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【四州島記 完結編 一】戦乱の足音

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【四州島記 完結編 一】戦乱の足音

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シナリオガイド

四公会議が決裂し、分断された東野。その東野に、西湘軍が迫る――
シナリオ名:【四州島記 完結編 一】戦乱の足音 / 担当マスター: 神明寺一総

 「若っ!一大事にございます、若っ!!」

 東野(とうや)藩の重臣、大倉 定綱(おおくら・さだつな)は息せき切って執務室に駆け込むと、部屋の主である若者の前に、どっかと腰を下ろしました。

 上座に座るその若者は、名を広城 雄信(こうじょう・たけのぶ)と言います。
 現藩主広城 豊雄(こうじょう・とよたけ)の隠し子であった雄信は、母である春日(かすが)の元で、一介の農民として育てられましたが、豊信が重体に陥るに及び、急遽後継者となりました。

 「いかがした、定綱」

 東野藩の筆頭家老にして定綱の父、大倉 重綱(おおくら・しげつな)が、若者に代わり声をかけました。 
 息子の只ならぬ雰囲気に、重綱の声も自然と厳しくなっています。

 「たった今、国境(くにざかい)より伝令が参りました!西湘(せいしょう)が、兵を太湖(たいこ)の対岸に集結させている由(よし)!」

 太湖とは、東野藩の西に位置する、四州島一の大きさを誇る湖です。西隣の西湘藩との、国境の役目も果たしています。

 「ナニっ!して、その数は?」
 「仔細は不明にございますが、少なくとも1万は下らぬとの事にございます!」
 「い、1万じゃと……」

 敵の予想外の多さに、重綱の顔がさっと青ざめます。
 小島であり、元来人口の少ない四州島において、1万は相当な大軍と言えます。

 「ついに来ましたか……。それで、国境を越えるのはいつになりそうですか?」

 重綱の向かいに座る、一際秀麗な顔立ちの男性が、落ち着いた声で定綱に訊ねました。
 以前と髪型も変わり、少しやつれてもいますが、それは紛れも無く御上 真之介(みかみ・しんのすけ)でした。
 御上が四州島に渡ってから、わずか3ヶ月足らず。そのわずかな間に彼は、東野藩の舵取りに欠かすことの出来ないブレーンになっていました。


 表向き、四州島の経済開発の可能性を探る四州開発調査団の主任として、その実、広城豊信暗殺未遂事件の調査のため、東野藩を訪れた御上。
 調査団の中心人物として、そして四州島と外界とを繋ぐ架け橋として活躍した御上でしたが、それが仇となり、自らも暗殺者の標的にされてしまいました。
 生死の境を彷徨いながらも九死に一生を得た御上は、この事件を契機に、生き方を変える決心をしました。
「自分を救うために尽力してくれた、多くの人達の『想い』に応えるには、どうしたらよいか」 
 そう悩み抜いた末御上は、「四州島の騒乱を鎮め、島に平和をもたらすため、自分に出来る最善を尽くそう」と誓ったのです。
 その決意の表明として、御上はトレードマークであった瓶底メガネを外し、素顔を晒しました。それはまた、これまでごまかし続けてきた、自分自身の心と正面から向き合う事にもなりますが、御上は敢えてその道を選んだのです。


「敵は、少なくとも数日の内には、国境を越えるものと思われます」
「数日……。思ったより、早いですね……。」

 予想を上回る敵の速度に、御上はわずかに眉をひそめました。
 そんな何気ない動作の一つ一つが、ギリシャ彫刻のように整った御上の美しさを、一層際立たせています。

「して、御上殿。我等は、どの様に動けばよろしいでしょうか?」
 
 今まで黙って皆の話を聞いていた雄信が、初めて――そして至って静かに――口を開きました。
 御上を見つめるその眼差しには、彼に寄せる強い信頼がありありと見て取れます。


「よろしいですか――」

 御上は机上に広げられている地図を、指し示しました。

「おそらく太湖を渡り終えた西湘軍は、退路の確保のため少数の軍を岸に残し、残りの全軍を持ってこの広城目指して進軍して来るものと思われます。そして、それに呼応するように、北の九能 茂実(くのう・しげざね)も出撃し、我々を挟み撃ちにしようとするでしょう」

