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灰島懐音 (はいじまかいね) リアクションを見る
マスター登録日
2009年06月04日
ページ最終更新日
2013年12月18日
作品数
36
得意ジャンル
学園生活
>>自己紹介
【師走の頃十七日更新。】
 更新箇所:次回作、ページ最下部に小話追加。リンスとラスくんの出会いの話。



◆ごあいさつ。
 いつもお世話になっております。
 灰島懐音(はいじま かいね)と申します。
 まだまだ未熟で稚拙な物書きですが、ご縁がありましたらどうぞよろしくお願いいたします。



◆次回作。
 クリスマスに間に合いそうなので、クリスマスシナリオ出しまーす。
 十八日の水曜日に公開予定です。

 それから、一月中旬頃、沢樹一海マスター、ウケッキマスターと合同シナリオを出します。
 内容は、ひどい温度差の話です。
 戦ったりシリアスしたり日常したり。



◆はじめに。
 得意ジャンルは学園生活、日常、ほのぼの恋愛系などキャラ同士の掛け合いが発生する軽いタッチのもの。
 キャラの掛け合いはどうしてあんなに楽しいんですか? もっとやってもいいですか?

 苦手ジャンルはバトルやエロ系です。どう書けばいいのかわからないです。精進あるのみですね。
 あと、基本的にハッピーエンドが大好きです。笑顔や幸せ、素敵です。
 リア充? 火薬を仕込んでくだされば、盛大に爆発させてみせますよ!

 あ、そうだ。文字数少なくシャープにキリッ、と書くのが苦手なので、いつもいつも長いです。
 灰島の描写量を普通、と思わないようにお願いします。あれは書きすぎです、明らかに。



◆アクションについて。
 アクションはキャラ口調で書いていただけますと、お客様のキャラ把握が一気にしやすくなります。
 また、口調についてはアクション欄にセリフがある場合そちらを優先させて頂きます。
 一人称もそれに然りでございます。
 二人称呼びと違う呼び方をするキャラが居た場合の呼称を書いていただけますと助かります。

 どんな行動をしながら、こんな会話をする、という具合にシチュエーションとキャラのやりとりが書いてあれば、
 ざかざか掘り下げて書き加えていく傾向にあります。

 それから、「ギャグだめ絶対!」とかあれば教えてください。
 灰島は調子に乗っていつもそんなんなんです……ごめんなさい。
 逆に「ギャグ? いいぞもっとやれ!」というお客様はがっつり書いてくだされば弄り倒します。

 自由設定も時間があれば見ています。
 が、あくまでざっと見る程度ですので「どうしてもこれだけは!」というものはアクション欄に書いておいてくださいませ。
 参照リアクションなどがある場合はページ数まで明記ください。
 でも正直、「ここ参照して」って言われるより「こういうことがありました」って説明された方が、ありがたいし嬉しいです。

 処理や判定はマスターの中で1,2を争う甘さだと思っております。没やカットはあまりありません。
 が、NPC関連のアクションに関しては厳しめです。確定アクションにはご注意を。

 判断基準は物語の流れ重視。流れに逆らわないのでしたら、ダブルアクションでも採用する傾向にあります。
 ですが、これはあくまで灰島の基準ですので。他のマスターさんにまでそれを求めたりはしないよう、ご理解のほどお願いいたします。
 希望はできるだけ叶えようとしますが、ルール違反に気をつけてくださいませ。ルールを守って、楽しい蒼フロライフ! ですョ。

 ※大人な描写が苦手なため、
  キス以上のいちゃつきアクションはお控えいただけますと幸いです。



◆リアクションなどについて。
 灰島の文章は三人称寄り一人称で会話五割、心情描写三割、情景描写二割くらいの構成です。
 心理描写を書かないで欲しい場合、注釈を下さいませ。

 また、「小説」を書くつもりで執筆しているため、「リアクション」を求められているお客様とは意識の相違があるかもしれません。
 ですので「リアクション」とは文体も違いますが、ご了承くださいませ。
 加えて、上述した理由のため文中に「w」や「(笑)」、顔文字などは書きません。というより書けません。
 書く場合は、それが「メールか何かだった」として出してもおかしくない場所でしか出せません。
 こちらもご了承くだされば幸いです。

