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追ってっ!ロビン・フッド

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シナリオガイド

彼女は大変なものを盗んでいきまし……た?
シナリオ名:追ってっ!ロビン・フッド / 担当マスター: 駒崎 ペルメル

「そもそも」

 雅羅・サンダース三世(まさら・さんだーすざさーど)が紙切れを眺めながら、気の無い風に口を開きました。
 
「予告状なんて、意味あるのかしら」
「義賊や怪盗の癖、みたいなものです。何も無しに盗んでたら、ただのコソ泥と同じですから」

 卜部 泪(うらべ・るい)が答えました。
 ここはツァンダの美術館。
 入口近くの柱の一つ。紙切れがナイフで貫き張りつけられています。 

ロビン・フッド……このマーク、恐らく本物ですね」
「有名なの」
「シャンバラ一帯を股に掛ける大怪盗、もとい義賊の名です」

 もっとも――

「そうあだ名されているというだけですが。弓のマークとサインが印。謎だらけなんです」

 泪はそう付け加えました。

「同じじゃないなら、違うのかしら」
「違う、って?」
「コソ泥と、よ」

 義賊、という言葉は聞こえこそ良いけれど――雅羅は少し腑に落ちない様子でした。
 そもそも、気障な予告状なんてものを突き付けられていながら、みすみす捕まえ損ねるなんて事が信じられなくて、納得いかないのです。
 そんなことを考えていると、 

「コソ泥とは違いますよ。コソコソしていませんから」

 泪が答えました。
 雅羅は思わず吹き出してしまいます。

「けれど、迷惑な話ね……展示品を盗んで行こうというのなら」

 美術館には都市の富裕層が持て余した調度品や芸術品を寄付しているのに加えて、蒼空学園の生徒たちが遺跡から発掘した品々――中でも稀少な品が飾られています。
 物流の盛んなツァンダには、様々な芸術品が持ちこまれては何処かへと旅立って行くのです。
 今日の二人は、先日搬入されたというとある絵画を見に美術館に赴いたのでした。

「でも、まさかこんな身近な場所で予告状を見るなんて」
「アイドルだとか、有名人じゃないんだから」
「はは、そうですよね。――ところで」
 
 苦笑を浮かべる雅羅に、泪が尋ねます。

「ロビン・フッドは何を盗もうとしているんです」
「額縁――ですって」

 雅羅の答えに、泪が首を傾げます。

「額縁? 絵画じゃなくて?」
「絵画の登場人物が抜け出してしまう魔法の額縁」 

 そんなもの、あったかしら。雅羅が呟きます。

「私も聞いたことないですね――いや、聞いたことしか無い、というべきでしょうか」

 それこそ、噂、でしたが。
 しかし噂にしたって、それが噂のままに終わるなら、盗まれた事にも気付かないのです。
 ふと「あ――」と。
 雅羅が声を上げました。
 
「夜な夜な狼や熊のモンスターがこの美術館の回廊を徘徊しているって話、あったわね」
「そういえば、そんな話も聞きますね。ありがちな怪談かと思いますが――」

 ひょっとしたら、それが件の『魔法の額縁』の力なのかもしれません。

「何にせよ」

 泪がにこにこと笑みを浮かべます。

「ロビン・フッドの動向に注目ですね」
「……そうね。あちらさんも刑事役が居なくては詰まらないでしょうから」
 
 予告状には明後日の深夜一時に参上すると――そう記されていました。
 

担当マスターより

▼担当マスター

駒崎 ペルメル

▼マスターコメント

皆さまこんにちは、もしくははじめまして!
二度めましてです、駒崎ペルメルです。


【本日より二日後の深夜一時、『魔法の額縁』を頂きに参上仕ります】


■ロビン・フッド
世の為人の為――弱気を助け、強気を挫く。
貧困に喘ぐ人々に助力する為に富裕層からお宝を頂戴する――
しかし泪の言葉通りに謎だらけで、男なのか女なのか、はたまた個人なのか集団なのかすら知れていないのです。

泪はそんなロビン・フッドの素性を追おうと仲間を集っております。

義賊と知られるロビン・フッドですから、きっと今回もなんらかの思惑あっての犯行予告でしょうが、果たして――
ちなみに泪はロビン・フッドの隠れファンですから、決してその犯行を邪魔しようというつもりはないようです。

一方、かくも予告状を突き付けられては美術館側も黙ってはおりません。
警備団を集い、収蔵品の一つたりとも奪わせない構えです。

雅羅は警備隊に加わり、ロビン・フッドを捕まえようと思い立ちました。

どんなに理由があったとしても、泥棒は泥棒に違いないはず。
それに――やはり雅羅はロビン・フッドが好きになれそうにないのです。
また、『絵画から飛び出たモンスターが夜な夜な徘徊している』という噂を聞くに、戦闘の準備は欠かせないでしょう。

さて。
問題の標的である『魔法の額縁』ですが、美術館に収蔵されている莫大な絵画のうちどれが件の品なのか、未だ判明しておりません。
どうやら、その額縁が存在するというのは確かなことのようですが。

美術館は警備隊とはまた別に、鑑定団を募集しております。

警備隊が集っても、鑑定団が集まらないと――ロビン・フッドと相対する事もままならないでしょう。
ロビン・フッドは実に鮮やかに、華麗に、怪盗の名を欲しいままに――誰にも気づかれずに該当の品を盗んで行ってしまいます。


もっとも。
ロビン・フッドが『義賊』の名の通りの素性ならば、必ずしもその犯行が『阻止されるべき悪行』とは言えないのかもしれませんが――

▼サンプルアクション

・ロビン・フッドの謎を探れ!

・ロビン・フッドからお宝を守れ!

・『魔法の額縁』を探しだせ!

・わたしが怪盗です。

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2012年02月25日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2012年02月26日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2012年03月01日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2012年03月13日


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