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【ぷりかる】始まりは消えた花冠から……

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シナリオガイド

死帰から四季へ、癒しの花冠を捧げよ
シナリオ名:【ぷりかる】始まりは消えた花冠から…… / 担当マスター: 夜月天音

 ティル・ナ・ノーグ、グィネヴィア・フェリシカ(ぐぃねう゛ぃあ・ふぇりしか)の故郷の国に存在する森の一つ、四季の森。

「……や、やめて、やめて下さい! みんな、元に戻って下さい。祭司の私が何とかしますから……」
 ぼろぼろの姿をした祭司たる花妖精が悲鳴を上げていました。彼女を攻撃したのは、周囲を取り囲む変貌した仲間達でした。恐ろしい形相に頭の花も毒々しく手に持つのはただの枝。殺傷能力が低い木の枝も今は立派な武器となり祭司を傷付けています。何もかも突然の出来事でした。
 この事がグィネヴィアに伝えられたのはペルム地方の凶行を阻止した後でした。グィネヴィアは仲間達に自分がとある国の王女であり、予見された故郷の危機を救うための手助けを得ようと留学していた事を打ち明け、仲間達の協力を得る事に成功し自国への帰還を無事に果たしました。

 ティル・ナ・ノーグ、四季の森付近。

「……フウラ祭司様は、無事でしょうか。祭司様を見つけて花冠を作り、鎮めなければ。死帰の森に戻ってしまいますわ。皆様がいればきっと心配ありませんわ」
 グィネヴィアは森侵入に不可欠な道具を抱え、仲間達が待つ四季の森の入り口へと向かっていました。ちなみに仲間達には四季の森到着時に異変については話し済みです。

 その途中、
「……グィネヴィア様、祭司様を助けて」
 森からふらりとぼろぼろな姿をした花妖精がグィネヴィアの前に現れ、地面に倒れてしまいました。
「……!! だ、大丈夫ですか」
 グィネヴィアは荷物をその場に置いて地面に倒れた花妖精を抱き抱えました。
「……はい。あたしの事よりも早く祭司様を助けなきゃ、グィネヴィア様一緒に手伝って、お願い。みんなが昔のようになって……」
 花妖精はするりとグィネヴィアの腕から抜け出し、ふらりと羽を動かしグィネヴィアの手を引っ張り、森に向かおうとします。
「……あ、あの」
 グィネヴィアは自分を求めて引っ張るその手を振り払う事が出来ず、導かれるまま森の中へと入って行きました。

 森に入ってしばらく。
「…………グィネヴィア様……ごめんなさい……あたし、変わってしまうみたい」
 自身に迫る異変に気付いた花妖精は、グィネヴィアを傷付けてはいけないとどこかに飛び去ってしまいました。
「……どうしましょう……そう言えば、わたくし皆様に……」
 やっとグィネヴィアは自分のした事に気付きました。仲間達を待たせている事、道具を持っていない事、軽率な事をしてしまった事を。優しい心の持ち主だからこそ起こしてしまった事ではあるのですが。
「……!!」
 どこからともなく花妖精のぞっとする叫び声に驚いたグィネヴィアは耳を塞ぎ、木陰に隠れました。
「……またわたくし皆様に……」
 仲間と共に森を助けるはずが救助される側になってしまった自分に胸の内で泣きながら怒っていました。また仲間達に迷惑を掛けてしまうと。
 しかし、動く事は出来ず、グィネヴィアはそのまま木の陰に身を潜ませ続けるしかありませんでした。

 森から遙か離れた場所。

「……これで薬が完成して国の力になれるんだよね。嘘じゃないよね。ヴァイシャリーの時みたいにならないよね」
 黒ずんだ四つの花冠を持ったフォリンがペンダントに話しかけていました。ヴァイシャリーでグィネヴィアが自分のせいで被害に遭った事を思い出していました。まだグィネヴィアが助かった事は知りません。
『嘘じゃないさ。ヴァイシャリーでの出来事は気にするな。奴らはただの部外者だ。出来るのはお前しかいない。お前がやらなければ国は滅ぶ』
 ペンダントからぼそりとした若い男の声が洩れました。
「……うん」
 フォリンはヴァイシャリーでの出来事に胸を痛めながらうなずき、どこかに行ってしまいました。

