新年、明けましておめでとうございます。ゲームマスターの古戝正規です。
本年もどうぞよろしくお願い致します。
さて、今回は【ザナドゥ魔戦記】の舞台ともなりました西カナンでの一幕、単発のノーマルシナリオになります。
お楽しみ頂けたなら幸いです。
このシナリオでは西カナン中央部に位置する集落「エゼキエル」に再び地下水を引くことが目的です。
集落から北東に20km離れた水源から続く地下水道「マンボ」を修復して頂きたいと思います。
マンボは地下水を通す「横穴」と空気穴となる「縦穴」によって構成されています。
横穴にはわずかな傾斜をつけて自然に水が流れる構造となっていますが、今回は集落から5kmほどの水路の上部地盤が崩れたため、水路を塞いでいる状態です。まずは崩れた岩盤を撤去し、その上で掘削、そして補強という工程を予定しています。
ちなみに水路には40m間隔で縦穴(空気穴)を掘る必要があります。こちらも併せて修復して頂ければと思います。
『アマグマ』は30名の工民からなる掘削集団ですが、今回「エゼキエル」に派遣されるのは12名です。土地の復興に水源の確保は必要不可欠ですので、年越し年明けと休みなく各地を回り掘削作業に追われるといった状況が続いています。
『土を掘るのは土竜だけ? ノンノンノン、そいつは間違い。俺たち「アナグマ」はただ掘るだけじゃねぇ、無理なく解して慣らしていく! それが穴掘りの真髄! アナグマクオリティィィイイっ!!』 が信条で、ラテン音楽である「マンボ」をこよなく愛する掘削集団です。
休憩中だけでなく、作業中にも必ず一人は「マンボ」を踊る役割が割り振られており、トンネル内には常にジャズが流れています。
彼らの名を聞いてジバルラが顔をしかめたのも、そんな気質と陽気さにあるようです。
また西カナンの地中には「鰐土竜」という体長1mほどのモグラが生息しています。
鋭い爪と鰐のような大きな口をしたモグラで比較的凶暴な性格をしていますが、物音には敏感で、大きな音を聞くと逃げ出すという習性もあります。
当然『アマグマ』は彼らへの対応策を持ち合わせていますが、誰かが彼らを警護する役割を担う事で全体の作業効率も上がるかと思われます。
ちなみにマルドゥークは居城西の海岸部にて港の復旧作業の指揮を執っているため、「エゼキエル」の応援に向かうのは難しいでしょう。
「エゼキエル」の集落は農民ばかりですので、水がなければ日常生活はもちろん、田畑を蘇らせることもできません。集落に戻る事はもちろん、年越しさえもマルドゥークの居城下町で迎えています。
皆様の力で彼らに帰省を、そして復興の第一歩を踏み出させてあげて下さい。