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聖戦のオラトリオ ~転生~ 第1回

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聖戦のオラトリオ ~転生~ 第1回

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シナリオガイド【イコン参加可】

その先にあるのは協調か、対立か。
シナリオ名:聖戦のオラトリオ ~転生~ 第1回 / 担当マスター: 識上 蒼


――それでも私は戦わない。


 2021年1月。
 世界は激動の渦中にあった。
 エリュシオンによるシャンバラ、及び太平洋襲撃。
 鏖殺寺院のよるヨーロッパ同時多発テロの発生。
 ヴァチカンが放った、神の代行者たるイコン「クルキアータ」の出現。
 そしてマヌエル枢機卿による、独立武装勢力対策軍「F.R.A.G(フラッグ)」の設立宣言。
 
 今、シャンバラは地球とエリュシオン帝国という二つの「脅威」に挟まれた状態になっている。

* * *


「特定した、ということか」
 天御柱学院パイロット科教官長五月田 真治は、パイロット科長イズミ・サトーからその報告を受けました。
「そうだ。エリュシオンの進軍と同時に姿を現した鏖殺寺院のイコン部隊。その残党が密かにシャンバラに留まり続けていた。ここだ」
 科長が指し示したのは、ツァンダ南西部の山岳地帯。
 そこに、再びシャンバラに進出した鏖殺寺院の秘密基地があることが分かったのです。
「シャンバラ政府としては、エリュシオンと交戦状態にある中、寺院を野放しにしておくのは危険であるとのことだ。そこで、各学校が共同でイコン部隊を送り込むということで話がまとまった」
 ヨーロッパの同時多発テロで「F.R.A.G」の存在が公になって以降、鏖殺寺院は活動の場をシャンバラに移そうと目論んでいるようでした。
 そのため、それが活発化する前に抑えておきたい。
 それが現在のシャンバラ王国全体としての考えでした。
「当学院としては、当然こちらにも参加させなくてはならない。だが、問題は……これだ」
「これは?」
「地球側にある、鏖殺寺院の最大拠点と目されている場所だ。ここを落とす為、F.R.A.Gの方から共同作戦を持ち掛けられた。理由は分かるな、五月田」
 それは、拠点の所在地にありました。
「……{red]ウクライナか。確かに厄介だな」
 黒海に面したウクライナのクリミア半島。
 ここはアジアとヨーロッパの境界線上であり、またそれは現在における「反シャンバラ勢力」と「親シャンバラ勢力」の緩衝地帯であるということも意味していました。
 それゆえに、F.R.A.Gも天御柱学院も慎重にならざるを得ないのです。
「『反シャンバラ勢力』の実態と思惑を知るためにここは引き受けるべき、ということで役員の意見が一致した」
 それだけではないと思うが、と科長が濁しました。
 そして言葉を続けます。
「確かに対立勢力だが、寺院を野放しにしてはおけないという点で、目的は一致している。向こうが何か企んでいる可能性もあるが、上手くいけば協調路線に持っていくことも出来るかもしれない」
「だが、賭けだな。何もしないよりはマシかもしれないが……ただ、出来る限りこちらは天御柱学院のイコンのみで対応した方がいいだろう。例えばペガサスやワイバーンなんかが飛来したら、それを理由に『シャンバラの侵攻』と言い張る可能性だってあるわけだからな」

 こうして、

・シャンバラにおける寺院制圧戦
・地球における反シャンバラ勢力との共同戦線


 が同時に行われることになりました。

* * *


「どうしたのよ、ヴェロニカ?」
 ニュクス・ナイチンゲールがヴェロニカの顔を見ました。
「ううん。なんでもない。ただ、私もついに戦場に出るんだなって」
 原初のイコン、【白金のナイチンゲール】のパイロットとなったヴェロニカ・シュルツは初の実戦出撃を前に、何とも言えない気持ちを抱えていました。
「大丈夫よ、わたしがついてるわ」

 そんな彼女達を、憎々しげな顔で見つめている者がいました。
「あれが噂の転入生か。オレ達がパイロットになるのにどれだけ訓練を積んだと思ってる? それが、いきなりやってきて学院の『切り札』だと? ふざけるなよ」
 パイロット科所属生徒の烏丸 勇輝です。
「ユーキ、気にする必要はないよ。あたし達は『レイヴン TYPE―E』のテストパイロットになれたんだから。あの子よ達り、活躍すればいいだけ」
 彼のパートナーである桐山 早紀が彼に言いました。
「風間さんに頼んでリミッターの制限を40%まで拡大してもらったよ。それに、寺院を絶対に倒したいんでしょ?」
「ああ。俺の家族を奪った連中を、これ以上好き勝手にさせるわけにはいかない」