 御上たちのいる東野の首府、広城(こうじょう)の北には、藩の開国政策に反対する重臣九能茂実が、西湘藩主の玄孫水城 隆明(みずしろ・たかあき)を旗印に掲げ、公然と反旗を翻していました。
 隆明の母は、東野藩主豊雄の妹。彼には、後継者となる正当な資格があるのです。

「一方我々には、この両軍に対抗できるだけの兵力はありません」

 元々他の3州全てを合わせた以上の食糧生産力を持つ東野は、軍の規模も四州一を誇っていました。ですが、昨年の大洪水の被害から未だ立ち直っていない上、反乱軍に同調する者も現れて、その兵力は定数の半分にも達していません。

「では、籠城でござるか?」
「駄目だ、籠城は出来ぬ」

 重綱の言葉を、上座に座る雄信が言下に否定しました。

「籠城となれば、城下町に被害が及ぶ。城下の者達を戦に巻き込む訳にはいかぬ」
「為政者たる者、常に民の暮らしを第一に考えねばなりません。雄信様、流石です」

 御上に褒められて雄信は、はにかむような笑顔を浮かべました。
 御上は、定綱と共に、雄信の教育係をも務めています。
 その御上に褒められた事が、雄信には素直に嬉しいのです。

「では、いかにすれば良いとおっしゃられるのか?」
「2方向から同時に攻められては、僕達に勝ち目はありません。ですが、相手が合流する前なら、勝機はあります」
「各個撃破と言う事じゃな?」
「確かに各個撃破ではありますが、同時に二方面作戦でもあります」

 疑問を口にしようとする重綱の機先を制するように、御上は、広城の上のコマをつい――と、北へと動かしました。

「まずは、寡兵である北の九能軍を叩きます――とは言っても、兵同士の戦いはあくまで陽動。真の目的は茂実と隆明殿です。この二人を排除出来れば、九能軍は瓦解します。二人まとめては無理でも、どちらか一人でも取り除く事が出来れば、敵の力を相当削ぐ事が出来るでしょう」

「確か反乱軍には、御上殿の手の者が潜入しているのでしたね」
「つまり、こちらから戦を仕掛けて敵の守りが薄くなったところで、茂実と隆明様を襲う、という事ですな」
「その通りです」

 定綱と重綱の言葉に、御上は頷きました。

「しかし、敵がそう簡単にこちらの策に乗ってくるでしょうか?茂実としては、援軍が到着するまで待った方が有利なはずです」

 雄信が、率直な疑問を口にします。

「それについては、すでに手を考えてあります。『決戦状』を送りつけるのです」
「けっせんじょう……?」
「決戦状というのは、文字通り日時と場所と指定して、敵に決戦を申し込む書状の事です。彼我の戦力に圧倒的な差がない限り、通常敵はこれを拒む事は出来ません」
「なるほど……」

 定綱の説明に、雄信は感心したように頷きました。
 
「それで、もし作戦通りに行ったとして、茂実や隆明殿は殺してしまうのですか?」
「出来れば、2人共生け捕りにしたい所なのですが……。特に隆明殿は、西湘に対する交渉材料にもなります」

 生け捕りと聞いて、少しホッとした表情を浮かべる雄信。
 本来であれば不倶戴天の敵である隆明に対して、雄信は、不思議と強い敵意を抱く事が出来ませんでした。
 直接言葉を交わしたのはほんの短い時間に過ぎませんでしたが、雄信には、隆明がそれほど悪人であるとはどうしても思えなかったのです。

(もし隆明殿と腹を割って話し合う事ができれば、この戦乱を収められるのではないか――)

 雄信は口にこそ出しませんでしたが、そんな事まで考えていたのです。


「さてもう一方面ですが――こちらでは、西湘軍に対する足止めを行います」

 御上は、北に向けたものよりも小さなコマを手に取ると、西湘軍の進路を塞ぐように置きました。

「こちらは時間稼ぎという訳か……。厳しい戦になりそうじゃな」
「はい。出来る限りの戦力を、北に差し向ける必要がありますので」

 白髪の混じった顎鬚を撫でながら、しばし神妙な面持ちで地図を見つめていた重綱は、おもむろに口を開きました。

「相分かった。ならば足止めの指揮は、この儂が取る」
「ち、父上!?その御役目は、この定綱が――」
「ならん。そなたは若のお側近くにいて、若をお守り致せ」
「しかしそちらは厳しい戦になると、たった今ご自分で仰ったではありませんか!そのような所に父上を行かせる訳には――」
「なればこそじゃ。そなたの様にロクに軍場(いくさば)に出向いた事すら無い者が行ったところで、一体何の役に立つ!儂はこれまで幾度も、賊討伐に出陣した経験がある」

