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胸に響くはきみの歌声(第2回/全2回)

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胸に響くはきみの歌声(第2回/全2回)

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シナリオガイド

大荒野の地下に眠る古代遺跡で彼らを待つものとは
シナリオ名:胸に響くはきみの歌声(第2回/全2回) / 担当マスター: 寺岡 志乃

「ここが……ダフマ、ですか……」

 たどり着いた古代遺跡を前に、機晶姫アストー01はつぶやきました。
 感慨深いというよりも、どちらかというとそれは首をひねっているような声です。それもそのはず、巨大な四角形にロープを張られ、すり鉢状に掘られたそこに広がっているのは発掘隊のテントや機材が取り囲むブルーシートで、ほとんどはシールドされて覆い隠されています。いにしえの古代竜が死後その神聖さ、神秘さ、尊厳をはぎ取られ、鎧をむしり取られ、切り裂かれて内側を無残にさらされているような痛ましさを感じるには十分な光景でした。
 そのことにSaoshyantのような憤りはないけれど、悲しみがじわじわとアストー01を襲います。

(データチップ……これはあなたが感じていること? あなたはこのことを悲しんでいるの?)
「こっちだ」

 胸に手をあて、じっと見入っているアストー01を、蒼空学園生徒松原 タケシ(まつばら・たけし)の義眼に宿る古王国時代の人工知能ルドラが無感情な声で呼びます。
 ついて行くと、ルドラは謎の鋼材でできた破片が埋まっていた辺りで立ち止まりました。

「アンリはあんなミエミエの入り口など使わない。前のダフマでもそうだった。あれは来客用の体裁をとったものだ。アンリの繭――研究室には通じていない」

 鋼材をなぞり、振り返ったルドラはアストー01に視線で合図を送ります。もう2人の間で話はついていたのでしょう、アストー01は心得たようにうなずくと、おもむろに『ひよこのうた』を歌いました。
 アストレースとアンリ・マユ博士の思い出の曲です。
 すると地面が揺れ、軽い地響きとともに一部が割れて隆起し、偽装された地下への入り口が現れました。

「行くぞ」

 ルドラが先に立ち、地下へ降りて行きます。
 そしてその光景を遠距離から見ている者がいました。


※               ※               ※


「そうだ、導けルドラ。アンリの元へ。そのためにぼくがすべてお膳立てしてやったんだから」

 うす暗い巨大トレーラーのなか、ルガト・ザリチュ博士は深々とシートに背中をうずめ、腹の上で両手の指を組んだ姿勢で、モニターに映るルドラに歌うように話しかけます。

(アンリ……)

 その名に、彼のなかでかつての記憶がよみがえります。気の遠くなるような歳月、決して忘れまいと何度も何度もよみがえらせてきた記憶は今もあざやかで、彼にはアンリが自分めがけて振り下ろした斧や、周囲に飛び散った血、頭を割られたときの痛みまでが昨日の出来事のように思い出せるのでした。
 そして彼にはもう1つ、それを別視点で目撃している記憶があります。最初の一撃で即死している彼に、何度も何度も斧をたたきつけるアンリに怒りの悲鳴を上げながらとびかかっていく半狂乱の者――ルガトの最愛の女性タルウィ・バリガー博士の記憶でした。
 しかし彼女もまた凶刃に倒れます。袈裟懸けに切られ、腰の一部分でようやくつながっている状態だった彼女は、それから数時間を経て目を覚ましました。そして見るも無残な姿になったルガトの元へ這って行き、こう言ったのです。

『狂ったあたしより……あなたの方が可能性がある……。
 あたしをあげる……。
 あたしは……あなたのものだから……』

 彼女は自身の再生を放棄しました。死滅していないナノマシンのほぼすべてをルガトへと移し、彼を再生したのです。
 意識を取り戻してそのことを知ったルガトは気も狂いそうな悲しみの果て、誓いました。彼女を必ずよみがえらせてみせると。

「……誓ったのに。5000年かけてもぼくでは無理だった。できたのはアストーシリーズとかいう、あんなお粗末な劣化コピーだけ。きみの肉体には到底ふさわしくない。
 アンリの頭脳には勝てなかったんだ。ごめんね、タリー」

 謝罪を口にしつつも、彼の声は希望に満ちていました。

「でもこれで、ようやくきみを生き返らせることができるよ。アンリはきっとあそこでアストレースをよみがえらせて、隠しているに違いないんだ。今度こそ、だれにも触れさせない宝物のようにね……。
 アストレースはきみの遺伝子でできている。きみの肉体にはピッタリだ。きっときみも納得してくれるよね」

