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サンサーラ ~輪廻の記憶~ #1『書を護る者 前編』

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サンサーラ ~輪廻の記憶~ #1『書を護る者 前編』

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シナリオガイド

幾星霜の時を経て、私は私を思い出す
シナリオ名:サンサーラ ~輪廻の記憶~ #1『書を護る者 前編』 / 担当マスター: 九道雷

 
 


 それはひとつ前の前世かもしれず、
 100前の前世かもしれない。
 けれど確かに、かつての私。

 ……私はその世界に生き、そして死んだ。




◇ ◇



 町を歩いていたトオルは、前から歩いてくる人物とすれ違いざまに、軽くぶつかってしまいました。
「あ、ワリ……」
 謝ろうとして、突然、トオルの脳内に、何かがフラッシュバックしました。
「何だ、これっ……?」
 記憶の中に飛び込んで来る、知らない、けれど知っているような、不思議な光景。

「君は、目覚めた者、か」
「な、に……?」
 ぐらりと眩暈を起こしてよろめいたトオルに、声がかけられました。
「早く、全てを思い出すことだ。この世界の仮の骸を捨て、本当の自分を」
 鈍く痛む頭を押さえながら顔を上げますが、視界が霞んで、顔がよく見えません。
 大柄な体格の、銀髪の男でした。
「何、わけのわかんねえことを……」
「君達が、運命を導くだろう」
 睨むトオルに、その男は、身を翻して去って行きました。


 ――似たようなことが、あちこちで起きていました。
 誰かと接触した拍子に、断片的な何かを、『思い出す』のです。
 当初、その“誰か”は、同じ男のようでした。
 しかし最近は、同じ世界での前世を持つ者同士が接触することによって思い出すことも増えています。

 何故、最近になってそれが起きるようになったのかは、解っていません。
 最初のきっかけを得た後は、夢に見たり、突然思い出したりして、どんどん思い出す記憶が多くなっているようです。




 イルミンスール大図書室を、一人の老婆が訪れました。

「ジュデッカの書を、出してちょうだい」

 蔵書検索の司書は、その書について調べた後、
「それは、閲覧不可の書となっています」
と断ります。
「そんなことは関係ないわ。それは私のものなの。返しなさいよ」
「書、本人が、拒否をしています」
「なんですって! 嘘を言うのはやめなさい!」
 噛み付かんばかりの勢いで言う老婆は、結局大図書館から退出させられたのですが、諦めきれずに図書館を睨みつけていました。
「あれは私のものなのよ……
 私のもの、
 私の…………」

 イルミンスール大図書室にて、当の「ジュデッカの書」は、司書達に警告しました。
 あの魔女、アニスは、無理やりにでも自分を手に入れようとするだろう。備えたほうがいい、と。

 警告を受け、イルミンスールへの襲撃を警戒して、リンネがジュデッカの書を託され、人気の少ないザンスカールの森に潜伏することになりました。
「ええっ、ちょっと、この私を図書室の外に出す気なの?」
「リンネちゃんに任せて!」

 そして、そんなリンネも、前世の記憶を思い出しつつあるのでした。



 また、その後トオルの消息が不明になっていました。
 最後の連絡はパートナーのシキへの電話、しかしその電話は取る前にすぐに切れ、以降電話もメールも繋がらず、連絡が取れないのです。
 連絡もなく数日も行方不明になる奴ではなかった、と、シキは心配しています。



◇ ◇



 数万年の昔。
 地球とも、パラミタともニルヴァーナとも違う、その世界。
 その世界には、二つの大陸が存在しました。
 ヤマプリー。
 そしてスワルガ。

 二つの大陸は敵対関係にあり、争い、――そして、共に滅びました。


 今、その世界は滅び、何があったのかは、何一つ解りません。まだ、思い出されていません。
 確かなのは、存在し、滅びた、ということだけ。

 それだけ、けれどあなたは、少しずつ、少しずつ、思い出してきています。

 その記憶は、一体何を意味しているのでしょう…………




※ こちらは、特殊なルールを使用するシナリオとなります。

  マスターコメントの説明をお読みの上でご参加ください。


担当マスターより

▼担当マスター

九道雷

▼マスターコメント


 扉絵は75さんに描いていただきました!