 四州で最後に大規模な戦が行われてから、既に数百年。
 この島の侍たちは、戦の経験が無い者がほとんどなのです。

「しかし!――」
「もう決めた事じゃ」

 定綱はなおも食い下がろうとしましたが、父の有無を言わさぬ表情に、それ以上何も言う事が出来ません。
 
「安心して下さい、定綱さん。別働隊の方にも、我々の方からしかるべき人数を割きます。場合によっては、却って安全かもしれません。所詮は足止めですから」

 御上のその言葉が単なる気休めに過ぎない事は、その場の全員がわかっていました。

「若」

 重綱は、改めて雄信に向き直って、言いました。

「若は、此度が初陣でござる。くれぐれも軽率な行動は慎み、東野の大将に相応しい振る舞いをお心がけ下され」
「相分かった。ありがとう、重綱。そなたも、無理はせぬようにな。――死んではならんぞ」
「若……!なんと勿体無きお言葉。この重綱、肝に命じまする」

 感極まったように、深々と頭を下げる重綱。
 俯いたその目は、今にも涙が溢れ出さんばかりになっています。

「早速ですが定綱様。領内に触れを出し、兵を集めて下さい。また、領民にも避難の呼びかけを」
「わかりました」
「雄信様と重綱様は、北嶺と南濘に送る文をお願いします」
「援軍の要請ですね。しかし、北嶺と南濘が動いてくれるでしょうか?」
「北嶺は難しいでしょうが、少なくとも現状を伝えておくに越した事はありません。南濘は……五分五分といった所でしょうか。しかし最悪でも、西湘につく事の無いようにしておかないと」
「わかりました」
「それと重綱様には、両国に送る使者の選定もお願いします。大変重要な御役目ですので、『これは』という人物を選んで下さい」
「心得た」


 実はこの2ヶ月ほどの間に、北嶺と南濘の両国は、異常気象に見舞われていました。
 北嶺は、突然季節が逆戻りしたかのような大寒波に見舞われ、あちこちで交通が寸断されたり、集落が孤立するなど、大きな被害が出ています。
 一方南濘でも、これまでに経験した事の無いような熱波が襲い、作物が枯れたり、国土の大半を占める沼沢地が急速に干上がり始めるといった事態が起こっています。
 北嶺の豪雪については、「神域に部外者が足を踏み入れたせいで、『白峰輝姫(しらみねのてるひめ)』様がお怒りになられたのだ」などと言う口さがない者もいますが、原因は判明しています。
 何者かによって、北嶺山脈に施されていた結界が破壊され、抑えきれなくなった女神の力が暴走しているのです。
 現在、藩主峯城 妙(みねしろ・たえ)と、斎主(いつきのぬし)
峯城 雪華(みねしろ・せつか)
を中心とする神官団が、調査を行っています。
 既に失われた古代の秘術を多く伝える五十鈴宮家の巫女、五十鈴宮 円華(いすずのみや・まどか)も、現地に赴き、その手伝いをしています。


「では、拙者はこれにて」

 定綱は慌ただしく一礼すると、足早に部屋を出て行きます。
 御上も同じ様に一礼をすると、早くも書状の内容について相談を始めている二人を残し、部屋を出ました。

 御上は御上で、東野に駐留するアメリカ海兵隊や、未だ活動を続けている各国の企業に、一刻も早く事の次第を伝えねばなりません。
 その上で、仲間たちと――彼等は、東野が内乱状態となって調査団が解散した後も、自主的に四州に残ってくれたのです――と、今回の作戦について綿密な打ち合わせをする必要があります。

 (この2ヶ月、近代戦の猛訓練を積んできたとはいえ、東野軍の働きには限界がある。勝敗の鍵を握るのは、やはり契約者――)

 御上にとっての不安材料の一つが、反乱軍にいるという契約者です。

(恐らく、東野における騒乱をエスカレートさせるために、由比 景継(ゆい・かげつぐ)が送り込んだのだろうが……。彼等は十分に脅威となり得る)

