天御柱学院

　今年も食卓に毎日パンが並ぶ時期がやってきました。
　百合園女学院を卒業し、ロイヤルガードの仕事に専念している神楽崎　優子（かぐらざき・ゆうこ）は、何故か使命感に駆られて、パン…作りに燃えています。
「今年は、若葉分校でパン、パーティだ」
　キマクの外れ、サルヴィン川の側に存在する『若葉分校』の増築を祝い、パーティーを行うことになったのです。
　優子は、大麦若葉パンをメインに、様々なパン…作りを計画しています。

　若葉分校。喫茶店客席。
「ほら、アレナちゃんは昔、王都にいたらしいじゃん？　ってことは、彼女にとって大荒野は故郷！　やっぱ、将来はここに戻ってくるべきだと思うんだよな〜」
「道場開くんなら、空京やヴァイシャリーよりここだよな！　行き場所のない奴らの拠り所にもなりそーだしよ」
「総長とアレナちゃんの部屋、設けようぜ〜」
　若葉分校生達がチラシの裏に設計図を書いています。
　分校の増築を行うことになったため、建物と間取りを考えているのです。
　場所と土地を貸してくれている農家からは許可を得てあります。
「神楽崎とアレナの部屋ってことは、俺の部屋でもあるな。ベッドはキングサイズにしてくれ」
　にやりと笑いながら言ったのは、優子のパートナーであるゼスタ・レイラン（ぜすた・れいらん）です。
　彼は一応、若葉分校の教師です。今日は自習監督（昼寝）に訪れていました。
「なんだゼスタ……優子ママに添い寝してもらいたいのか」
　突如分校生徒会庶務のブラヌ・ラスダーが哀れみの目を向けてきました。
「……は？」
「アレナお姉さんは皆のお姉さんになるんだから、独り占めすんなよ！」
　他の分校生達はにやにやしながら、そう言います。
「アレナちゃんから聞いたんだ。お前、総長と親子になるんだってな！　ぎゃはははははっ、うお！」
　ガン、ゴン。
　ゼスタは、笑い出したブラヌの足を払って派手に転ばしました。
「アーレーナー……」
　苦々しい顔でゼスタは黒い笑みを浮かべました。
「いってぇ！　分かってるよ、冗談だろ！？　ったく。
　ま、総長達のスペースを作るのは確定として、俺の部屋も欲しいんだけど！　だ、ダブルベッド付きで」
「「却下！」」
　ブラヌの悪友達が口をそろえて言いました。
「若葉分校のイイところは、オープンなところだ。個室はいらねぇ！」
「そうだな、間仕切りはカーテンや衝立で十分だな！」
　うんうんと分校生達は頷き合います。
　分校内でいちゃこらされたら、妬ましくて仕方がないので断固拒否！！　なのです。
「けどま、保健室くらいはあってもいいよな。ここに保健室のセンセーもいるし」
「あ？　俺はパラ実の養護教諭はぜってーやんねーぞ！」
「そうだな、皆で利用できる場所になら、ベッドあってもいいよな」
「シャワールームやトイレもちゃんとしたの作ろうぜ、業者頼んでさ」
　げへへと笑いながら、分校生達は保健スペースを書き入れていきます。
「てめぇら、保健室の管理者に俺の名前書き入れるな！」
　ゼスタが抵抗していますが、無視して分校生達は計画を立てていきます。

「それからさ、分校生も増えて来たし、分校生の証みたいなもん、欲しくね？」
「制服は学校通ってるやつらはそれぞれあるしなー。カッコイイ紋章とか作るか？」
「いや見える部分につけんのはさ、何かの時面倒じゃん？　若葉分校生って名乗ってるようなもんだし」
「それじゃ、下着……パンツにすっか」
　話し合いの結果、若葉分校のユニフォームはパンツにしようと決められていきます。
「で、どんなデザインにすんだ？」
「……若葉？」
「あ、そっか。そうしよう！」
「く……くくくっ。パンツに若葉マーク、お前等に似合いそー」
　ゼスタは一人笑みを漏らしていました。日本に留学経験のある彼は、初心者マークを思い浮かべていたのです。
「そんで、総長はともかく、アレナちゃんのサイズは！？　МかやっぱりМだろうか？」
　真剣な目で、分校生がゼスタに聞いてきました。
「まー、２人ともМだろうな。とりあえず、男女兼用のフリーサイズ作っとけば？」
「だな！　だよな。早速ネットで白百合商会に注文だー！」
「数種類作って、アレナちゃんやミルミちゃんや瀬蓮ちゃんに試着してもらおうぜ！」
　若葉分校生たちは、オーダーメイドで若葉パンツを注文をするために、ホールへと走っていきました。

　増築後には、分校生やその友人達、通りかかった人達をも巻き込んでのパーティが行われます。
　神楽崎優子が作ったパン…食べ放題！
　若葉分校の試作ユニフォーム試着し放題！　です！
　是非いらしてくださいね。

今年のパン…まつりは若葉分校で行うことになりました！
（若葉分校につきましては、川岸のマスターページでご確認ください）

現在、若葉分校ではガイドの通り、増築について話し合われています。
間取り等、ご意見がありましたらお願いいたします。
増築が可能なのは、ホールと周辺のみとなります。
地下を作ったり、２階建てにしたり、ホールの隣に同等の建物を建てることも可能です。
資金はブラヌや分校生達が的屋やネット通販で調達してあるため、多少建築業者の力を借りる事も可能です。

シナリオでは、増築を終えた後のパン、パーティーシーンがメインで描写されます。
パーティを抜け出して、分校内や川原で過ごして頂いても構いません。
どなたも大歓迎です。人物や背景がよく分からない方は、あまり気にせず、賑やかなパーティを楽しみに来てください！

今年の１枚プレゼントは……概ね想像がつくかと思います。
重ねやすくてしまいやすく、洗いやすく、シンプルで飽きがこないものになりそうな気がします。
※シナリオ参加者にアイテムが１つ発行されます。

■ＮＰＣのお誘いについて
ＮＰＣにつきましては、以下のＮＰＣは知り合いならお誘い頂いても構いません。
ＮＰＣをお誘い頂く際には、ＮＰＣ１人につき、ＬＣ１人の追加が必要となります。ＮＰＣ分として追加したＬＣは、リアクションに登場いたしません。
・ロイヤルガードに所属している公式ＮＰＣ（代王含む）
・白百合団に所属経験のあるＮＰＣ
・過去のパン…まつりに登場したことがあるＮＰＣ（お誘い含む）
・ガイドに名前が出ているＮＰＣのパートナー

※ガイドに名前が出ているＮＰＣに展開に沿った形で絡む場合、ＬＣの追加は必要ありません。
ただし、自分以外には関係のない話をする場合や、誘い出したり、独占した描写が必要な場合は、ＮＰＣ描写分として、ＬＣを追加していただけましたら幸いです。

ＮＰＣやＬＣは、ＭＣと一緒に行動させたい場合のみの、お誘い（追加）お願いいたします。

それでは、アクション楽しみにお待ちしております！

・パーティを楽しむ

・俺の部屋が欲しい！

・給仕を担当します

・昼寝をする