 あとは大雑把に傾向など。

☆得意なもの
 キス程度までのいちゃつき
 キャラの掛け合い
 コメディタッチ
 思い悩むキャラの心情描写
 というか心情描写
 シリアスタッチ
 自キャラ関連
 物語調

☆苦手なもの
 サンプルアクション(そもそもわたしのサンプルはアクションですらないですが)
 確定アクション
 二行三行しか書いていないアクション
 バトル
 エロ(※本当に苦手ですのでお控えいただけますと幸いです)

 必然的に、得意なものが多く苦手なものが少なくなる傾向にあります。



◆NPCについて。
 ヴァイシャリー郊外在住の人形師さんと人形がうちの子です。
 それと蒼学の同性愛者さん。
 加えてヴァイシャリーのケーキ屋店長おねにーさんが登録されました。

 リンス→SNL9998839
 クロエ→SNL9998838
 紺侍 →SNM9998808
 フィル→SNL9998773

 となっております。
 関連付け(感情設定?)ありがとうございます……! すごく嬉しいです。
 mic絵師さま、美麗に描いていただいてありがとうございます! 家の中を走り回りました、馬鹿です。
 また、mati.絵師さま、素敵青年をありがとうございます。ラフだけで悶え転がりました。それから解り辛い発注文で申し訳御座いませんでした(平伏)。
 それからもりの やしろさま、素敵なおね(に)ーさんをありがとうございます。全身を皆様にお見せしたい……あの脚線美を見せたい……。あいつあの可愛さで男装もするんだぜ……。

 この場を借りてお三方にお礼申し上げます。本当にありがとうございました!

 それから、イベカ。
 毎度毎度やばいくらい喜んでます。NPC関連でなくても、喜んでおります。
 ご注文いただきありがとうございます。画面に張り付いてぴーきゃー言ってます。変人です。

 NPCのキャラページですが、決め台詞などに灰島のお遊び心が反映されています。
 リアクション公開後、ガイド公開後などが変わるタイミングです。たまに覗いてあげてください。

 所属校についてですが、リンスとクロエは学校に通っていません。
 リンスは、以前イルミンスールで魔法を学んでいました。その時の籍が残っています(たぶん)。
 クロエは、所属校を決めるにあたって『それっぽいから』と百合園を選んだだけです。
 いい加減ですみません。
 紺侍は蒼空学園に通っています。なんとなくサボり魔なイメージです。
 青春は今しかないんスよ! とか言って。
 留年とかしたらアホだなあ……。

 また、未登録NPCについて。

★養護施設ソレイユ(後述)関係
☆マリアン・ラヴェンチ
 ヴァイシャリーにある養護施設『ソレイユ』の年長さんで、子供たちをまとめている人代表。
 暫定経営者? 通称マルさん。マリアと呼ぶと怒ります。
 ふわふわとした蜂蜜色の髪と、通常時でも睨んでいるように見えるツリ目が特徴的な綺麗めお兄さんです。三十路間近ですが顔は若いです。
 紺侍とはそれなりに仲良しのようです。
 この人は良い人。たぶん。

☆ルルスス(ルル)
 ソレイユの子供。男の子。小学校三年生くらいの子をイメージしてます。
 ちびーずのまとめ役。頭の良い子。この歳で空気が読める将来有望っ子。

☆キルシェ
 ソレイユの子供。男の子。小学校二年生くらいの子をイメージしてます。
 ワルガキそのいち。暴れん坊でコルネとよくケンカする。けどケンカするほど仲がいい。

☆コルネッホ(コルネ)
 ソレイユの子供。男の子。小学校一年生くらいの子をイメージしてます。
 ワルガキそのに。とってもお子様。ノーチェやココに意地悪してルルやキルシェに怒られて拗ねるような。

☆ノーチェ
 ソレイユの子供。女の子。まだまだ舌たらずの年少さん。ココの双子のお姉ちゃん。
 ちょっとおませで甘えん坊さん。

☆ココ
 ソレイユの子供。女の子。まだまだ舌たらずの年少さん。ノーチェの双子の妹ちゃん。
 ちょっとおてんば。

★その他
☆ディリアー・レッドラム
 リンスとフィルの知り合いこと魔女さま。結構厭らしい感じの人。
 リンスのことが大好きです。危ない人です。でも自称『善い魔女』です。本当かどうかは秘密。

