にかけて煮詰めたもの――それは陽月の塩と呼ばれ、太陽と月、水と火の力を宿すものとされ尊ばれた――本にはそう記されていました。

「陽月の塩……」
 呟いて考え込んだアゾートは、服の裾を引っ張られてふと我に返りました。
「ちょっとそこ、どいてくれない? 邪魔なのよ」
「ああ、ごめん」
 つけつけとポーレットに言われ、アゾートは本を開いたまま横によけました。

「何をぼーっと突っ立ってたの? そんなに面白いことでも書いてあった?」
 本を覗いてくるポーレットに、アゾートはここ、と陽月の塩について書かれている部分を指さします。
「賢者の石を創るのに必要な加工物を見つけたんだよ」
 そもそも、アゾートがパラミタに来た目的は『賢者の石』を創る為。こうして図書室通いをしているのも、その手がかりを得ようとしてのこと。なので、本を指さすアゾートの言葉には熱意がこめられていました。けれど、聞いた方のポーレットはちょっと呆れた声を出します。
「へぇ~って、塩? 料理に使うあのシ、オ?」
「料理に使うなら海水を濾過して作った方が良いと思うけど、ボクが欲しいのは錬金術の材料だからそういう工程は入れられないよ」

「そうじゃなくて、料理じゃあるまいし、塩なんて使うの?」
「錬金術において塩 は【地】【水】【火】【風】をすべて受け継ぐ、完全な存在とされてるんだよ。賢者の石を創るためにはどうしても必要なもののうちの1つなんだ」
 海水温が高いこの時期は、海水はより多くのものを溶かし込み、陽月の塩を作るのにもっとも適した状態となっています。
 けれど……。
「こっちの海も夏には人出が多いのかな?」
「そりゃあもちろん、浜辺には海水浴客がぎっしりよ。岩場しかないようなとこなら別だけど」
「砂がないと塩が作れないんだよね……」
 人がばたばたしているところでは、迷惑になるだろうし、海の状態も落ち着かない。といって、不便で人が来ないようなところでは作業に差し支える……と、アゾートは考え込みました。

「それって、クラゲとかいたらまずいのかしら?」
「は? クラゲ?」
 ポーレットが何を言い出したのか分からず、アゾートはきょとんとしました。
「去年あたし、フウリに海に連れてってもらったのよね。イルミンスールの宿舎もあるとこなんだけど、今年はその海でシビレルクラゲが大発生しちゃって、海水浴が出来ないらしいの。そこだったら人はいないだろうし、綺麗な砂浜があるからちょうど良いんじゃない?」
「シビレルクラゲって危険なのかな?」
「そうねー。痺れて身体が動かなくなって溺れちゃったり、波にさらわれたりするかもね」
「う……」
 さすがにアゾートは言葉に詰まりました。
「邪魔なら退治しちゃったら? そしたら海水浴できるようになってみんな大喜びよ。海、いいわよねー」
「退治……塩……」
「海ー、海、海ー」
 考え込んでいるアゾートを残し、ポーレットは目当ての本を手に足取り軽く貸し出しカウンターに向かいました。


 数時間後、アゾート・ワルプルギスの名前で、各校の掲示板にパラミタ内海での塩作りとその為のクラゲ退治を手伝って欲しいという依頼が貼り出されたのでした。
 
 

担当マスターより

▼担当マスター

桜月うさぎ

▼マスターコメント

みなさま、こんにちは。桜月うさぎです。

賢者の石を創ることを目指すアゾートを手伝ってください〜、というシナリオです。
学校による制限はありませんので、どなたでもお気軽にご参加下さいませ。

海に行って最初にしていただくのは、クラゲ退治。
その後、砂浜にビニールシートを敷いた上に砂と海水を撒く、という労働。
泊まる場所はイルミンスールの宿舎を使えますが、ごはんは自分たちで作らなければならないので、料理をしてくれる人(場合によっては食材を確保してくれる人)が必要となります。
夜は、花火を持っていっていただいてもいいですし、海辺の散策をしていただいたりも自由です。
翌日はぐらぐらと火で海水の水分を飛ばす、という灼熱の作業が待ってます。
これならしてもいいかな〜、という場を1つ選んで、がしがしと手伝って下さいませ。

ではでは、みなさまのお越しを楽しみに待ってます〜。


▼サンプルアクション

・クラゲを退治する

・灼熱の塩作り体験

・キャンプのようなごはん作り

・夜のお楽しみ

・その他の行動をする

▼予約受付締切日 (既に締切を迎えました)

2011年07月16日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2011年07月17日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2011年07月21日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2011年08月07日


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