天御柱学院

　ある日の昼下がり。
「航行での中継地となる島が必要だと聞き、いくつかピックアップしておきましたわ」
　ラズィーヤ・ヴァイシャリー（らずぃーや・う゛ぁいしゃりー）に呼ばれ、泉　美緒（いずみ・みお）がパートナーのラナ・リゼット（らな・りぜっと）と共に、彼女の執務室へとやって来るなり、そう告げられました。
　応接テーブルの上には、パラミタ内海の海図が広げられており、小さな島のいくつかに印が付けられています。
「一番近いのはこの島ですわ。あまり大きくありませんので、人が住んでいる、という話は聞きませんの」
　１つの島を指差して、ラズィーヤが説明します。
「無人島、ですか」
「中継地とするのはいいですが、危険がないかを調べる必要がありますわね」
　ラナと美緒が説明を受けて、それぞれぽつりと漏らします。
「そうなりますわね。海賊は他国にもいますし、その無人島近辺で船影を見た、という目撃談もございますの。まあ、近いというだけなので、他の島に向かうのもありですわ。その地図は差し上げますので、じっくりと考えて、いってらっしゃいませ」
　そう告げるラズィーヤに、美緒たちは礼を返すと、地図を手に、執務室を出ました。

＊

　美緒たちが地図を手に戻ったのは、黒髭海賊団の船の船長室です。
「まあ、先ずは、その近いところからでいいんじゃねえか？」
　美緒と替わって表に出てきた“黒髭”がラナへと言います。
「あなたもそう思いますか。では、この一番近い島へ、探索に向かうことにしましょうか」
「おう、早速、準備して、出航だ！」
　ラナの返事に、黒髭が告げると、船員たちが動き出します。
「……その前に１つ」
「何だ？！」
　けれども、ラナから掛けられた声に、共に船長室から出て行こうとしていた黒髭は、立ち止まりました。
「以前に指摘されました、この船の名前について。皆さんに広く意見を聞いてみようかと、美緒と話をしたのですが……」
　どうしましょう？　と、軽く首を傾げるラナに、黒髭はやや面倒そうな顔をしながら口を開きます。
「その辺は、お前と、嬢ちゃんに任せた。大そうなセンスはないんでな」
　んじゃ行くぞ、と今度こそ、黒髭は船員たちの後を追って、船長室を出て行きました。
　残されたラナは、出航準備と平行して船の命名をすべく、美緒との話を纏めるのでありました。

　こんにちは、朝緋あきらです。
　久方ぶりの黒髭海賊団シナリオです。
　パラミタ内海の片隅にある、決して大きくなく、かといって小さすぎない、無人島の探索へ行きましょう。

▼島の探索について
　無人島なので、人は住んではいません。
　ぐるりと周りは浜辺で囲まれ、中ほどはジャングルになっています。
　逆に何か、危険な動植物などが居る可能性があります。
　航海中の中継地とする予定なので、食材など補給できるようなものがあるかどうか、も探す必要があります。
　探索してみたところ、こんなのを見つけた食べられそうだ、あんなのと遭遇して危険そうなので倒しておいた、といったアクションを掛けることをお勧めします。
　また、他の海賊もこの島の周りをうろついている、という情報もありますので、防衛もお忘れなく、です。

▼船の命名について
　募集します。アクションの端に、ちょこっと書き加えてください。
　予め掲示板にて、名前を提案し、賛成票を集めるでも構いません。
　但し、人名を入れる場合は、【黒髭海賊団】シリーズにて登場するＮＰＣ（美緒、ラナ、黒髭、元ブラッドレイの３人など）の名前から取るようにしてください。
　直接関係のないＮＰＣの名前を持ってくるのは、ご遠慮ください。

▼美緒たちについて
　黒髭も美緒もラナも、島の探検に赴きます。

▼新たな海賊団の立ち上げについて
　ＭＣ１０人以上でグループアクションを組まれ、且つリーダーのクラスがスカイレイダー（空賊）の場合、新たな海賊団を名乗ることが出来ます。
　リーダーになりたい人だけ大型飛空艇が海賊船の母船として登録してください。
　このシナリオを含む、今後の【黒髭海賊団】シリーズのシナリオにて、功績をあげることが出来れば、ラズィーヤから私掠船免状が貰えます。
　但し、この免状は、私の担当するシナリオでしか効果はありませんので、他のマスターのシナリオへ持ち込まないよう、お願いします。

　皆さんの参加、お待ちしております。

・食材となるものを見つけよう

・巨大ガメに遭遇しちゃたようだ！？