☆ユチドラ
 紺侍のパートナーでマリアンの恋人。女性。
 誰もが振り返るような美人さん(らしい)。それ以外は今のところ不明。

☆ロシュカ・レージェス
 ケーキ屋『Sweet Illusion』のパティシエ。フィルが想いを寄せている女性。ソレイユ出身の孤児。
 極度の人見知りで対人恐怖症のため人前にはまず現れない。
(実は、去年の冬コミで出した短編にちらりと登場しています。お手元に本がある方はぜひ)



◆灰島シナリオでよく出てくる場所。
☆人形工房
 リンス・レイスの工房です。オーダーメイドの人形もお任せあれ。
 有名らしいですが、わりとリーズナブルな価格で作ってます。
 ドアを開けてすぐ、人形を作るスペースが広がっております。かなり広いです。
 棚が壁一面を覆っていて、たくさんの布や、糸、綿、納品待ちの人形などが置かれています。
 販売スペースもあり、季節限定人形も作ります。
 工房兼住居なのでキッチンもあります。貸してと言われれば貸します。
 平屋です。クロエと一緒に住んでいます。
 クロエはリンスの姉(故人)の部屋で過ごしているので、一緒に寝ているわけじゃないです。
 でも大体いつも二人一緒にいます。

☆Sweet Illusion
 フィルの経営するお店です。
 大通りにあり、看板はファンシーかつポップ。店内もそんな感じ。イートイン可能で、飲み物の種類もそれなりにあります。
 店頭売りで一番大きなケーキは6号。オーダーメイド可。6号以上のケーキも作ります。
 店内入って右にショーケースとレジ。左にテーブル。
 基本レジでオーダーしていただく形ですが、お席での御注文を希望ならメニューをお持ちします。
 レジに入った状態で右手に厨房。厨房に入ってすぐ右手に情報屋用の部屋。また、厨房突き当たって右に控室。
 情報屋用の部屋には、六人掛けテーブル、椅子六脚(と、折りたたみ式のものがいくつか)。
 店内は全席禁煙でテラスあり。
 二人掛けの席が九席(3×3列)あります。カウンター席はなし。テラス席は二人掛けで二席くらいでしょうか。
 厨房から二階に上がる階段があり、二階は居住スペースになっています。
 厨房には引きこもりパティシエが居ます。なおかつそこはパティシエの聖域なので、立ち入りはほぼ禁止されています。
 他者が厨房に入れるのは、従業員が控室に行く時と情報屋目当てのお客様を部屋に通す時くらいです。

☆ソレイユ
 ヴァイシャリーにある養護施設。小規模制。
 今現在職員などの概念はなく、ここを出て行った人やご近所の方の助力あって細々とやっています。
 マリアンはここに常駐し、調理や掃除といった家事全般を請け負っています。主夫っぽいですね。
 施設名の由来は、フランス語で太陽を表す言葉です。パラミタなのにフランス語なのは設立者が地球人だから。

☆聖アトラーテ病院
 今更ですが、一応。
 空京にある大きな病院。主に「お見舞いへ行こう!」シリーズの舞台となります。
 あまり設定は考えておりません。好き勝手に楽しんでいってもらう場所。病院ですけど。



◆灰島さんが勝手に自キャラを語るコーナー
別に近況ネタが尽きたわけじゃry
墓穴掘りそうなのでさっさと始めるよ!

☆第一回 リンスくん
 最初にこの子を作ったのは、実はもう何年も前で、
 もう一回この子をきちんと動かしたいなーと思ったのがキャラ作成のきっかけ。

 最初期の設定では、彼、前科者でした。
 平然と人殺してました。今からじゃ考えられないくらい肉食獣でした。コワイネー!

