シナリオガイド
怪人が持つのは歪んだ料理。恐るべし計画が街を襲う。守れ、正しき食文化!
シナリオ名:恐怖! 悪のグルメ組織あらわる / 担当マスター:
和泉 水晶
 とあるラーメン屋。
「なんだこれは! 女将を呼べ!」
 男は難しい顔でラーメンを一口食べると、顔を真っ赤にして立ち上がりました。
 頭にマグロキャップをかぶった太い眉毛の男です。
 マグロキャップは横向きでかぶるように作られていて、男がこちらを正面から見ればマグロは左を向くようになっています。
「お客さん……何度も言ってるけど、うちの店に女将なんて居ないよ」
 中年の店主は歯牙にもかけませんでした。
 マグロキャップの男は歯ぎしりをしながら座り直し、残ったラーメンを食べだしました。
「総統閣下、この町の飲食店に期待してはダメです。
 やはりここは手作りの料理で極めないと、我々の目標には届かないと思います!」
 お店を出たマグロキャップの男へ、これまた異様な姿の若者が訴えかけました。
 彼と共に居た他の同じような恰好をした二人も同意するように頷いています。
「ううむ、やはりそうであろうな。
 我らが野望のため、かねてよりの計画を実行に移すとしよう」
 マグロキャップの男は、三人の熱意が籠った視線を受け止めました。
 そして軽やかにマントをひるがえし、右手を高々と揚げます。
「これより、オペレーションスプレマシーグルメを開始する!」
 ◆
 場面は変わって、蒼空学園のとある部室。
 入り口のドアには『世界悪巧み特捜部本部』と書かれたプレートが貼り付けてありました。
「いやあ、ホントにまいったよ。
 あの連中、変な怪光線を出す銃を持っててさ、その光線を浴びるといきなり空腹になって倒れちゃうの。
 それで、手作りの料理を渡してきて、これを食えって強要してくるんだよ」
 一般生徒が、部長であるヒーローマニアの自称・ソウレッド(本名:田中 修造)に愚痴をこぼしていました。
 聞いているソウレッドは顔は興味津々といった表情です。
「怪人やら戦闘員みたいなのが何十人も居てさ、その時居た周りの人全員がやられてたよ。
 で、その料理ってのが……死ぬほどマズいんだ。
 爆発するくらい。
 おかげで、僕なんかこのアフロさ」
 愚痴を聞いてもらい満足したのか、アフロの生徒は、立ち上がって部室を出て行こうとしました。
 と、何かを思い出したように彼は振り向きました。
「そういえば、あいつらが帰り際に話していたんだけど、明日、幼稚園のバスにゲリラするらしいぜ。
 真に美味しいものを見極めるには、幼少の頃からの英才教育が必要だとかなんとか……あんなの食べさせられたら絶対泣くんじゃないかなあ」
 生徒が帰った後、ソウレッドはすぐさま携帯電話を取り出しました。
「緊急事態が発生、全員集合だ!
 悪のグルメ組織が味覚テロを企てている。
 奴らの野望を阻止するには僕たちも料理で対抗するしかない。
 え、何だって? 得意料理はカップラーメン? カレーは食べる専門?
 そんなんじゃあ奴らに対抗できないじゃないか」
 ソウレッドは頭を抱えます。
 部員には料理が出来る人が居なかったのです。
 ならば、とソウレッドは思いました。
 料理の得意な人たちの力を借りて、奴らの野望を阻止しよう、と。
 
 
	
担当マスターより
▼担当マスター
和泉 水晶
▼マスターコメント
こんにちは、こんばんは、おはようございます。和泉 水晶です。
このシナリオでは、悪の組織と料理バトルが行われます。
極上の料理を口に叩き込んで改心させても良いですし、
マズイ料理を口に叩き込んで再起不能にしても良いでしょう。
ジャンルはコメディです。
突然の大爆発が起きたり、倒された側が爆発したりもしますが、あくまで演出ですので、死人や怪我人は出ません。
正義のため、悪のグルメ組織の野望を阻止するため、あらかじめ用意した料理を戦闘員や怪人に食べさせて、目を覚まさせる必要があります。
上手く相手に食べさせられれば勝ち、自分が食べさせられたら負けとなります。
食べさせられた側は、爆発したり、昇天したり、泡を吹いて倒れて痙攣したり、意味不明な味の解説を口走りながら数十メートル吹っ飛んだりしますが――全て演出ですので、死人が出たり怪我人が出たりすることはありません。
■アクションについて
 組織との戦闘を行う場合、どんな料理を持っていくかを書いてください。
 得意料理、奇抜な料理、お奨めのお店で買った料理など、なんでも構いません。
 悪のグルメ組織の構成員は一般人並の力しか無いので、暴力で勝とうとすると、「空気読めないやつ」というレッテルを貼られてしまいます。
 また、悪のグルメ組織に入る場合は半年以上の厳しい特訓が必要なため、今回は一日体験入部の扱いとなります。
■悪のグルメ組織『冬虫火葬』
 トロスキー総統率いる謎のグルメ集団です。
 目標は自らの手で美味しい料理を作ることらしいのですが、味は酷いを通り越して悲惨な状態らしいです。
 組織の研究班が開発した謎の腹ペコ光線銃を使い、作った料理を一般人に味見させています。
 
▼サンプルアクション
・ソウレッドたちと一緒にバスを守る
・ソウレッドたちとは別行動で悪のグルメ組織と戦う
・悪のグルメ組織に加担してソウレッドたちと戦う
・お菓子を片手に戦闘を見学しに行く
 
▼予約受付締切日
			(予約枠が残っている為延長されています)
	
2012年03月29日10:30まで
▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)
2012年03月30日10:30まで
▼アクション締切日(既に締切を迎えました)
2012年04月03日10:30まで
▼リアクション公開予定日(現在公開中です)
2012年04月13日