聖戦のオラトリオ ~覚醒~(第3回/全3回) リアクション公開中! |
シナリオガイド「代理の聖像」よ。今こそ、その力――解き放て!
シナリオ名:聖戦のオラトリオ ~覚醒~(第3回/全3回) / 担当マスター:
識上 蒼
* * * 「お、おい。なんだ、ありゃあ……」 海上保安庁第十二管区(海京)の巡視船が、海京へ向かって太平洋上を進行している『怪物』を発見しました。 丸みを帯びた胴体の上に、四つの眼を持った頭部のようなものが載っています。 一部が海中にあるため、正確な大きさは分かりませんが、見えている部分だけで50メートルはありそうです。 『未確認機に警告する。直ちに――」 警告の途中で、巡視船は『怪物』から放たれたビームにより、跡形もなく消し飛びました。 『カミロ。前線は君に任せる。イコン部隊とともに、先に海京を包囲してくれ』 イコン部隊の指揮官であるカミロ・ベックマンに指示を出した後、怪物――最新型イコン「マリーエンケーファー」の中で、「十人評議会」の議長、エドワードは呟きました。 「さあ、行こう。自己中心的で低俗な愚民共を一掃しに」 『緊急連絡です! 鏖殺寺院のイコンが海京に接近しています。数は……』 海上のレーダー反応を見た管制官は、目を疑いました。 『100機です! 輸送機の姿もあります!! それに……データにない未確認機があります』 これまでにないほどの規模で、寺院は海京を直接攻めようとしています。 『天御柱学院関係者各位へ。直ちに、地下シェルターに一般人の避難誘導を開始せよ! また、イコン部隊は今すぐ出撃準備に入れ!』 * * * 「腕の調子はどうだ?」 「ああ、もう大分馴染んでる。さすがホワイトスノー博士だ」 女性教官と、彼女が降格となったことで新たに教官長となった五月田 真治の二人もまた、イコンデッキへと向かいます。 今度の戦いは総力戦。教官達も全員出撃します。 ――海京を、天御柱学院を守るために。 「今回の指揮権は五月田、お前に与えられている。頼むぞ」 五月田教官は、一時的に無期停学者の処分を解除しました。 海京の命運をかけて仲間が戦っている中、ただ黙って見ていることしか出来ないというのは、あまりにも酷だと彼は考えたからです。 それに、命令違反をしたとはいえ、彼らは間違ったことをしたわけではありません。 「俺も、これ以上生徒達に不甲斐ない姿を見せるわけにはいかないからな。俺達の生徒は、絶対に誰一人死なせない」 義手である自らの右腕を見て、五月田教官は呟きました。 「あいつらは、必ず守り抜く。そうしないと、デイヴのヤツに合わせる顔がないからな」 また、地上での交戦に備え、パラミタ先進技術研究機構(PASD)を通じて応援を要請。 さらに、校長のコリマ・ユカギール(こりま・ゆかぎーる)とPASDの術者ノイン・ゲジヒトが海京全域に結界を展開します。 (この戦いに、海京の明日がかかっている。絶対に負けるわけにはいかない!) 「聡、お前!」 イコンハンガーに向った辻永 翔(つじなが・しょう)は、停学を食らってるはずの山葉 聡(やまは・さとし)がいることに驚きました。 「完全に停学を解除してもらえたわけじゃないけどな。出撃許可は出たぜ。 さ、あいつらを倒して――戦いを終わりにしようぜ」 「聡さん、行きましょう。私達はこの一ヶ月、実機には乗らせてもらえなかったのですから、機体の調整が必要ですよ」 サクラ・アーヴィング(さくら・あーう゛ぃんぐ)に急かされ、聡達が先に行ってしまいます。 「私達も行くぞ、翔。この一ヶ月の成果、見せつけてやろうじゃないか」 アリサ・ダリン(ありさ・だりん)が翔に言います。 「ああ。今度は負けない。今度こそ、必ず……」 その目には、一ヶ月前にあった迷いはもうありませんでした。 * * * 極東新大陸研究所。 「これは……そういうことか」 ジール・ホワイトスノー博士は、イコン製造プラントで発見された「匣」の解析を終えました。 そしてそれと、一体の「少女人形」を持って研究所を出ようとします。 避難誘導が始まっていますが、彼女が出るのはそのためではありません。 (おそらく、これでイコンの真の力を――解放出来る!) サロゲート・エイコーンの真の力を目覚めさせるため、彼女はある場所へ向かおうとしていました。 「大佐!」 そのとき、研究員のドクトルが血相を変えて彼女の元へ来ました。 「モロゾフ中尉が……消えました!」 (少し、急がなくてはいけませんね) ある目的のため、海京警察の牢を脱したイワン・モロゾフは、海京警察の追っ手を振り切りました。 (大佐。学院にいる敵のスパイは必ず……) * * * 「さて、まだ本隊が到着するまでかかるようですね」 海京の街を見渡しながら、ローゼンクロイツが独りごちました。 (少々、私の方で時間稼ぎをしましょう) 手に持ったカードをばら撒きます。 『影の人』 カードは途中で影を纏い、人の形を成しました。 それらは街の中に散っていきます。 (この戦いの結末。ここから見届けさせて頂きましょう) こうして世界を裏で操る「十人評議会」の事実上のトップが率いる軍隊と、天御柱学院による、「未来(あした)」をかけた決戦の火蓋は切って落とされました。 担当マスターより▼担当マスター ▼マスターコメント
識上 蒼です。 ▼サンプルアクション ・イコン部隊として、鏖殺寺院と戦う。(天学用) ・強化人間空挺部隊と戦う。 ・避難誘導を行う。 ▼予約受付締切日 (既に締切を迎えました) 2010年12月16日10:30まで ▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました) 2010年12月17日10:30まで ▼アクション締切日(既に締切を迎えました) 2010年12月21日10:30まで ▼リアクション公開予定日(現在公開中です) 2011年01月24日 |
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