 このときからリィナやディリアーの存在はあって、
 やっぱりリィナはリンスをかばって亡くなっていて、
 やっぱりディリアーはリンスのことが大好きでした。
 周囲は変わっていないのに本人だけが大きく変わったとかいう。
 後に色々あって結構丸くなったりして、
 その、丸くなったリンスくんをさらに研磨して球体にしたものが蒼フロリンスくん。
 いつか肉食獣リンスくんと球体リンスくんが出会う並行世界パロとか書いてみたいです。
 鏡の中のダンスパーティ的なね。あんな感じなら出会いも自然でしょうたぶんきっと。

 あ、もういっこ思い出しました。
 肉食獣リンスくんと今のリンスくんでは、目の色が違います。
 金と青なのは同じなんですけど、色、逆でした。
 登録の時に間違えただけなんですけd(殴)、
 今は、それでよかったんじゃないかなーって思ってます。
 理由は自分でもよくわかってないです。


☆第二回 クロエさん
 リンスくんを蒼フロで出すにあたって、きっかけが欲しくて作り出した子。
 ぶっちゃけますと一回限りのキャラのつもりでした。これ結構言ってるから知ってるプレイヤーさんも多そうですね。
 プレイヤーのみなさまが優しくしてくれて、
「あれ? この子準レギュラーにしてもいいんじゃない?」
 とか思って使い続けていたらすっかりうちの子になりました。クロエさんかわいい。

 クロエさんに関しての設定というと、生前の設定があります。
 彼女の親は地位のある方です。親というか、親の親ですね。偉いのは。
 クロエさんの親に当たる方が、火遊びをして生まれたのがクロエさんです。
 そんな子供は許さないと、認知どころか隠蔽されて閉じ込められて育てられました。
 親の顔も知らないし、外の世界も知らないままです。
 ……とかいう話は、わたしのシナリオでやるには重過ぎるのできっとやらないと思いますが、
 実はそんな話があったりするんです、という。
 ちなみに、この記憶、クロエさんにしっかり残ってます。
 だから家族の話はしたくてもできません。
 とはいえ、今はリンスが家族みたいなもので、
 しっかり笑っていられるし、幸せだからいいと思ってます(わたしはね)。


☆第三回 紡界さん
 変な名前ですよね(いまさら)。

 確か深夜テンションで作った気がします。
 夜勤明けとかに「そうだ同性愛者作ろう」みたいなノリで。
 リンスに「アンタ本当に男? 全然ムラムラしねェ」みたいなことを言わせたいとか当時のメモ書きに残されておりました。結局今まで言ってないけど。

 ……リンクロに比べて語ることがないことに気付きました。
 なんか他にないのかおまえ。えっと、名前の由来は金色夜叉です。あっ本当どうでもいいなこれ。

 そうそう、初期設定では刹那快楽主義の遊び人でした。
 が、初登場シナリオのオチのつき方から「あれ実は真面目なんじゃね」になり、
 その後シナリオを進めるごとに「いい奴なんじゃね?」「ヘタレじゃね?」とか思うところが増え、最終的に今の紺侍になりました。

 これで終わるのも寂しいし、適当にいくつか手元のメモから抜粋して終わりましょうか。
・料理が得意なのは親が超放任→外食飽きたから作るわ、の成果。
・虫が嫌いなのは幼少期おかーさまが目の前でデカい蜘蛛を叩き潰してくださったことがトラウマ→嫌い嫌いを続けた結果もっと嫌いに。
・小学生の時は野球少年で中学生の時はバスケ少年だった。
・地球にいる時通っていた高校で留年している。
・誕生日がエイプリルフールなので「今日誕生日なんスよ」「わかりやすい嘘つくなよ」っていうやり取りをしたことがある。
・ショートスリーパーなので三時間睡眠で一日活動余裕。寝つきがめちゃくちゃいい。

 というぶん投げっぷりでおわる。


☆第四回 おねにーさん
 もとい、フィルさん。
 ケーキ屋店長兼情報屋の、性別年齢素性不明っ子。

 この子もリンスと同じく、数年来のお付き合いだったりします。
 最初から今まで、ほとんど変わってないですね。
 情報屋で、変装が得意で、人を食ったような態度で、好き嫌いがはっきりしている。
 ケーキ屋ってくらいかな、蒼フロになってから付け足した情報って。