担当マスターより

▼担当マスター

夜月天音

▼マスターコメント

 シナリオ担当の夜月天音です。
 今回の舞台は予見された争いが現実となりつつあるグィネヴィアの故郷、ティル・ナ・ノーグの一地方となります。グィネヴィアはこの来るべき時のために留学し、助けを手に入れる事を目的としていました。時期については同じプリンセスカルテットのソフィア・アントニヌスの祖国を救った後となります。
 グィネヴィアの故郷にはエリュシオンのペルム地方から行くことが出来ます。グィネヴィアの案内で移動しますので、途中ペルム地方やハイ・ブラゼル地方等どこかに寄り道はできません。
 何とかグィネヴィアの力になってあげて下さい。

【四季の森について】
 方位によって春夏秋冬の花と季節が存在する森。四方位に一つずつある巨石にそれぞれの方位(季節)の花を使った花冠が被せられています。年に一度、森の祭司の手によって作られる花冠は石に閉じ込めた死者の悔恨・怨念などを浄化させるためのものです。浄化にはまだかなりの年月が掛かると言われ、一度でも怠ると全てが水の泡になります。

《方位:季節(咲く花)》
南:夏(マーガレット・ダリアなど)
北:冬(パンジー・シクラメンなど)
東:春(デージー・アクロクリニウムなど)
西:秋(コスモス・マリーゴールドなど)

・以前は薄暗く不気味で死帰の森と呼ばれ、死を望む者や罪を犯した者が訪れて帰らない場所でした。森改革好きの祭司の力によって現在の四
 季の森に変わりました。

【花妖精の変貌について】
・陽気な笑顔と楽しい歌声が攻撃対象の死に顔と死に際の叫び声に変わっています。見た瞬間心停止し、声を聞けば気が狂ってしまいます。頭の
 花も可愛らしい物から毒々しい物に変わっています。

・現在の森で生まれた花妖精は少数で今回の悪影響を受けていませんが、被害者となり傷付いています。死帰の森の時に生まれた妖精は皆元
 の姿となり、仲間を攻撃しています。数も多いです。

【森での活動】
・四方にそれぞれ一つずつ泉が存在します。花冠を載せる事によって巨石のある場所が元に戻ります。変化した風景は下記になります。

南:植物がしおれた熱帯の地。泉は枯れ果てています。
北:凍死するほどの寒冷地。花は凍って泉には薄氷が張っています。
東:色合いがおかしな花が咲く生暖かな地。粘着力のあるヘドロ化した泉の水が溢れ、鼻がツンとする異臭を放ちながら森内に流れています。変
  貌した花妖精が一番多い場所。
西:一見すれば静かな枯れ木、落葉や枯れた花ばかりの地。所々にある落葉の山の中に傷付いた花妖精が隠れたりしています。泉は枯れ葉が
  大量に浮いている以外何もありません。

・祭司は、グィネヴィアは、花保管庫はそれぞれの方位に一つずつあります。

・森へはグィネヴィアが置いたままにしてある道具、花妖精の声だけを排除する耳栓と花妖精だけを追い払う光の入ったランタンを使って下さい。
 ただ、攻撃対象が心停止などをしないと気付くと殺傷能力皆無の木の枝を使用したりして鬱陶しいほどまとわりつきます。

【花冠について】
・祭司でなければ浄化効力を持つ花冠は作れませんので花を集める事が主な仕事となります。ただ、まともに咲いている花を探すのは困難の上、
 花の保管庫が無事とは限りません。

・花冠の花の種類はそれぞれの季節に合っていればどんな花でも構いません。例については上記の【四季の森について】にあります。

・花採取者は採取場所と採取したい花数個をアクションに記載をお願いします。

【グィネヴィアの動向について】
・現在いる場所から動く事はありませんが、変貌した妖精に狙われる可能性がありますので速やかに救助して下さい。

【フォリンの動向について】
・今回は会う事は出来ませんが、花妖精達から目撃情報を得る事は出来るかもしれません。彼の持つ薬(混ぜた素材の効果を上昇させるだけの
 無色無臭の魔法薬)が今回で完成となります。フォリンと薬の詳細についてはお手数ですが、前作シナリオ「【ぷりかる】老婆とお姫様の贈り物」
 をご確認下さい。

▼サンプルアクション

・花集め

・祭司の救出

・グィネヴィアの救出

・妖精達の相手

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2013年02月18日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2013年02月19日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2013年02月23日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2013年03月06日


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