 自分のなかのタルウィに言い聞かせるようにつぶやくと、ルガトは立ち上がり、タルウィの浮かんだポッドの前を横切り、重いドアを抜けて、後方の格納室に移りました。
 そこには13人の強化人間たちと特別な強化人間アエーシュマがいて、すでに武装を完了しています。

「さあぼくの猟犬たち。狩りの時間だ。あいつらを追い詰め、巣へ追い立てろ」


※               ※               ※


 一方で、地下へ続く階段を下りて行ったルドラたちはひと気のない通路を進んでいました。
 彼らはすぐに広い部屋へと行き当たります。しかしルドラは部屋へ入る直前でぴたりと足を止めました。

「どうしたんですか?」
「何かいる」

 はたして部屋のなかにぼうっと白い光が浮かび上がると同時に、その『何か』は姿を現しました。
 歳のころは17〜18でしょうか。うなじでまとめられた長い黒髪、星を散らしたようなラピスラズリの瞳。異国風の服装をした浅黒い肌のその少女は、青い炎をかたどったマークを黒刃に入れた死神の鎌をかまえ、険しい表情で彼らへと告げました。

「ここはわが父が眠る地。歌の館なり。これより先、何人たりと進ませることはできぬ。即刻立ち去れ。さもなくば斬る!」

担当マスターより

▼担当マスター

寺岡 志乃

▼マスターコメント

※本シナリオのリアクション公開日は1月27日の予定となっております。あらかじめご了承ください。


 こんにちは、またははじめまして。寺岡志乃といいます。
 このシナリオは「胸に響くはきみの歌声(第1回/全2回)」の後編となります。扱い的には「Perfect DIVA」全3話の番外編となりますが、本編をまったく知らなくても問題なくご参加いただけますので、よろしくお願いいたします。


●目 的
 遺跡の防犯設備およびザリチュ博士の造った強化人間たちからアストー01を守り、シャンバラ大荒野にある古代遺跡ダフマの深層部へ向かいます。


●古代遺跡ダフマについて
 数カ月前、シャンバラ大荒野の地中から発掘された古代遺跡です。
 この名前はザリチュがつけたもので、本当の名称は「歌の館」といいます。


●NPCについて
松原タケシ
 蒼空学園生徒です。前作で両目をえぐり取られ、敵に義眼をはめ込まれて以後体を乗っ取られて操られました。
 今回もルドラに操られています。

ルドラ
 本体はタケシの両眼(義眼)で、5000年前に生きた天才科学者アンリの設計した人工知能です。
 孤独に狂う前の本来のルドラであり、前作のルドラとは別人です
 強力な真空波、エネルギー弾を放ち、カタクリズム、バリアを使用します。
 このバリアは魔法・物理両方に効果があり厚さを自在に変えることが可能で、小さくなればなるほど強力な攻撃を受け止めます。
 全身を覆う状態が最も薄い状態ですが、それでも中距離からの片手銃の弾丸は貫通しません。
 また常に張り続けることはできず、エネルギー弾や真空波による攻撃の際は解除します。
 彼自身何か思惑があるようですが、それを邪魔されない限りコントラクターと敵対する気はないようです。

アストー01
 古代遺跡から発掘されたマスターデータチップに入っていた曲を歌うために造られた機晶姫(汎用型)です。
 歌うことに特化しており、それ以外はなんら人間と変わらない能力値です。そのため機晶姫としての自分に引け目を感じています。それが自信のなさにつながり、他人とは一歩引いた接し方になっており、「すみません」が口癖となっています。
 歌うために生み出された自分のあり方に疑問を持ち、内心苦悩しています。
 ダフマへ行くこと以外は基本的に消極的です。

追跡者
 Divasに雇われてアストー01とタケシを追跡しています。マスターデータチップの確保とアストー01の破壊(抵抗された場合)が目的です。
 スタート時、ルドラやアストー01と合流していますが、遺跡内部に入る気はありません。用を終えて出てきたアストー01を捕縛するつもりでいます。
JJ シャンバラ人の女性。シングルアクションのリボルバー拳銃を使用。接近戦ではナイフも使います。格闘もそれなりにできます。
 無口で不愛想。よく奇妙な独り言をつぶやいています。実利主義。仕事に対して真面目に取り組んでいる、融通の利かない女性。機晶姫があまり好きではないようです。
クイン・E 魔女の男。炎熱系と氷結系の魔法を使います。情報収集に長けていて、明るい楽観主義者。やるときはやる男を自負してます。
 女好きですが、JJはあくまでパートナー。公私を切り分けており、仕事に対しては真面目です。
パルジファル 赤い刀身を持つ狼型ギフトです。かつてJJに助けられたことから恩義を感じて行動をともにしており、彼女に忠実です。任侠の男。武器化はしません。