 じゃあなんでケーキ屋なの? って自問自答を繰り返した結果、
 パティシエさんができたり、お姉ちゃんができたり、そのお姉ちゃんと恋人の設定をこねたり、と
 色々増えていったわけですが。

 あとは、魔女との付き合いがどうの、っていうのも考えました。
 シナリオでも出なさそうなのでここでチラ裏書き。
 フィルの祖父が、魔女と契約を結んだため。
 ……一行で終わった! なにこのあっさりとした説明……。
 あ、この契約は、地球人とパラミタ人って関係ではなく、人と魔のもの、という関係での契約です。
 悪魔を呼び出して契約するようなもん。
 それで、以後、魔女はヴィンスレット家とお付き合いがあるのでした。

 そうそう、これ、きっとフィルは語らないだろうし調べさせないだろうから、
 PCさんは知らないということにしてください。
 調べることに特化している面があるから、調べさせないことも得意でしょう、きっと。



◆小話。
キャラ紹介が終わったのでよその子との出会いなんかを。

☆リンスとラスくんの出会い。
合同シナリオをやるにあたって
「このふたりは顔見知りだった」
「というかクロエとピノちゃんが仲良し」
ということが判明したのでどうしてそうなったのかを書いておきます。

◇状況
リンス:クロエとお買い物に来てはぐれて迷子
ラスくん:ピノちゃんに付き合ってお買い物に来たけど女性物の服を売っている場所とかだんだん居心地悪くなってきて離脱

◇こうなった。
ラスくんがお店から離脱すると、歩いてきたリンスと目が合うんですよ。
したらリンスが近付いてきて、
「こんな感じの女の子見かけなかった?」
ってクロエの外見を説明するのです。

「いや、見てねーけど……。何、迷子?」
「うん」(※迷子はリンスです)
「あっちに交番あったけど」
「そう。行ってみる。ありがとう」

で、こんな感じのやり取りを経て別れました。
その後ラスくんがピノちゃんと合流して少しすると、きょろきょろしてる女の子を見かけるんですね。
クロエでした。
「あいつ……」
「知ってるの?」
「さっき姉貴っぽい奴が捜してたんだよ。迷子だって」(※迷子はリンスです)
「迷子? じゃあ連れて行ってあげようよ!」
「ええ、面倒臭え……」
ラスくんは億劫そうでしたが、ピノちゃんがクロエに話しかけてくれました。



 クロエちゃんに近づくピノ(買い物袋いっぱい)。でも、声をかけようとして名前がわからなくてとりあえずこんなことを。
「えっと……誰か探してるんだよね?」
「そう。リンスがはぐれちゃったの。しらない?」
 ラスは「が」に多少の違和感を持ちつつリンスくんをさっき見たと補足。姉呼びしたラスをきょとんと見上げて、クロエちゃんが断言。
「リンスはおとこよ」
「男!?」
「ほんにんはそうしゅちょうしてるわ」
 クロエちゃんのその言葉を聞いて信じられない思いを持ちつつ、「女装か?」とか「男になりたがりの女子」か、とかそんなことを考える。



そして、ラスくんが
「姉貴なら交番に案内したぞ」
と教えてくれたのでみんなで交番に向かうんですけど、まあリンスいないんですよ。
お巡りさんに聞いても来てないって言います。
なのであいつどこ行ったんだって捜すんですよ。
まったく見当違いの場所にいました。

「リンス!」
「クロエ。見つかってよかった」
「こっちのせりふだわ! うごいちゃだめっていったのに!」
「ていうか、なんで交番行かなかったんだ?」
「交番ってこっちじゃないの?」
(あ、こいつ方向音痴だ)

という感じで合流し、迷惑かけたお詫びとしてお茶をご馳走するということになり、
四人は『Sweet Illusion』に向かいました。



 カフェでの会話にて。
 ピノとクロエちゃんは意気投合してお喋り。4人の前にはケーキと飲み物。女子2人はミルクティー。リンスくんは超マイペースに紅茶を飲んでそうなイメージ。でもお店がお店だから何だか少し落ち着かない。というか何事も起こらないうちに帰りたい。ラスはブラックコーヒーを飲みつつリンスくんの様子に興味を持ちつつピノとクロエちゃんの話を聞いてて、ケーキはフィルさんの笑顔に押し切られて注文(かっこつけてコーヒーだけにしようと思ってたけど実はケーキも欲しかったので悪い気はしていなかったりする)。
 
