天御柱学院

「どうも、朝や深夜番組のニュースで見かけてくださった方もいるかもしれません。卜部　泪（うらべ・るい）と申します」

　丁寧な口調で卜部　泪が自己紹介をします。
　今は朝や深夜番組のカメラのフレームから飛び出して、蒼空学園の放送室から全校生徒に喋りかけています。

「最近の外気の寒さは身に染みるものがあります。このまま寒さを放置してしまえば、風邪が流行るのも道理でしょう……そこで」

　流暢な口調のまま喋り、一呼吸してから続けます。

「温まるようなことは何かないかを、私なりに模索してみました。そして考え付いたのが、こちらの企画」

　手書き感溢れるカンペが映し出されます。なにやら企画名らしき言葉が書いてありますが……。
『この世で一番のパートナーバカ一代は誰だ！』とは一体ナンデショウ。

「一言で言うのなら、この世の中で誰が一番自分のパートナーを大切にしているか、そのエピソードや思い出を募集する企画です。
　そのために今回、私はこの企画のメイン進行役を勤めさせていただきます」

　深々とお辞儀をした後に、あっ、と零した卜部が続けざまに補足をします。

「しかし、ただただパートナーをベタほめするのでは興が乗らないんじゃ？　ということで、
　ついでに闘技大会も同時に開催し、身も心もいろんな意味で温まってもらおうじゃないか、という段取りです」

　いきなりの急展開に学園がざわざわと息をし始めました。
　しかし面白いことに目がない学生たち、当然ながらその目はイキイキと、ランランと輝き始めるのです。

「蒼空学園だけ、でやるのももったいない、どうせなら各学園から応募者を募り、
　これを機会に第一代目のパートナーバカを決めようじゃないか、ということになりました。
　募集はこれから受付開始となりますので、是非ふるってご参加ください。
　なお詳細に関しては係りの者が後ほどご説明いたします。それでは」

　そう言って卜部の放送は終了しました。
　突然舞い込んだ面白出来事『第一代目パートナーバカ決定大会』の参加受付が、今まさに始まったのでした。

　はい、エントリーの方ですか？
　今大会のルール説明(ゲームマスター)をさせて頂く流月　和人と申します。
　では早速説明の方をしていきますね。

　今大会は『第一代目パートナーバカ決定大会』という名前で開催されます。
　その概要は「戦いながら、自分のパートナーについてアピールをする」というものになっています。
　闘技大会ではありますが、勝利するだけでは勝者にはなれません。
　戦いにかっこつけていかに「自分のパートナーが素晴らしいか」を叫ぶのが今大会の肝となります。
　また卜部に関してはメイン進行ということですが、たまに実況をする程度の露出となっています。

○アピールの方法について
　パートナーに関することであれば、身体的特徴、内面性、過去の功績等々何でもかまいません。
　「私のパートナーはイケてるメンズなのにイジられキャラでヘタレだけど、そこが超かわいい！」等の一風変わったアピールでもかまいません。
　もちろん「俺のパートナーは家庭的で気が利いておまけに美人でやばかわいい！」等の正統派アピールもいいでしょう。
　「ＭＣのほうが！」「いいやＬＣのほうが！」というお惚気全開の痴話げんかアピールなど心が躍りだすかもしれません。
　要は「自分のパートナーがこんなにかわいいんだ！」のような心の叫びを絶叫して頂きたい、と言うのが今大会の趣旨です。

○アピールの対象者について
　ＭＣがＬＣを、ＬＣがＭＣをアピールすることが可能です。
　ただし、ＭＣやＬＣが他ＭＣや他ＬＣをアピールすることは不可とさせて頂きます。
　自分のＭＣかＬＣのアピールだけです。そうすることでＭＣとＬＣの絆が更に深まり、周りからは「爆発しろ！」と言う声が聞こえるはずです。

○闘技大会について
　何度目かにはなりますが今大会について戦闘がメインではありません。
　戦闘をしながら「自分のパートナーの素晴らしさ」を叫び、パートナーの反応をうかがいつつ、
　その状況を楽しんでいただきたいと思っているからです。
　そのため自分自らがパートナーに攻撃し「ほらみてあんなに華麗によけるんだよ！」とアピールする手段としても活用してもらってかまいません。
　戦いは一戦のみ、基本的にＮＰＣとの戦闘となります。その一戦でいかにパートナーへの思いが込められていたかを判断基準として、
　やんわりと優勝者を決めます。ちなみに優勝者には称号として、アピールを行った契約者に『パートナーバカ一代目』の称号を差し上げます。

○【乱入ＯＫ】
アピールのアクションに【乱入ＯＫ】のタグを書かれている場合……

・アピールタイムに他のＰＣが「ちょっと待ったぁ！」と乱入して、アピール対決が勃発。
・同じく【乱入ＯＫ】とアクションに書かれているＰＣのアピールタイムに、「ちょっと待ったぁ！」と自分が乱入して、アピール対決が勃発。
※乱入の台詞は、「ちょっと待ったぁ！」に限りません。

　といったように、他ＭＣへの乱入を発生させていただきます。
　ＰＣ対ＰＣ同士での熱い戦闘とアピールをして、お互いのパートナーをあくせくさせることが可能な夢のシステムです。
　誰が誰のところに乱入するかは、基本的にマスターの采配によります。

　以上をふまえた上で今回のサンプルアクションです。

・大会に参加し自分のパートナーをありったけアピールする
・密かに「いやうちの子の方が……」と思いながら大会を観戦する

　みなさんの自慢のパートナーについてどのようなアピールが飛び出すのか。
　楽しみにしていますので、是非是非ご参加の程よろしくお願い致します。
　はい、それでは次エントリーでお待ちの方、こちらへどうぞー………

・叫びたい思いがあるんだ！

・いや、うちの子の方が……。