* * *


 その頃、F.R.A.Gでは。

「ついこの前まで戦ってた連中と、今度は共闘か」
 第一部隊隊長ダリア・エルナージは呟きました。
「隊長、そろそろです」
「分かってる。行こう」
 思うところはあるものの、気を引き締めて自らの機体である、クルキアータの部隊長専用機『七つの大罪』の一つ【マモン】に乗り込む。

「しかし、隊長も随分雰囲気変わったよな」
「ダールトン隊長に追い付こうと、彼女も必死なんだろう。とはいえ、まだ十八歳の少女だ。あんまり無茶はしないといいが……」
 隊に所属する部下がそんな少女の姿を見つめました。
「そうならないようにするのが、俺達『大人』の務めだろ。部下だからとか、ってんじゃなく、な」


 一方、実質的にF.R.A.Gを統率しているマヌエル枢機卿は密かに指示を送りました。
『不測の事態が起こる可能性に備え、【アスモデウス】にて出撃準備を頼む――ミス・アンブレラ
『了解ですわ』

* * *


 ベトナム。
「ク……こいつは少しばかり誤算だったナ」
 ヴィクター・ウェストは顔をしかめました。
 青いイコンがパイロットと共に基地から飛び去っていってしまったのです。
 徹底的に基地を破壊し尽くした上で。
「さテ、回収を依頼しようカ」
 電話を手に取り、連絡を行います。
『もう怪我の調子もいいだろウ、カミロ・ベックマン。少し頼みたいことがあるのだガ、いいかイ……クク、さすがは話が分かル。では早速頼ム。
 シュバルツ・フリーゲで出ル? ちゃんとキミ専用の第二世代機は用意したんだガ……そうカ、ならば構わないヨ。仮にモ、ただ一つのオリジナル機ダ』
 電話を切り、ヴィクターは微笑を浮かべたまま声を漏らしました。

「ククク、そのプライドの高さガ、キミの身を滅ぼさないことを祈っているヨ」


※マスターコメントの注意事項をよくお読み下さい

担当マスターより

▼担当マスター

識上 蒼

▼マスターコメント

 識上 蒼です。
 天御柱学院キャンペーンシナリオの第二部「転生編」スタートです。
 なお、第二部のオープニングストーリーが「Entracte 〜それぞれの日常〜」のリアクションの50ページ目から載っておりますので、ヴェロニカとニュクス契約やF.R.A.G設立の流れをより詳しく知りたい方は是非お読み下さい。
 また、第二部は
 「聖戦のオラトリオ 〜転生〜」(通称『無印』。イコン参加可。イコン搭乗前提のバトルサイド。天学の教官達、F.R.A.G関連NPCが登場予定)
 「聖戦のオラトリオ 〜転生〜 ―Apocalypse―」(イコン参加不可。研究・開発・超能力サイド。ホワイトスノー博士ら極東新大陸研究所組、風間、ノヴァ等が登場予定)
 の2分割構成になっており、こちらの『無印』第1回に参加された方は3月18日公開予定の『Apocalypse』第1回にはご参加頂けません。ご了承下さい。

 内容的には、どちらもキャンペーン第一部以上にシリアスであり、場合によっては相当辛い展開(俗に言う鬱展開)が待ち受けることになるかもしれません。
 参加される場合、その点も覚悟の上でお願いいたします。

【アクション上の注意】
 基本的にイコン搭乗を前提としたシナリオです。例外アクションとして認められるものは、『機体整備』です。

 なお、「生身でイコンと戦ってやるぜ!」な方に関しては「どうしても」というのであればどうぞ。ただし、その場合の難易度は普通にイコンで戦うのに比べ、何倍にも跳ね上がります。

 これら以外のアクションは当シナリオに関係ないものとして扱います。そのようなアクションをかけられた場合、容赦なく行殺あるいは「白紙扱い」とさせて頂きますのでご了承下さい。