 これまで、彼等と戦ったのはわずか数回に過ぎませんが、いずれも苦戦を強いられています。

(この戦、なんとしてでも勝たなければ――。もし負けるような事があれば、東野は終わりだ)

 不意に立ち止まり、グッ、と強く拳を握りしめる御上。

(例えどんな手を使ってでも、絶対にそんなコトはさせない。そのために、生まれ変わる決意をしたのだから――)

 強い決意を胸に、誰もいない廊下の先を見つめる御上。


 しかしこの時の御上は、この戦いも、この後四州島を襲った恐るべき災厄の始まりに過ぎなかったとは、知る由もなかったのです。

担当マスターより

▼担当マスター

神明寺一総

▼マスターコメント

 皆さん、大変ご無沙汰しております。神明寺(じんみょうじ)です。
 昨年、体調不良を理由にお休みを頂いてから既に一年余り。
 その間、体調の方は良くなったり悪くなったりを繰り返し、マスターに復帰しようかどうしようか迷っている内に、『蒼フロ』の年度いっぱいでのサービス終了が公式にアナウンスされてしまいました。

 ですが、四州島のでの物語はまだ始まったばかり。
 当初4つの州を順番に巡るはずだった調査団も、未だ東野で足踏み状態です。
 一旦広げた風呂敷は畳まねばなりませんが、残り時間はあとわずか――。

 そこで途中を全部すっ飛ばして、とにかくこの物語を終わらせることにしました。
 そのため、タイトルも『完結編』と銘打ち、ストーリーを進める事を第一目標に、シナリオを展開して行きます。
 今のところ4回前後で終わる予定ですが、プレイヤーさんの行動如何によっては、若干前後するかもしれません。

 また、大変申し訳無いのですが、自分の体調不良が未だ落ち着きませんので、リアクションの作成期間を、通常よりも長く取らせていただきたいと思います。

 プレイヤーさんの参加人数にもよりますが、基本このシナリオのリアクションは、アクション締切後4週間後に公開致します。

 リアクションの公開が通常よりも大幅に遅れる事になりますので、プレイヤーの皆様には、くれぐれもこの点ご了承の上、ご参加頂ますようお願い致します。


【ゲーム内時間の経過と、その間の出来事について】

 今回完結編を始めるにあたり、ゲーム内時間を少し進めました。
 具体的には2ヶ月位でしょうか。

 まず、前回のシナリオ『【四州島記 外伝】 〜ひとひらの花に、『希望』を乗せて〜』の終了から約1ヶ月後、東野藩の後継者を選ぶ会議、『四公会議』が開催されました。
 次期東野藩主には、西湘藩主の玄孫であり、東野藩主広城豊信の妹を母に持つ水城隆明が名乗りを上げていました。
 一方、東野藩の重臣たちは豊信の落胤である雄信を後継者に望んでいましたが、四公会議の前に何者かによって誘拐され、行方不明となっていました。
 しかし、藩主が隆明に決まりかけたまさにその時、突如として雄信が会議の場に姿を現したのです。
 また、ちょうど時を同じくして地球で治療を受けていた豊信が奇跡的に意識を回復し、後継者に雄信を指名します。
 これにより、会議の流れは一変。それまで態度を明確にしていなかった北嶺南濘が共に雄信支持を表明し、後継者は雄信に決まりました。

 しかしこれで収まらなかったのが、隆明を推していた東野藩の家老、九能茂実です。
 かねてより筆頭家老大倉重綱と確執があり、また藩主豊信の開国政策にも反対していた茂実は、雄信が豊信の実子であるという事実を認めようとはせず、自身の領地である遠野(とおの)に引き籠もり、全く城に出仕しなくなりました。
 またその後、雄信の証言などから、彼を誘拐して監禁していたのは西湘の手の者だった事が判明。責任を追求され、捕縛されそうになった隆明は首府広城を脱出し、かねてからの手筈通り遠野に逃げ込みます。
 こうして錦の御旗を得た茂実は、雄信はニセのご落胤であると主張して、挙兵するに至ったのです。

 その後の一月余り、わずかな小競り合いこそあったものの、両者睨み合いが続きました。
 互いに戦力が拮抗している両軍は、他の3藩からの援軍を待っていたのです。
 しかしこの一ヶ月の間に、状況は激変しました。

