空京大学

　ここは、花がいっぱいの草原。
　ウサギやゾウ、カバといった動物が擬人化したような存在が、花に水をあげたり草を抜いたりしていました。
　ふいに、一人（？）のカバが情けない声をあげました。
「あぁー、お腹空いたよう」
「そういえば、私も」
「僕も……」
　カバの声に反応して、小動物たちが次々と仕事の手を止め座り込み始めました。

「私たちの料理を食べなさい！」

　不意に、大きな声がしました。
　やって来たのは雅羅・サンダース三世（まさら・さんだーすざさーど）。
　高円寺　海（こうえんじ・かい）とキロス・コンモドゥス（きろす・こんもどぅす）もいます。
　しかし３人の様子はいつもと少し違っているようです。
　雅羅は薄い紙のような衣服を何枚も身にまとっていました。
　海は中華的な衣装で、手には大きなレンゲを持っています。
　キロスは大きな剣を持っていますが、そこには大きな肉が刺さっていました。
　そして３人は手に料理を持っていました。
「ほら、私の生春巻きを食べなさい」
「麻婆豆腐だ」
「オレのシェラスコが欲しい奴はどいつだ」
　わあ、と３人の周りにウサギたちが集まりました。
　あっとゆう間に料理をたいらげると、再び元気に仕事を始めます。
「これで一安心ね……ん？」
　草原の片隅に、黒い渦が出来ました。
　そして中から、デフォルメされた悪魔のような存在が３体出てきました。
「キキキキキー！」
「うわあ」
「きゃー」
　悪魔はウサギたちを虐め始めました。

「止めなさい！」

　しゅるしゅるしゅる。
「キキッ！？」
　悪魔の一匹に薄い布が撒きつき、包み込みます。
　雅羅が投げた布でした。
　海はレンゲを、キロスは肉のついた剣を構えます。
「こいつらを倒せばウイルスは駆除できるんだな」
「なんだ、楽勝だぜ！」
「……それにしても、妙なプログラムねえ……」

　　　※※※

　それは、自称天才プログラマー兼発明家のドクター・ＪＡＭと名乗る男が蒼空学園に売り込みに訪れた事から始まりました。
「このプログラムは人の意識を読み取り、ネット上にその分身を転送させる。その際に、指定の物と合体して、その力を使うことができるのだ！」
　男が言うには、例えば刀と合体した場合その人物は触れるだけで相手を切り刻むことができ、ライフルと合体した場合は全身から弾を打ち出して相手を攻撃できるというのです。
「ほらほら、ドクターもっと押さないと使ってもらえませんよ」
「わんわん！」
　ＪＡＭの助手だと名乗る、マーガレットという女性とヨークという犬型のゆる族が後押しします。
　その時、たまたま不調でウイルスに感染したらしい図書館のコンピュータにそのプログラムが使われることになりました。

　しかし、その際にＪＡＭはうっかり合体の対象を「武器・イコン一覧」と間違えて「学食の新メニュー・食材一覧」にしてしまったのです。
　生徒たちは、料理・食材と合体し、ウイルスと闘うことになったのでした。

　はじめまして、もしくはこんにちは。
　蒼空のフロンティアマスターの、こみか、と申します。
　バトルなのかコメディなのか線引きが難しいところですが、一応バトルシナリオです。
　ですが、バトル以外もどんどんどうぞ。
　合体して、戦ってみませんか？

■特殊プログラム
　蒼空学園の図書館コンピュータがウイルスに侵されています。
　ドクター・ＪＡＭの開発したプログラムを利用して、コンピュータの中に転送されウイルスを倒してください。
　その際、ＪＡＭの手違いで「学食の新メニュー・食材一覧」の中の指定の食物と合体してしまいます。
　合体すると、外観がその食物をイメージしたものとなり、そしてその食物のパワーを使用することで、ウイルスと戦うことができます。
　ウィルスに直接ダメージを与えられるのは、食物に関連した攻撃だけとなります
　学食一覧に書かれているメニューは大量なので、好きな食物と合体することが可能です。食材そのものでも構いません。
　その食物の特徴と強引に関連づけた攻撃を行い、ウイルスを倒してください。

　また、コンピュータ内にはウサギやカバのような動物の姿で通常のセキュリティプログラムも存在しています。
　彼らは彼らなりに働いていますが、お腹が空いたりウイルスの攻撃を受けるとすぐに動けなくなります。
　彼らに料理を与えると、元気になってまた仕事を始めます。
　料理は、念じるだけで自分が合体した料理が次々出てきます。

■料理合体の例
・激辛カレーと合体して、カレーの汁で攻撃する
・ラーメンと合体して、ナルトの盾、麺の鞭で攻撃する
・ステーキと合体して、肉汁で相手を滑らせ自分を切るために用意したナイフとフォークで倒す
・お寿司と合体して、ワサビ目つぶし。回転攻撃。最後に『握り』ということで、握りつぶす
・カンパンと合体して、固い体で攻撃を受け付けない。

　……などなど、です。
　
■コンピューターウイルス
　人間の子供位の大きさの、黒くて角と牙、尖った尻尾という、デフォルメされた悪魔のような外見をしています。
　猿程度の知能を持っていて、明確な意志を持ってこちらを攻撃してきます。
　全部で１００体ほどいる様子です。
　統一された動きをしているので、どこかに親玉がいるのかもしれません。

■蒼空学園図書室ですが、たまたま居合わせたとして他校の生徒でも全く問題なく参加できます。
　ＮＰＣの雅羅・サンダース三世や高円寺海、キロス・コモンドゥスも転送して戦いに参加するそうです。
　雅羅・サンダース三世は生春巻きと、海は麻婆豆腐と、キロスはシェラスコと合体しています。

■サポート
　サポートとして、ドクター・ＪＡＭと助手のマーガレットも転送してこちらに来ています。
　ヨークは操作のため残っています。
　彼らは破損した食物を料理したり修理することができます。
　調理器具・設備は何でも揃っています。

　また、転送したＰＣもこちらのサポート要員として、料理や修理する役目をすることもできます。
　ただし、食材との合体はしなければいけません。

　食物パワーで元気いっぱい、ウイルスと戦ってみませんか？

・私の料理をお食べ

・食べ物パワーで戦う

・食べ物パワーで特攻だ！

・新しい料理よー！