 
 ※このシナリオでは、参加者さんは「自分の前世キャラ」を作っていただきます。
 ※LCの追加を必須とさせていただき、LCのアクション欄で、「前世アクション」をかけていただきます。(LCはリアクションに登場いたしません)



   ■■■ このシナリオのルール ■■■


★このシナリオは、全4回を予定しています。
★このシナリオでは、通常のパラミタでの現世のアクションと、「前世アクション」をかけていただきます。
★LC追加が必須です。
★LCのアクション欄を「前世アクション」に使用します。
★LC本人はアクションをかけることは出来ません。このシナリオにはLCの登場はありません。
(どうしても登場させたい場合は、MCのアクション内に一緒に書いてください。現世にのみ登場させられます)

□MCのアクション欄/MC(とLC)の現世アクション
□LCのアクション欄/MCの前世アクション

となります。

「MCではなく、LCで前世キャラを作りたい」というのも可能です。
 ただし、途中でMCや他LCに前世キャラを変更することはできません。
 初回で決めた設定は、シナリオ終了まで通して進めていただきます。

□MCのアクション欄/LC(とMC)の現世アクション
□LCのアクション欄/LCの前世アクション

となります。

※経験値稼ぎ、アクションの補足の為のLC追加は可能です。リアクションには登場させられません。


●●前世キャラについて

★第1回(途中参加の場合は、参加する最初の回)のMCアクション欄に、現世アクションと、前世キャラ設定を記入します。
★前世アクション用LCの、自由設定欄を使用しても構いません。

※前世キャラ設定の作成は最初の1回のみで、以降別のキャラに変更することはできません。


☆選べる前世キャラの種族

□ヤマプリー(魔法系に秀でた種族です)
・ディヴァーナ/ヤマプリーにおける支配種族。背中に天使の如き羽根があり、神の子と呼ばれる一族です。剣も使えますが、強力な魔力を誇ります。
・アシラ/地水火風を司る精霊。司る属性の自然を操ります。
・祭器/物事を見通す力を持ちます。鏡、鈴などがあります。

□スワルガ(戦士系に秀でた種族です)
・マーラ/スワルガにおける支配種族。魔力も有しますが、鬼神の如き戦闘能力を持ち、殺した者の命を吸収して自分の生命力に変えることができます。
・ククラ/半獣人、または獣に変身でき、人間離れした力を持っています。
・魔剣/使う者に数倍の力を与えます。

※この世界における祭器、魔剣は、普段は人の姿をとっています。
 変身して姿を変えるので、剣状態と人状態が同時に存在するなどはできません。


☆第1回のアクションで決める前世キャラ

1名前(ファーストネームのみ)
2性別
3年齢
4所属大陸・種族
5一人称
6口調
7外見説明(字数か許す限り)
8性格説明(字数が許す限り)

※外見説明、性格説明は、前世アクション用LCの自由設定を用いても構いません。


●●前世アクションについて

★第1回ガイド時点で、前世世界について解っていることは、
「ヤマプリーとスワルガの二つの大陸が存在した」ことと、
「二つの大陸は争っていた」こと、そして
「二つの大陸は滅びた」ということです。
 大陸で何があったのか、全ての歴史は、PCのアクションによって作られます。

★1回のアクションで、2つまでの前世アクションをかけることができます。

※例
1・〇〇に殺された(対象を指定してもよい)
2・殺した

★箇条書きで明記し、余白でアクションの補足をします。
★対象キャラを指定することは、1つ迄可です。2つとも指定しなくても可です。
★前世リアクションは前から後に続いていくのではなく、アクション内容によって時系列は前後します。

※例・第1回で死んだ場合、2回目以降は、死ぬよりも前の時系列(生きている頃の)で描写されることになります。

★前世アクションは基本的に没なしで採用されます(18禁なものなどは不可)。

※例・殺された、というリアクションの次回に、実は生きていた、としても可です。
※基本的に没無しですが、他のPCさんの前世アクションとの組み合わせなどにより、変化があります。

★第1回では、他の前世キャラについて全く不明な状態ですので、「対象を指定しないアクション」を2つかけていただくことになります。
★ただし、掲示板などであらかじめ前世キャラを紹介し、そのキャラを対象に指定して前世アクションをかけることは可とします。(1つまで)
★アクションは勿論、「自分が行うこと」を書きます。

