胸に響くはきみの歌声(第2回/全2回) リアクション公開中! |
シナリオガイド大荒野の地下に眠る古代遺跡で彼らを待つものとは
シナリオ名:胸に響くはきみの歌声(第2回/全2回) / 担当マスター:
寺岡 志乃
「ここが……ダフマ、ですか……」 ※ ※ ※ 「そうだ、導けルドラ。アンリの元へ。そのためにぼくがすべてお膳立てしてやったんだから」 うす暗い巨大トレーラーのなか、ルガト・ザリチュ博士は深々とシートに背中をうずめ、腹の上で両手の指を組んだ姿勢で、モニターに映るルドラに歌うように話しかけます。 (アンリ……) その名に、彼のなかでかつての記憶がよみがえります。気の遠くなるような歳月、決して忘れまいと何度も何度もよみがえらせてきた記憶は今もあざやかで、彼にはアンリが自分めがけて振り下ろした斧や、周囲に飛び散った血、頭を割られたときの痛みまでが昨日の出来事のように思い出せるのでした。 そして彼にはもう1つ、それを別視点で目撃している記憶があります。最初の一撃で即死している彼に、何度も何度も斧をたたきつけるアンリに怒りの悲鳴を上げながらとびかかっていく半狂乱の者――ルガトの最愛の女性タルウィ・バリガー博士の記憶でした。 しかし彼女もまた凶刃に倒れます。袈裟懸けに切られ、腰の一部分でようやくつながっている状態だった彼女は、それから数時間を経て目を覚ましました。そして見るも無残な姿になったルガトの元へ這って行き、こう言ったのです。 『狂ったあたしより……あなたの方が可能性がある……。 あたしをあげる……。 あたしは……あなたのものだから……』 彼女は自身の再生を放棄しました。死滅していないナノマシンのほぼすべてをルガトへと移し、彼を再生したのです。 意識を取り戻してそのことを知ったルガトは気も狂いそうな悲しみの果て、誓いました。彼女を必ずよみがえらせてみせると。 「……誓ったのに。5000年かけてもぼくでは無理だった。できたのはアストーシリーズとかいう、あんなお粗末な劣化コピーだけ。きみの肉体には到底ふさわしくない。 アンリの頭脳には勝てなかったんだ。ごめんね、タリー」 謝罪を口にしつつも、彼の声は希望に満ちていました。 「でもこれで、ようやくきみを生き返らせることができるよ。アンリはきっとあそこでアストレースをよみがえらせて、隠しているに違いないんだ。今度こそ、だれにも触れさせない宝物のようにね……。 アストレースはきみの遺伝子でできている。きみの肉体にはピッタリだ。きっときみも納得してくれるよね」 自分のなかのタルウィに言い聞かせるようにつぶやくと、ルガトは立ち上がり、タルウィの浮かんだポッドの前を横切り、重いドアを抜けて、後方の格納室に移りました。 そこには13人の強化人間たちと特別な強化人間アエーシュマがいて、すでに武装を完了しています。 「さあぼくの猟犬たち。狩りの時間だ。あいつらを追い詰め、巣へ追い立てろ」 ※ ※ ※ 一方で、地下へ続く階段を下りて行ったルドラたちはひと気のない通路を進んでいました。 彼らはすぐに広い部屋へと行き当たります。しかしルドラは部屋へ入る直前でぴたりと足を止めました。 「どうしたんですか?」 「何かいる」 はたして部屋のなかにぼうっと白い光が浮かび上がると同時に、その『何か』は姿を現しました。 歳のころは17〜18でしょうか。うなじでまとめられた長い黒髪、星を散らしたようなラピスラズリの瞳。異国風の服装をした浅黒い肌のその少女は、青い炎をかたどったマークを黒刃に入れた死神の鎌をかまえ、険しい表情で彼らへと告げました。 「ここはわが父が眠る地。歌の館なり。これより先、何人たりと進ませることはできぬ。即刻立ち去れ。さもなくば斬る!」 担当マスターより▼担当マスター ▼マスターコメント
※本シナリオのリアクション公開日は1月27日の予定となっております。あらかじめご了承ください。 ▼サンプルアクション ・強化人間と戦う ・ラシュヌと戦う ・ラシュヌを説得する ・ディーバを止める ▼予約受付締切日 (既に締切を迎えました) 2013年12月28日10:30まで ▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました) 2013年12月29日10:30まで ▼アクション締切日(既に締切を迎えました) 2014年01月02日10:30まで ▼リアクション公開予定日(現在公開中です) 2014年01月27日 |
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