天御柱学院

「いかん……いかんですよ、このままでは廃部になってしまう」
　そんなことを言いながら頭を抱えている一人の生徒がいました。彼の名前はジョニス、探検部の部長です。
　しかし現在は十数人いた部員は去ってしまい、今や彼一人だけになっていました。このままでは廃部になってしまうのも時間の問題です。
「どうしたもんかなぁ……打開策はといえば、何か成果を見せてそのインパクトで部員を引き入れるくらいしか……」
　ジョニスは悩みながらも、卒業した先輩たちが残してくれた過去の探検ファイルを整理していると……一枚の写真がはらりと足元に落ちました。
「ん、なんだこれ？」
　その写真を拾いよく見てみると、そこには『森の中に大きな蟹がいる』という不可思議なものが映っていました。裏を見てみると『良質な温泉近くに現れるとされる温泉蟹らしきもの。とても美味らしいが詳細不明、探検部による調査が必要』と走り書きがされています。
「……探検ファイルにもこんなのを調査した記録は載ってない。ってことはこれ、未調査の奴……」
　さらによく見てみると、撮影した場所は学園から近い所にあるうっそうとした森の入口ということがわかりました。ここも記録には残っておらず、未調査地域と見て問題ありません。
「――これはきっと、先輩たちが遺してくれた最後の希望に違いない！　うん、これに……賭けよう！」
　探検部存続のためにこの未調査地域の探検リポートを完成させるべく、ジョニスは行動を開始しました。

◆◆◆

　それから数時間後、学園の掲示板にはこのような物が貼られていました。

『協力者求む！
　探検部では新たな探検に向けて、契約者へ以下の協力を募集します。

　・戦闘の腕に自信のある契約者
　・料理の腕に自信のある人
　・温泉に入って疲れを癒したい方

　今回の探検では温泉蟹と呼ばれる巨大蟹モンスターを探し出し、その生態と味を調査。
　ついでに蟹が護っているらしい温泉も見つけ、堪能してしまおうという計画です。
　探検部の存続がかかった一大探検なので、ぜひともご協力お願いします

　詳しいことは蒼空学園探検部部長・ジョニスまで　』

　初めまして。新しく蒼空のフロンティアにてマスターをやらせていただくことになった秋みかんです。以後、よろしくお願いします。

　今回は廃部寸前の探検部を立て直すための協力をしていただきます。

■探検場所について
　探検部が今回調査する場所は、学園近くにあるうっそうと覆い茂った深い森です。
　ある程度の人数を割いて道などを開拓していかないと、まともに移動もできないでしょう。

■温泉蟹について
　大木ほどの高さを持つ、巨大な蟹モンスターです。右鋏が肥大化しており、これを振り回して攻撃するようです。
　とはいっても所詮は蟹。横に移動することしかできず、知能もそれほどないのである程度の頭数がいればすぐに倒せるでしょう。ただ、相当硬いので注意が必要です。
　また、温泉蟹は大変美味らしいという噂。討伐後は食材として調理するのもありでしょう。

■温泉について
　温泉は森の奥地にあるのですが、温泉蟹がその温泉を護っています。そのため、温泉を発見するには温泉蟹が鍵を握りますが、人数が揃っていれば人海戦術で温泉を発見するのも可能です。
　また、温泉は天然温泉なのでほとんど手が付けられてません。何かしらの対策をしておかないと完全混浴になってしまいますのでご注意を。混浴にするかどうかはお任せいたします。
　なお、温泉の効能は主に疲れに効く・美肌効果があるの二点です。

■ＮＰＣについて
　ジョニスは探検部の部長を務めているだけあり、サバイバルナイフの扱いには長けていますが、それ以外はまったくの一般生徒です。しかも探検部を立て直そうと結構無茶なことをしでかす傾向があるので、それを抑えたり危険から守るための護衛は必要です。

・温泉を見つけて、ゆっくり浸かりたい！

・温泉蟹を見つけて、叩き潰す！

・探検のサポートをしたい！

・女子の入浴を覗く！