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君と妖精とおやつ時

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シナリオガイド

みんなでお菓子作り、しませんか?
シナリオ名:君と妖精とおやつ時 / 担当マスター: 黒留 翔

 ――妖精の集落、フラワーリング。
 集落の族長ハーヴィ・ローニ宅のキッチンから、トントンという小気味良い音が聞こえてきます。
「こ、これは何を作っておるんじゃ?」
 リト・マーニ(りと・まーに)の肩越しに「それ」を覗き込んだハーヴィは、思わず表情を硬くしてそう尋ねました。
 意気揚々と地下道を通って家を訪ねて来るなりリトは、確か甘い物を作るのだと言って台所に立ったはずだったのですが……。
「何だっけ……えーと、『とりゅふ』? とか言うの」
 そう言うリトの手に握られているのは、茶色のマッシュルーム。そしてまな板の上には、既に切り刻まれたマッシュルームとその他の茸類が、山のようにこんもりと乗っているのでした。
「確か甘くして丸めないといけないから……ハーヴィ、砂糖とハチミツ、どっちを使えば良いと思う?」
「いや、たぶんどっちも使わないじゃろ」
「え……」
 ハーヴィの言葉を聞いて、リトは衝撃を受けたように立ち尽くしました。聞けば、彼女はつい最近「ばれんたいんでー」というものを知り、その時に渡すお菓子作りの練習をしたかったのだと言います。
「お世話になってる人にお菓子をあげる日だって聞いたから……カイとか、あといつも集落に来てくれる人たちとかに渡そうと思ったのに」
「え、我には?」
 その時、ハーヴィに何かを言いかけたリトの表情が固まります。そしてハッとした様子で顔を上げると一言「やば……」と呟いて、そろそろと玄関の方へ向かって行くのでした。
「ん? どうしたんじゃ?」
「ごめんハーヴィ、代わりに怒られといて」
 そう言うとリトはハーヴィの家からさっと飛び出し、どこかへ走り去って行きます。
 そしてその直後、丁度彼女と入れ替わるようにこの家を訪ねて来たのは、ぼさぼさ頭のカイ・バーテルセン(かい・ばーてるせん)なのでした。
「族長! リトは!?」
「たった今出て行ったが……いや、集落からは出ていないから、そんな顔をするな」
「あー、ったく! 出かける時は付いて行くから言えって、あれだけ言ったのに! 地下道が出来てから勝手に抜け出しまくってるんだから、族長もちゃんと何か言って下さいよ!」
「いや、まあ……うん。――それより何でお前さんにはあって我には無いんじゃ……」
 は? という表情を浮かべているカイを横目に、ハーヴィはリトから何も贈られる予定がないことをぶつぶつと嘆いているのでした。

■■■

「――やっぱり、独学で料理を練習するのは無理みたい……外の人にお願いしてくれた?」
「はい、バッチリですよ」
 逃げ出して来たリトは何やら、集落の学校に集まった妖精たちと話し合いをしているようです。
「ハーヴィにもカイにも知られてない?」
「さすがに人を呼んで集まること自体は隠せませんでしたけど、目的はバレてません。大丈夫です」
「友チョコの話している時、族長に気付かれちゃったけどね。必死にごまかしたら、『我には無いのか……?』とか言って涙目になってたよー。ちょっと可哀想だったなー」
 妖精たちの話を聞きながら先程のハーヴィの表情を思い浮かべると、リトは自然に笑みがこぼれてくるようでした。
「作ったお菓子を見せれば、びっくりしてその涙も引っ込むよ。当日はそれぞれ色んな種類のお菓子を用意しても良いし、皆で大きなケーキを作って、その上に色々トッピングしても良いし……そういえばそれを作ってる間、誰かハーヴィを引き止めておかないと……」
「お菓子作りの後は、皆さんとお茶会もしたいですね!」
「会場は大教室だよねー? お花もいっぱい飾りたいなー」

 ――2月14日、バレンタンデー。その日を大切な人たちと楽しく過ごすために、リトと妖精たちは一生懸命計画を練っています。果たして、その目論見は成功するのでしょうか――?

担当マスターより

▼担当マスター

黒留 翔

▼マスターコメント

 黒留 翔です。

 今回はザ・バレンタインシナリオとなっております。
 妖精たちと一緒にお菓子作りをして下さる方、先生として作り方を教えて頂ける方、どちらも大募集中。もちろんその他のアクションも大歓迎です。
 なお、妖精の集落「フラワーリング」の設定等は前作から引き継いでいますが、今回は敵との遭遇もありませんし、前情報ナシでも全く問題ありませんので、ぜひお気軽にご参加下さい。


■バレンタイン補足■

 リトと妖精たちは集落内にある学校の大教室に集まって、ハーヴィに渡すためのお菓子作りをします。
 他の場所でアクションをかけて頂くこと自体に問題はありませんが、大多数の妖精たちは学校内にいることを前提としてお考え頂ければと思います。
 また学校は木造校舎となっておりますので、料理で火を使う場合にはくれぐれも火事にならないようご注意ください。



■登場人物■

・リト・マーニ……下手でも料理自体が嫌いなわけではないので、何とか美味しいものを作りたいと思っています。永いこと『煌めきの災禍』として封印されていたためか、知らない食べ物が結構あるようです。

・ハーヴィ・ローニ……集落の族長です。皆が集まっている学校へ行きたいのに、何故か自宅内で足止めされています。お茶に合う焼き菓子が大好き。

・カイ・バーテルセン……諸々の雑務や地下道の整備をこなすため、自宅と集落の間を行ったり来たりしています。今回のリトの計画には、全く気付いていないようです。 小豆にクリーム、甘いものなら何でも好き。



■行動可能な範囲■

 自由に行動して頂ける場所は「フラワーリング内」、「封印の洞窟」、「カイの家(旧炭焼き小屋)」となります。
 これら3か所においては基本的に何をして頂いても構いませんが、他PC様に危害を加える等のアクションはNGとなりますのでご注意ください。また、バレンタインということで恋愛系のアクションを書いて頂く場合には、このゲームがあくまで全年齢向けであることにご留意くださいますようお願いいたします。

 なお、現在 集落内に建設済みの建物に関しては以下の通りです。

 学校/子ども園/倉庫、水車/宿泊施設、温泉/洋服店/自警団員詰所
(学校に図書室と職員室および宿直室、保健室、子ども園に遊戯室は設置済み。詰所は談話室完備です。)

 職員室は前任者のソーン・レナンディが逃亡した時のまま放置されていましたが、最近整頓されました。こちらも机や資料等、自由にお使い頂くことが可能です。

 また、集落周辺に関する地図はマスターページに載っていますので、気になる方はそちらをご覧頂いて「何となくこんな感じ」というのを掴んで頂ければ幸いです。



▼サンプルアクション

・妖精とお菓子作り

・作り方を教える

・部屋の飾り付け

・族長の足止め

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2014年02月11日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2014年02月12日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2014年02月16日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2014年02月26日


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