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砂原かける (すなはらかける) リアクションを見る
マスター登録日
2009年05月30日
ページ最終更新日
2011年03月25日
作品数
15
得意ジャンル
冒険
>>自己紹介

 東北地方太平洋沖地震で被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。
 一日も早く皆様が平穏な日々を取り戻されるようお祈りしております。


 ひとつお願いがあるですが、この時期に戦争などの凄惨な情況を担当されているマスターは、自身が書く文章が人を傷つけたり、不快な思いにさせないか、いつも以上に葛藤や心配を抱えながら執筆していると思いますので、できましたら、ねぎらってあげていただけないでしょうか?



○最近の仕事

・『プリズン・ブロック 〜古王国の秘宝〜』の誤字脱字を修整した原稿をアップしました。

・バレンタインイラストキャンペーンのコメントを数点、書かせていただきました。

・3月28日(月)にお花見シナリオ『桜の花が散る前に』公開予定。
 戦闘も交渉も謎解きもない、純粋なお花見です。桜以外のお花畑もあります。
 この機会に、あの人と〜したい、などの解消にもご利用ください。
 ノーマルシナリオで、ジャンルは学園生活。場所は空京で、学校優先はありません。
 ※シナリオガイドのマスターコメントのNPCに、ヒダカと幸村を追加します。




○『プリズン・ブロック 〜古王国の秘宝〜』ネタバラばなし

 全アクションを見て最初の感想が、「カリアッハの人気に噴いた」。
 その為にカリアッハの登場行数がグンとあがりました。


●UFO

 やはりUFOの馬鹿馬鹿しさに惑わされた方が多数いらっしゃいました。
 シャンバラでは、巨大ロボットやら天使やら精霊やら魔法が普通に存在しており、UFOもポータラカ関連のお話ではおなじみです。
 しかし、どうしてもプレイヤーさんの常識が働いて「UFOはでっちあげ」だと思われたのではないでしょうか。

 なお、UFOにさらわれたいという方は、なるべくさらってみました。
 実はUFOにさらわれるベストの行動は、他に人がいない場所で一人で行動する、というものでした。
 なぜ一人でないと駄目かというと、これは単純にUFO内の装置が一人にしか対応していないからです。
 またサアラ・フウのようにUFOに対して敵対的だったり、ビートルのように普段の態度が乱暴な人はさらわれません。UFO側としても、ちゃんと話をしてくれそうな人を選んでさらっています。
 分かりづらいという方は、人間が調査の為に動物を捕まえる場合を考えてみてください。
 一匹分を調べる道具しか持ってないのに、余計にもう数匹捕まえておく意味はないですし、時間軸から外しておく個体が増えるのは環境に良くない、という配慮です。
 UFO内で話を聞いた後に記憶を消されるのも、その人に関わっていた人の認識が混乱するのも、事後にその経験が個体になるべく影響を与えないように、という(さらわれた当事者たちから見ればズレた)配慮によります。
 UFO側としては色々と配慮しているつもりが、シャンバラから見れば意味が分からずに怪しい、という構図です。

 そういえば、UFO内の機晶姫に「貸した物、返せ」というセリフがあるのですが。
 これを執筆する際、機晶姫の言語辞書がバグっていた事にして「貸した金、返せよ」と言わせたい誘惑に駆られましたが、自重しました。

 リアクション中ではUFOは目的を果たして飛び去っていますが、UFOを捕まえる、攻撃する、というアクションがあれば、撃墜されていた可能性もあります。
 その際は関わったPCの所属によって、教導団が残骸を確保するか、バラされてジャンク市場で売られるかを決めるつもりでした。


●ダンジョン(シャンバラ刑務所の復活階層)

 全般的に、協調や協力が効果を発揮し、他のPCを押しのけたり、裏をかこうとすると失敗しています。
 自分以外の他のPCはどう動くか? また、自分以外のプレイヤーさんがそのリアクションを読んでどう思うか、を考えてアクションをかければ、失敗やカラぶる可能性を減らせるのではないでしょうか。