「リンスはね、よくみちにまようのよ。ひとりでおでかけさせるとあぶないの」
「クロエちゃんがお世話してるの? うちとおんなじだね! あたしもおにいちゃんのお世話してるんだよ!」
 と言って、日ごろの家事についてとか色々話すピノ。クロエちゃんはそれを真面目に聞いて、リンスくんとラスを見比べる。
「……おとなのひとってせいかつりょくがないのかしら」
(何を話してるんだ、何を……)
 そう思いつつ、純粋な瞳を前にしたら何も言えなくなってリンスの方に話題を逸らす。
「そっちが迷ってたんだな。『迷子』とだけ言うからてっきり……」
「間違ったことは言ってない」
「リンスはじぶんのほうこうおんちっぷりをじかくするべきだわ。なおすほうほうないかしら」
「リンちゃんの迷子は筋金入りだからねー。直すのは難しいと思うよー?」
 とか、フィルさんが話に入ってくる。ピノがフィルさん(女装バージョン)とリンスくんを見比べてから、こんなことを。
「リンスさんって女の人みたいに綺麗だよね! おにいちゃん、最初間違えたんだよ?」
「あー、それはよくあることだねー」
「……ていうか、本当に男なのか? 俺女じゃなくて?」
「リージュンって割と失礼だよね。俺は男だよ。ついでに言えばヴィンスレットだって女か男か怪しい」
「は!? ……マジで?」



「ちょっとー勝手に巻き込まないでよー」
「え、お前男?」
「さあねー、どっちに見えるー?」
「女にしか……どういうことだ」
「フィルおねぇちゃんはね、おにぃちゃんでもあるのよ!」
「……悪いクロエ、俺よく理解できなかった」
「おにぃちゃんにもなるの!」
「……もうちょっとわかりやすく」
「女装も男装もするってことだよー。リィちゃんもしてみる?」
「リィちゃんってなんだ。俺か?」
「だってラスちゃんって、なんか、ねー? ピノちゃんはすごく可愛く言えるし似合うんだけど、ラスちゃんって。変でしょ?」
「全国のラスちゃんに謝れ」
「私はリィちゃんにラスちゃんって呼ぶのが変って言ったわけであって全国のラスちゃんに向けて言ったんじゃないから大丈夫」
「屁理屈だ……。そもそもリィちゃんだって変だろ」
「可愛いよ?」
「どこがだ!」

フィルがラスくんをからかい始めたので
「リンスさんって普段は何をしているの?」
「人形師」
「操ったりするの?」
「そっちじゃなくて、作る方」
「えっ! 作れるの!?」
「うん」
「どんなの?」
「どんなのでも」
「ぬいぐるみは?」
「できる」
「あみぐるみは?」
「できる」
「マスコットは?」
「できる」
「肘とか膝が動くのは? なんかくるくるしてて」
「それが球体関節ならメインだけど」
「じゃあ、日本人形は? 髪が伸びてきそうな」
「できる。髪は多分伸びないけど」
「フィギュア」
「できる」
「すごいねー!」
「どうも」
リンスはピノちゃんと他愛のない会話をしておりましたとさ。

「リージュンは」
「ねえリンスさん、それってあたしのこと? それともおにいちゃん?」
「兄の方」
「呼び方同じだと紛らわしいね」
「ならリィちゃんって呼ぼうよー可愛いよー?」
「フィルは黙ってろ」
「女の子に向かって黙れとかひどーい」
「(無視)確かにわかり辛いよね。じゃあ、きみのことは名前で呼ぶ。いいかな、ピノ」
「いいよ!」
「リージュンは、リージュン」
「なんか今すごい距離感じたんだけど」
「錯覚だね」
「そうか。……そうか? ……まあいいけど。で? 何」
「何が?」
「呼んだろ、俺のこと」
「……なんだっけ。忘れた」
「お前……」
自分だけ名前で呼ばれないって距離感覚えるよねっていう話でした。