 雄信側についた北嶺と南濘の両藩は異常気象に見舞われ、援軍を出す事が難しい状況になってしまいました。
 それに対し、南濘に後背を突かれる事を恐れていた西湘は、後顧の憂い無く大軍を東野に差し向ける事が出来るようになったのです。
 


【シナリオの目的】

 このシナリオの目的は、東野藩を滅亡の危機から救う事。より具体的には、西湘軍の撃退と、大川に立て籠もる反乱軍の鎮圧です。
 今のところ御上は西湘軍を足止めしている間に反乱軍に決戦を挑み、そのどさくさを利用して九能茂実と水城隆明を排除する作戦を考えています。
 基本的にPCは、どちらかの軍に参加して、西湘軍か反乱軍と戦う事になります。
 鎖国によって数百年に渡り泰平の世が続いた四州島では、そもそも実戦経験のある武士がほとんどおらず、重綱にしろ定綱にしろ、戦術や戦略については十分な知識を持ちあわせてはいません。
 このため、実質的な作戦立案や前線での指揮は御上と、そしてPCやNPCが担う事になります。

 もちろん、西湘側や第三勢力として、他のPC達と戦うという選択肢もアリです。


【新規参加について】
 
 本シナリオは四州島を舞台にしたキャンペーンシナリオですが、以前のシナリオに参加していないキャラクターも問題なくご参加頂けます。
 また学校の制限も一切ありませんし、特定の学校の生徒が有利になるという事もありません。

 四州島の内乱に、外部の勢力が大規模な介入を行う事はあり得ませんが、個人の立場で戦いに協力する事は出来ます。
 新規参加のキャラクターの導入としては、「友人や知り合いから頼まれたり、あるいは何かのツテから四州島の内乱の話を耳にして、戦いに参加する事を選んだ」というのが一番あり得るケースかと思います。
 もちろん、その他の理由で戦いに参加しても一向に構いません。――マスターを納得させられるだけの説得力は必要ですが(笑)


 シナリオへの参加にあたっては、これまでの作品に一通り目を通して頂くのが望ましいのですが、「とてもそんな時間はない!」という方も多いと思います。
 そんな方の為に、週明け月曜日を目処に、これまでキャンペーンに登場した人物や、舞台となる四州島の情報をまとめたリストをマスターページにアップします。参考して頂けると幸いです。



【継続参加の方へ】

 今回のシナリオは、前回のシナリオから約2ヶ月が経過しています。その間に、面識のあるNPCとの関係を深めたり、何らかの調査を進めておく事も可能です(成果のほどはアクションの出来次第ですが)。
 また、四州開発調査団が解散した時点で、東野以外の藩にも出入り出来るようになっています。
 ただし、西湘藩は現在島外の人間の出入りを禁じていますので、入国するにはツテを頼るか、何らかの手立てを講じる必要があります。


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 ★☆★ 戦闘について ★☆★

 戦争を扱うこのシナリオでは、いつどのような形で戦闘に巻き込まれるかわかりません。ですので「戦闘で活躍したい!」という方は、アイテムやスキルなどをどう使うかも含めて、具体的な戦闘方法を書いておいて下さい。
 逆に「戦いたくない」という方は、どうやって戦闘を回避するのかを(「逃げる」「隠れる」等具体的な行動を、スキル・アイテムの使用も含めて)記述して下さい。
 戦闘描写は必要ない(あるいは書いて欲しくない)という方は、その旨明記しておいて下さい。
 その一文が無いと、マスターがキャラクターの装備やスキルを元に戦闘を描写する可能性があります。



 ★☆★ ダブルアクションについて ★☆★

 このシナリオでは、MCとLCは、違う方面の軍に参加しても構いません。
 ただし一人のキャラクターは、自分の所属する軍の仕事しか行えません。
 自分のパートナーが他のチームにいるからといって、そっちの仕事まで手伝うことは出来ません(助言くらいなら出来るかもしれませんが)。
ダブルアクションになりますので、注意して下さい。
 


 ★☆★ アクションの集中と分散 ★☆★

 今回のシナリオでは、どちらの方面の軍の参加者が少なくても任務失敗となりますので、掲示板などでよく相談して、参加する方面を決定するようにして下さい。
 また特に人手がいるとか、同チームでも緊密な連携が必要となると判断した場合には、GAを取ることをオススメします。