 やることは、非常にシンプルです。
・シャンバラの寺院の基地を制圧する(他校生推奨)
・F.R.A.Gと共闘する(天学生推奨)
 となっています。

■分岐
 今回のシナリオは投票によるイベント分岐が設けてあります。
 内容は、ヴェロニカとニュクスの行き先が、
【1】シャンバラ
【2】地球
 のどちらかというものです。
 PL判断で構わないので、【1】か【2】をご選択下さい。

 ちなみに、他のNPCの行き先は、
・シャンバラ:翔、アリサ、聡、サクラ、カミロ、(青いイコン)
・地球:勇輝、早紀、ダリア、ミス・アンブレラ
 となっています。

 もちろん、この分岐によるイベントだけでシナリオの結果全てが決まるわけではありません。

■イコンについて
 他校生に関しては、参加されるイコンのデータを元に判断致します。

 天学生は所持イコンの他に、イーグリット、コームラントが選択可能です。その場合の追加オプションは以下の通りです。

・ビームシールド
・アサルトライフル(ビーム・実弾)
・実体剣
・汎用機関銃(ビーム式・実弾式)
・ビームランス
・長距離射程スナイパーライフル(ビーム・実弾)
・射出型ワイヤー(拘束可)

 また、現在『レイヴンのテストパイロットの称号を持っている方』は、該当の機体に搭乗する事が可能です。

 これらに加えて、天学生は『覚醒』が使用可能です。ロボットミッションのアクティブアビリティのようなものです。使用する事で格段に性能が向上しますが、その分上手くコントロールするのが難しくなります。
 また、非常に強力ですが、覚醒状態に移行すると稼働時間が約15分〜20分程度となります(エネルギーの消費が早くなるため)

■稼動時間
 イコンの稼動時間の目安としては、
 ・通常状態で約12時間程度
 ・戦闘時で約1〜2時間程度(教導団のイコンは約2〜3時間)


■鏖殺寺院情報(こちらはPL情報になります)
 敵の機体数は以下の通りです。

・シャンバラ
 シュバルツ・フリーゲ×15、シュメッターリンク×60

・地球
 シュバルツ・フリーゲ×30、シュメッターリンク×120

 ただし、第一部で敵として戦っていたのは現在の『F.R.A.G』であるため、はっきり言って今回の寺院は数だけの烏合の衆です。
 パイロットの熟練度、機体性能共に大したことありません(他校生でもシュメッターリンクであれば、さほど苦戦することなく一対一で倒せる程度)

■F.R.A.G(フラッグ)
 今回は共闘することになったわけですが、フラッグの機体『クルキアータ』は、第一世代機を凌駕する第二世代機です。
 覚醒状態のイーグリットやコームラントほどの強さではありませんが、一機あたりの強さは一般機で旧世代イコン十機(シュメッターリンク×9、シュバルツ・フリーゲ×1)を容易に倒せるほどです(OPストーリー参照)
 ただし、相当熟練したパイロット(パイロットランクを目安にすると15〜20くらい)でなければ乗りこなせない機体でもあります。

 今回出てくるのは、『七つの大罪』【マモン】(実体剣2本、シールド装備)、指揮官機(ランスとシールド、ともに実体)×1、一般機(アサルトライフル、シールド装備)×6です。

 この他、十人評議会のミス・アンブレラが駆る『七つの大罪』【アスモデウス】(詳細不明)がいますが、「不測の事態」が起こらない限り出てきません。


■追加情報(ヒント的なもの)
・青いイコンのパイロットは、第一部で登場しています。
・F.R.A.Gのパイロット達が第一部で『鏖殺寺院』だとして戦っていた敵であることを、PCはまだ知りません。
・F.R.A.Gのパイロット達は、自分達が『鏖殺寺院』として一括りにされていたことは知っていますが、「反シャンバラ勢力をまとめてそう呼びたければ呼べばいい」というスタンスだったため、他の鏖殺寺院と呼ばれている存在に対しては同情したりということは一切ありません(自分達が評議会に糸を引かれていることも知りません)


それでは、聖戦のオラトリオ第二部、宜しくお願い致します。

▼サンプルアクション

・シャンバラで鏖殺寺院と戦う(天学版)

・シャンバラで鏖殺寺院と戦う(他校版)

・ウクライナへ(天学生推奨)

▼予約受付締切日 (既に締切を迎えました)

2011年03月08日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2011年03月09日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2011年03月15日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2011年04月01日


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