※例
【Aさんの前世アクション】
○:Bを殺した
※問題ありません。

○:Bに殺された
※受身でも問題ありません。

○:Bの幼なじみだった
※問題ありません。

×:Bの幼なじみで結婚してた
※ダブル前世アクションです。この場合は、
・Bの幼なじみだった
・Bと結婚していた
の二つの前世アクションが必要となります。

×:CがBを殺した
他人同士の関係を勝手に決める事は出来ません。

×:BとCを殺した
ダブル前世アクションとなります。この場合は、
・Bを殺した
・Cを殺した
の二つの前世アクションが必要となります。

つまり、「他人同士の関係を決める」「ダブル前世アクション」は禁止ということです。

また、

Aの前世アクション「Bは妹だった」
Bの前世アクション「Aは母だった」

上記のように矛盾する前世アクションが集まっても、「AとBは親子なのだが姉妹として育てられた」などといったように解釈されて前世の事実が決定します。

※※一番下に「前世アクション例」を一覧にしてみました。一例として参考にしてみてください。


   ■■■ スケジュール ■■■

第1回
・MC/前世キャラ設定と現世アクション
・LC/対象を指定しない前世アクション×2

第2回
・MC/現世アクション
・LC/対象を指定してもいい前世アクション、指定しない前世アクション各1

第3回
・MC/現世アクション
・LC/対象を指定してもいい前世アクション、指定しない前世アクション各1

第4回
・MC/現世アクション
・LCの前世アクションは無し

※最終回は現世アクションのみとなり、前世アクションはかけられません。



↓ ↓ ここからマスターコメント ↓ ↓



 このシナリオは、進行と共にPCの『前世の人間関係』も構築されていく為、未来だけではなく過去すらもどうなるか分からないものとなっています。

 このシナリオでは思わぬ展開を楽しむことも目的の一つとなっています。
 次々と明らかになる“自分すら知らなかった”前世PCの過去や、それらによって産み出されていく過去のストーリーなども楽しんでいただければ幸いです。

 また、このシナリオは、その性質上、様々なPCと前世の絆が結ばれることになります。
 中には今まで関わったことのないPC、交流したことのないPCも居るかもしれません。
 そういった、ある意味で「他人だったPC」との思いがけない展開や思い出の共有も楽しんでいただければと思います。



※九道のNPCが登場しておりますが、特に過去のシナリオを確認しなくともご参加いただけます。
 スタート地点はイルミンスールですが、学校制限はなくどなたでも参加可能です。

 前世を思い出すこと、前世の関係や立場などで、他シナリオで有利になるようなことや他シナリオへの影響などはありません。

 それでは、よろしくお付き合いお願いいたします。


以下オマケ


   ■■■ 前世アクション例 ■■■

 〇〇と恋人だった
 〇〇を殺した
 〇〇の恋人を殺した
 〇〇と宿命のライバルだった
 〇〇と親友だった
 〇〇と戦友だった
 〇〇と結婚していた
 〇〇に彼女(彼氏)を奪われた
 〇〇から物を盗んだ
 〇〇から物を奪った
 〇〇の野望(計画)を阻止した
 〇〇の子供を産んだ
 〇〇の子供を身ごもっていた
 〇〇に片思いだった
 〇〇の家族を殺してしまった
 〇〇の子供だった
 〇〇に濡れ衣を着せた
 〇〇と秘密を共有していた
 〇〇を騙していた
 〇〇を追い落とした
 〇〇は自分の主人だった
 〇〇に養われていた
 〇〇と離婚した
 〇〇と別れた
 〇〇を使って実験した
 〇〇に嫉妬していた
 〇〇を見殺しにした
 〇〇に悩みを相談していた
 〇〇と駆け落ちした
 〇〇と同僚だった
 〇〇の師だった
 〇〇の弟子だった
 〇〇と同じ出身だった
 〇〇と助け合って窮地を脱した
 〇〇にいじめられた
 〇〇に監禁された
 〇〇に可愛がられた
 〇〇を助けるために死んだ
 〇〇の命がけの犠牲で助かった
 〇〇より仕事をとった
 〇〇と冒険していた
 〇〇を崇拝していた
 〇〇の奴隷だった
 〇〇に仕えていた
 〇〇の名を騙っていた
             ……ETC

▼サンプルアクション

・リンネと共に『書』を護る

・行方不明になったトオルを探す

・謎の男を捜す

・※前世アクション例

▼予約受付締切日 (既に締切を迎えました)

2012年09月10日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2012年09月11日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2012年09月15日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2012年10月01日


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