 ★☆★ NPCと称号について ★☆★

 このシナリオには、神明寺が管理するNPC(御上 真之介等)と、これまでのキャンペーンに登場した四州島民のNPC以外は、一切登場しません(話の流れ的に、名前だけ登場することはあります)。
 それ以外のNPCを登場させるアクションは、失敗したり、そもそも不採用になることがありますので、注意して下さい。

 また、葦原藩やマホロバ幕府、その他各学校や日米両政府など、島外の勢力に協力を要請しても全て失敗に終わります。
 四州島の危機を救うのはあくまでキャラクターと島民たちであって、島外の人々であってはならないというのが、このキャンペーンでの最低限のルールとなります。

 称号についてですが、他のMSのシナリオで獲得した称号を名乗るのは自由ですが、特別な場合を除き、本シナリオ内では効果はありません。



 ★☆★ 四州島におけるインフラについて ★☆★

 四州島はつい最近まで数千年に渡り鎖国を続けていたこともあり、パソコンやインターネットに携帯電話、さらには電気に至るまで、近代的なインフラはほとんど普及していません。

 発電は主に小規模な太陽電池や燃料電池で行われており、その量はとても少ないです。
 電線は各藩の首府や一部の大きな都市に敷かれ始めたばかりで、どこでも使えるようにはなっていません。
 中には個人で自家発電を導入している人もいますが、発電量のほとんど全てを自家消費してしまいます。

 ガスも同様で、一部でLPガスが使われていますが、一般には普及していません。
 水道は大きな都市であれば上下水道が整備されていますが、小さな村などにはありません。

 IT機器は四州島に進出している外国企業が利用しているのみで、一部の好事家を除けば、藩などの公的機関も含めて全く使用していません。
 携帯電話は、各藩の首府の、さらにごく一部にのみ基地局が整備されているという状況なので、原則PC〜LC間での通話以外には使用出来ないと思って下さい。
 このため各キャラクターには、無線機が貸与されています。

 また、公衆電話回線や光ファイバーケーブルなども一切ありません。外国企業で構内専用回線が使われているのみです。
 かつて調査団の本部が置かれていた広城城内には、空京と通信するための専用回線がありますが、それも不安定なもので、恒常的かつ快適に使えるようなモノでありません。



 ★☆★ 四州島の軍隊について ★☆★

 以上の如く、四州島の科学技術は前近代的なレベルにありますが、殊軍隊に限っては、急速に近代化が進んでいます。
 東野藩でまず最初に軍の近代化に成功したのは、反乱軍です。島外から近代的な銃火器を大量に密輸し、やはり島外より招いた軍人を教官として、銃火器の扱いや戦い方を武士たちに教えこんだのです。

 一方、その事実を知った東野藩も、すぐに軍の近代化に取り組みました。四州開発調査団のツテを利用して日本から武器を輸入。キャラクター達の指導を仰ぎ、猛訓練に励みました。

 その結果両軍とも、実戦で困らない程度には、銃を使った戦いに習熟しています。



 ★☆★ シナリオ内時間について ★☆★

 このシナリオ内で扱う日時ですが、現在の蒼フロ時間よりも2年近く前の、2022年5〜6月頃を想定しています。

 と言っても、キャラクターデータについては特に変更する必要はありません(2012年3月以降に追加された種族やクラスなども、そのままで問題ありません。スキルやアイテムも同様です)。
 ですが、データ以外の設定などについては、例えそれが公式のモノであっても、話の整合性の問題から、採用できない場合があります。
 このキャンペーンは基本的に他のMSのシナリオから完全に独立していますので、問題ないとは思いますが、問題のある場合には掲示板から質問して下さい。
 またキャラクター個々人についてですが、特にアクションに記述がない場合、データ的にも設定的にも、現在と同じと判断してリアクションを作成します。
 逆に、「昔あの頃は……という事があったんだ」と言うカンジでアクションを書くのも面白いと思います。



 ★☆★ 質問を受け付けます ★☆★

 掲示板からの質問を受け付けます。

 前回のシナリオから2ヶ月の間にあった事など、掲示板の『アクション相談/リアクション感想』スレッドに、質問を記入してください。
 マスター側で「回答の必要がある」と判断した質問については、回答致します。

 また、必ず書き込みの冒頭に、【質問】とつけるようにしてください。
 冒頭に【質問】とない書き込みについては、質問ではないものと判断しますので、注意して下さい。

 なお、質問の回答はマスターページにて行います。
 質問はアクション締切日の2日前の午前10:30まで受け付けます。
 時間は、掲示板の投稿時間で判断します。
 締切以降のご質問につきましては、原則ご返答できません。

