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新年祝祭舞踏会~それより私と踊りませんか?

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シナリオガイド

可愛いは正義!? こんなに可愛い子が――なわけがない!
シナリオ名:新年祝祭舞踏会~それより私と踊りませんか? / 担当マスター: 駒崎 ペルメル

 
「ふむ、確かに立派なことは立派だけれど――」
 
 ラズィーヤ・ヴァイシャリー(らずぃーや・う゛ぁいしゃりー)が、古くは演劇に使われていたであろうホールを眺めて呟きます。
 ここは百合園女学院からいくらか離れたヴァイシャリーの街外れ。
 取り壊されずに残っていた風変わりな洋館のその地下には、秘密の巨大ホールがあったのです。
 古いといえば古い建築物。
 しかし状態は驚くほどによく、現役の劇場にも引けを取らない装いをしています。

「これじゃ、さすがに広すぎるね」
「それでも、使えないことはないでしょう。ホールを埋め尽くすだけの生徒が我が校にいないのであれば、余所から呼べばいいのです」

 ラズィーヤと百合園女学院校長である桜井 静香(さくらい・しずか)の二人は、『新年祝祭舞踏会』の会場となるホールを探しているのです。
 学院のホールは現在改修中ですから、使用することができません。
 沢山の料理を並べられて、広々としたフロアがあって、そして何より雰囲気のある場所――まさにこの地下の巨大ホールはぴったりのよう。

「すぐにでも清掃や装飾を手配すれば、充分に使えそうですわね」
「……あれ?」

 ふと、静香が声を上げました。

「ラズィーヤさん。ここって、長らく使用されていない――はずだよね?」
「――? 何をそんな今更のお話を」
「でも、そこに……耳の生えた女の子が」
「もう、静香さんったら――」

 答えようとしたラズィーヤが目を丸くします。
 そもそも、人間に耳が生えていることそれ自体は、何も問題ではないのです。
 ですが。

「本当に……耳が生えているのですね」

 ラズィーヤは女の子がいることそれ自体ではなくて、彼女の頭に、獣耳がぴょこんと生えているのに目を奪われてしまいました。
 ――獣人族の女の子。
 大ホールの外周に設けられた観客席の最前列。
 女の子はそこで寝息を立てています。 

「可愛い――」

 ラズィーヤが恍惚として呟き、少女に歩み寄ります。
 すると少女は、その耳をぴくりとさせてから、音も立てずに席の間を縫って逃げて行ってしまいました。

「ど、どうしよう。もしかして……幽霊? やっぱり他を探したほうが」
「いいえ、静香さん」

 動揺する静香を制するように、ラズィーヤが言い切ります。

「むしろ、わたくしはここで舞踏会を開催しなくてはならないような気さえしているのです」

 そうしたら、またあの『耳付き』の女の子に出会えるかもしれない――と。
 舞踏会を盛大に行うことができれば、その賑わいに誘われて『耳付き』の少女も姿を表してくれるでしょう。
 そうしたら、少女と一緒にパーティを楽しめるかもしれない――
 ラズィーヤは、じっ、と。少女の逃げて行った先を見つめています。
 ――ある椅子の下。
 そこには、更に地下へと続いているらしい梯子の先端が見えました。
 ラズィーヤはそこへ駆け寄ると、注意深く中を覗き込みます。
 遠く聞こえるぺたぺたという足音は、幾重にも折り重なるように反響して梯子の上のラズィーヤの耳に届きます。
 どうやら、この建築物には更に地下空間が、それも長い通路から為る迷路のような空間が存在するようなのです。
 古くも華やかな秘密の場所。
 何かしらの骨董品の類が、あるいは、ひょっとしたら――何か『宝物』と呼べる類の品が眠っているかもしれません。

「けれど……もしも何かあったら」
「あら、静香さん。『何か』があったとしても」

 ラズィーヤがにっこりとほほ笑みました。

「可愛ければ許されるのです」

 ちょっとした戯れに『耳付き』――獣人族の少女を、そしてこの洋館と地下に広がる迷路の謎を追ってみようと。
 そう思い付いたのでした。

担当マスターより

▼担当マスター

駒崎 ペルメル

▼マスターコメント

皆さまはじめまして。
新しく蒼空のフロンティアのゲームマスターを務めさせて頂きます駒崎ペルメルです。
どうぞよろしくお願いします。


■新年祝祭舞踏会
百合園女学院の主催により、地下の巨大ホールで新年を祝うパーティが行われます。
舞踏会とは銘打ってはありますが、一角には立食パーティ会場が設けられます。
ホールの規模があまりにも大きいものですから、ラズィーヤが言ったように他校学生の参加も歓迎です。

また、ラズィーヤと静香が遭遇した『獣人族の女の子の噂』、『館の地下に広がる迷路の謎』も舞踏会の告知と共に知れ渡ってしまいました。
ラズィーヤは当日、賑わいに紛れて少女を探しだそうという心づもりのようです――。

パーティの開催に先駆けて女学院の面々が地下空間の事前探索を行いましたところ、細い通路は複雑な迷路状になっている上に、個室も多く存在するようです。
加えて薄暗くじめじめとした地下を好む蝙蝠や蜘蛛といった系統の下級モンスターが多く潜んでいる事が分かっています。
地下の探索を行うには、自衛の術が無いと苦労しそうです。

ところでこの舞踏会。
やはり百合園女学院の主催であり企画でございます。
男の子は男の娘にならなくては参加できません。
ですが。
ご安心ください。
百合園学院の有志が中心となって結成致しました『「男の娘」応援倶楽部』は――興味があるけど踏みだせない『男の娘』に憧れる男の子諸君を応援しております。
一夜限りの男の娘デビューは、可愛いものが大好きな彼女たちにお任せ下さい。
もちろん、御自身の采配による女装でも構いませんし、パートナーの助力を借りての女装でも構いませんが――。


▼サンプルアクション

・獣人族の調査

・それより私と踊りませんか?

・女装させていじりたい!

・潜入! 百合の苑――

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2012年01月07日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2012年01月08日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2012年01月12日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2012年01月24日


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