天御柱学院

こちらのシナリオは【ニルヴァーナへの道】の番外編となります。
先に公開されましたシナリオとは異なり参加制限はございません。

１２月下旬のある日。
シャンバラ中の契約者の携帯が一斉にメールを受信しました。
そこには泣き叫ぶ子犬たちの画像と共に、

『ポータラカの“月への港”にブラッディ・ディバインが攻めてきたワン！
僕たちこのままじゃ悪魔に食べられちゃうワン！』

という文面が添えられていました。

（子犬がメール送ってくる訳ないだろ！
……またなんか人体実験するつもりないのか？）

ポータラカの“月への港”と言えば、
現在パラミタの月へ向かっている“ニルヴァーナ探索隊”が出発した場所です。

ニルヴァーナは伝説にあるもう一つの浮遊大陸。
滅びに瀕しているパラミタに代わる新天地として、
ニルヴァーナへの探索は急がれていました。

そしてブラッディ・ディバインと言えば、最近になって台頭してきた鏖殺寺院の一派であり、月で探索隊と交戦中です。事実とすれば大変なことです。

しかしポータラカ人は度重なる契約者拉致など奇行でも有名でもあり、
そのため胡散臭いメールに懐疑的な者が多かったのですが……

「許せねぇ。……戦いに小動物巻き込みやがって！
キレちまったよ……久々になあっ！」

空京大学福祉科の王　大鋸（わん・だーじゅ）のように義憤に駆られて向かう者も多数いたのです。



その少し前、月への港では。

『ペロロロロロウウッーーッ！！！』

全長１００メートルの巨大な悪魔デヘペロによって港が破壊されています。
港の責任者であるポータラカ人ゲルバッキーは、悪魔に思念を飛ばしました。

（ザナドゥの悪魔が何故この港を襲う？）

『ザナドゥ？　関係ないなあ。
デヘペロはブラッディ・ディバインのアルベリッヒ様が好きなんだよっ！』

（一人称“自分の名前”なのか。……まあ分かったから破壊はやめましょう）

『やめません！』

（この港を破壊して、月へ向かうルートを断つつもりか）

『それだけじゃねえ。
この港の最下層にお前らが大切にしている物があるみてえじゃねえか。

……デヘペロはそれも頂く！』

（まさか、お前アレを！）

「兄者、ここは小回りの効く俺たちに任せてくれよ」

小さな……と言っても１０メートルはあるデヘペロ似の弟たちが、
月への港に侵入して行きます。

港にいる機晶姫たちが防衛していますが、徐々に突破されています。

（守りの要であったＡＴＭもない今、
このままでは最下層でお昼寝中の子犬たちも連れさらわれる！

……フッ、だが戦いは力だけで行う物ではない。老練な者が勝つのだよ）

ゲルバッキーは港のサーバーからメールの一斉送信を行いました。
それは、動物の力で契約者を集めようという浅ましい作戦だったのです。

「泣き叫ぶ子犬」をお届けします。
このシナリオは【ニルヴァーナへの道】の一つとなりますが、参加制限などは特にありません。このシナリオだけで独立して遊べる内容にもなっていますので、どなたでもお気軽にご参加ください。

シナリオの舞台となる月への港は、ポータラカの技術で作られている月へ向かうための港です。また最下層にはゲルバッキーが飼っている世界の子犬たちがお昼寝をしています。
ゲルバッキー自身も光る犬の姿をしていますが、子犬の親ではありません。デヘペロから港を守ってくれて犬を大切にしてくれる契約者には子犬を譲るつもりもあるようです。

また、戦闘中の音にビックリした犬たちが泣いてしまわないように、犬と遊んでくれる係も募集中です。

デヘペロは画像の通りど迫力の悪魔です。港を外から襲っている１００メートルのデヘペロはイコンで倒すしかありません。一方、港の内部に侵入した１０メートルの弟たちは生身で倒すしかありません。

ちなみにブラッディ・ディバインは港の最下層にあるのは秘密兵器のような凄いものだと勘違いしておりまさか小犬とは思っていません。

王大鋸は子犬を守るために港の最下層に急いでいます。

それでは、皆様の参加をお待ちしております。

・イコンでデテペロを撃破！

・子犬のお世話をする