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 ★☆★ クリティカル(大成功)判定について ★☆★

 今回のシナリオでは、『クリティカル』というシステムを導入します。
 以下に、その判定方法を説明します。

 皆さんが掲示板に書き込みをすると、書き込みの一番右端にダイス(サイコロ)が2つ表示されますが、判定には、このダイスを使用します。
 まず2つあるサイコロの内、左側を十の位、右側を一の位として、2ケタの数字を導き出します。
 例えば、左側が「5」右側が「2」なら、「52」になります。

 一方マスターは、アクションが締め切られた後、一度だけダイスを振ります。
 使用するダイスを2つ。一つは赤、一つは青です。
 赤いサイコロを十の位、青いサイコロを一の位として、サイコロを振ります。
 例えば 赤いサイコロが「1」、青いサイコロが「6」なら、「16」になります。

 皆さんの書き込みのダイス目とマスターのダイス目を比べ、両方の数字が同じなら、そのプレイヤーの担当する
MC(およびLC)のアクションは「大成功」になり、予想外の素晴らしい結果を生み出します。

 
 【個人】調査が大成功すれば、これまで誰もマークしていなかった人物が、東野公暗殺を企てた黒幕として浮かび上がるかもしれません。
 【集団】調査が大成功すれば、暴動を企てているテロリストを発見し、そのアジトまで突き止めることが出来るかもしれません。
 【商品】調査なら、日本の技術で簡単に養殖出来るような、「幻」の高級魚を発見するかもしれません。
 【自然】調査では、数千年の眠りについていた古龍を発見するかもしれません。
 【文物】調査では、失われた魔法技術や、女王器に匹敵するような、強力な魔法の品が見つかるかもしれません。
(以上は、あくまで一例です。実際には、キャラクターのアクションなどを参考にして、マスターが決定します)


 言葉でいうとなんだかややこしく感じるかもしれませんが、「宝くじ」をイメージするとわかりやすいと思います。
 皆さんの書き込みのダイス目が抽選番号、マスターのダイス目が当選番号という訳です。

 なお、もし当選者が一人も出なかった場合は、再抽選を行います(マスターがもう一度ダイスを振ります)。
 それでも当選者が出なかった場合は、マスターは当選者が出るまでダイスを振り続けます。
 当選者が複数いる場合は、当選者全員のアクションが大成功になります。

 ちなみに、6面ダイス2つによって作り出されるダイス目は、6×6=36通りになりますので、クリティカルが発生する確率は
1÷36=2.7777……≒2.8%となります。
 ちなみに過去のキャンペーン3作では、
 一本目の『調査編』では、掲示板に書き込みのあった49人のウチ、3人がクリティカル、
 二本目の『擾乱編』では、同じく45人中、3人がクリティカルとなっています。
 三本目の『解明編』では、少し減って43人中、1人がクリティカルとなっています。
 

 クリティカル判定には、参加者用掲示板への書き込みのダイス目を使用します。
 複数の書き込みがあった場合には、最初の書き込みのダイス目を、判定に使用します。
 書き込みが無かった場合は、そのプレイヤーの担当するキャラクターについては、クリティカル判定は行いません。

 当選番号と当選者は、アクション締め切り後に、マスターページにて発表します。
 
============================================================
 説明は以上となります。

 前回のシナリオから一年以上放置しておいたキャンペーンなので、既に忘れてしまったり、そもそもやる気が失せてしまった方も沢山いるかと思います。
 しかし、四州島の物語を終わらせる為には、これまでこの島で活躍されてきたキャラクターの皆さんのご協力が、必要不可欠です。
 大変都合のいい言い分だとは思いますが、一人でも多くの方に四州島に戻って頂けたら、そして一人でも多くの方に島を訪れてもらえたら、マスターとしてこれに勝る喜びはありません。

 四州島で再び皆さんに出会える事を、祈ってやみません。


 神明寺 一総 

▼サンプルアクション

・常に味方の先頭に立って戦う

・少しでも敵の進軍遅らせるられるよう、手を尽くす。

・南濘に赴き、鷹城武征に東野への援軍を要請する

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2014年04月26日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2014年04月27日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2014年05月01日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2014年06月20日


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