アエーシュマ
 Sanctusの聖戦士(ベラトーレス)の1人です。過去古代遺跡から発掘された聖遺物を埋めこれまれた強化人間で、遠・中距離の弾丸は弾きます。砲撃にもある程度耐えれる頑強なボディです。
 魔法をほぼ無効化する装置を体内に埋め込まれており、魔法はほとんど効果ありません。8割減となります。
 前編で、意識はかつてのアエーシュマであることが判明しました。
 武器はマチェットのほか50口径ハンドガン、胸部に小型のグラビトン砲を埋め込んでいます。射程範囲は7メートル。複数同時には撃てません。高レベルのコントラクターでも直撃すれば動きを止められる威力があります。このほか、威力は低いですが真空波も撃てます。防御には強固なバリヤも使用しますが、これは全身に張る形で変形はできず、十数秒しかもちません。かなり高速で動きますので倒すには最低限高速で動けるスキル・アイテムが必要です。GAを推奨します。

【Sanctus(サンクトゥス)】
 Saoshyantから派生したテロ組織ですが、実体はザリチュ博士率いる強化人間部隊です。13名います。
 ただし、アエーシュマ以外の強化人間たちは本当に、自分たちは聖戦士(ベラトーレス)であり、古王国時代の聖遺物を守るための殉教者(戦う聖人)だと思っています。
 武装として強化装甲を身に着けています。武器は38口径ハンドガンのほか、ナイフ、高周波チャクラム、真空波があり、暗視・熱探知できる高性能サングラスをつけています。ほか、通信機を体内に埋め込んでおり、互いに会話が可能です。

ザリチュ(ルガト・ザリチュ):ポータラカ人
 ドルグワントの生みの親の1人であり、精子提供者です。男性型ドルグワントの原型。

タルウィ(タルウィ・バリガー、愛称タリー):ポータラカ人
 ドルグワントの生みの親の1人であり、卵子提供者です。女性型ドルグワント、アストレース、アストーの原型。
 ザリチュと禁断の関係にあって半ば狂気に陥っていましたが、性根的に嫉妬深く、猜疑心強く、凶暴。ザリチュにナノマシンの大半を渡したため、現在機能停止状態です。動いていますが原始反射のようなもので意識はありません。トレーラーのポッドのなかにいます。

アンリ(アンリ・マユ):シャンバラ人、故人
 ルドラの創造主です。5000年前、人工的な国家神【アストレース】を作る研究をしていました。
 娘のように思っていたアストレースが脳手術で廃人と化したあと、仲間の科学者全員を殺害し、消息不明になりました。

ラシュヌ:
 黒髪・青瞳の少女。アンリを父と呼び、この遺跡の守護者を自負しています。武器は高周波ブレードの鎌で、触れるものはすべて切り裂きます。素手でもコントラクター並の攻撃力があり、身に着けた反重力装置で立体的な機動力を持ちます。


●古代遺跡の罠について
1.ラシュヌ……あの部屋にいるラシュヌは幻影で傷つけることができませんが、ラシュヌの攻撃は当たります。そのカラクリを解いて、別の部屋にいるラシュヌを探してください。彼女を捕縛するか倒さないと、彼女は地の利を活かしてゲリラ的に不意打ちをしてきます。
2.ディーバ……部屋を突破されたらラシュヌが起動させます。東西南北各方角の部屋にいる4人のディーバ(機晶姫)が超音波共鳴によってその階を破壊します。5分以内に部屋へたどり着き、彼らを破壊する必要があります。各部屋には守護者(機晶姫)がおり、ヘクススリンガーの技を用いてきます。


●特別ルール
 前作でドルグワントとして目覚めたLCは、自分のなかに眠るドルグワントの結晶によってルドラやマスターデータチップと共鳴することができます。それにより、ルドラやアストー01の現在位置をおおまかに把握できます。これは当時の記憶を失っていても、第六感的な感覚として感じることができます。
 なお、今回はドルグワント化することはありません。そのためドルグワントとしての力を使うことはできません。あくまで2人を探知できる不思議な感覚としてアクションをしてください。



 それでは、皆さんの個性あふれるアクションをお待ちしております。

▼サンプルアクション

・強化人間と戦う

・ラシュヌと戦う

・ラシュヌを説得する

・ディーバを止める

▼予約受付締切日 (既に締切を迎えました)

2013年12月28日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2013年12月29日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2014年01月02日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2014年01月27日


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