 ちょっと気になったのですが、五千年前の刑務所地下階が現れたのを、非常に特別な事のように捉えている方が数人いらっしゃいました。
 『蒼空のフロンティア』では五千年前の建造物や人物が現代に復活する事は、よくある事です。特に、パラミタ出現(シャンバラと地球の結合)やアムリアナ女王復活(シャンバラ建国)、アイシャ女王戴冠(シャンバラ東西統合)の影響で、そうした復活は大量に起こっています。
 NPCやPC(LC)にも、五千年間に死んだり封印されて復活してきた設定の人物はたくさんいます。
 またイコンの製造プラントは、五千年間に消失して、つい最近になって現代に復活したものがほとんどです。

 牢獄の構成でも分かれているように、五千年前のシャンバラ王国には身分制度がありました。
 守護天使とヴァルキリーなどの貴族階級と、それ以外の市民と道具扱いに分かれています。
 アムリアナ女王はそうした身分制度を撤廃したいと考えていたのですが、それがアルサロムなどの一部貴族や役人から反感を受ける要因のひとつとなっていたのです。

 発見された上流階級の囚人は、エリュシオンを蛮族扱いしていましたが、この辺りは今のエリュシオン人がシャンバラを蛮族扱いしてるのと何も変わりません。
 ……一瞬、アルサロムの部屋で寝こけていた土下座少女が、アスコルド大帝の次の皇帝になる姿を幻視しましたが、妄想のまま葬り去る事にします。


●シャンバラ刑務所

 刑務所が舞台なので、登場NPCもクセの強い人物にしました。
 キャラクターごとに、その方向性を変えています。

・ブラキオ
 刑務所のヌシ。要領が良い小悪党タイプ。
 味方だと思っていたら、敵ボスの所に着いたとたん「私はこの方のしもべ」と宣言し、敵ボスが倒されたら「あれは、ボスを油断させるウソだったんだ」と言い出すような人です。
 冷酷で酷い奴ですが、お姉ちゃんに鼻の下を伸ばしていたり、強い奴に脅されたり情況が変わるとコロッと態度を変えます。
 刑務所に取り憑いたアルサロムと協力関係にありました。その為、囚人にアルサロムの存在を隠したまま、架空の神として彼を崇めさせていました。ですから熱狂的なものではなく「俺の面子もあるから、おまえら敬っといて」というのが正直なところです。
 リアクションでは、世界やシャンバラの行く末よりも、自分が楽しめるかどうか、という点でアルサロムと折り合う事ができなくなったようです。
 刑務所の一角に麻薬畑を作って、その売上を元に商売していました。
 もっと徹底的にガサを入れられていれば、屋敷もろとも差し押さえられていたのですが、その時でも「屋敷を地球風の最新式に新調したかったから丁度よかった」と言っていたでしょう。


・ビートル
 実はもう刑務所に入っている必要はないのですが、不運と怒りっぽさが災いして囚人生活を続けています。
 彼と主の悪魔はネフェルティティに忠実なので、五千年前は罪人となりましたが、今現在のシャンバラでは悪事に手を染める事はないでしょう。
 実はサアラ・フウも彼と同じ古王国期の鏖殺寺院の騎士で、ビートルとも顔見知りでした。彼女を介せば、ビートルとの交渉もスムーズに進められたかもしれません。
 またサアラを使わずとも、「古王国時代に鏖殺寺院の騎士であったなら、現代のシャンバラとはもう敵対する意味がないのではないか?」という指摘をビートルや所長に行なえば、ビートルの出所に繋がっていました。
 シャンバラにこれ以上無用な戦いを起こさない為にも、アイシャの戴冠をネフェルティティ(元ダークヴァルキリー)が行なった意味を考えていただければ、と思います。
 「これ以上、無用な戦いを起こさない」というセリフを言うのは簡単ですが、じゃあ、その為にはどうしたらいいのかを考えるのがアクションです。
 さらにビートルを出所させられれば、それを見た他の囚人がブラキオの「秘密の花園」について暴露する可能性が上がっていました。
 ビートルがシナリオ中で出所できなかったのは可哀想な気もしますが、いきなり人をぶん殴るような性格ですから、刑務所の中にいるのが妥当かもしれません。


・カリアッハ
 パラミタの住人を殲滅する事に喜びを感じる、「絶対的な邪悪」にかなり近い存在です。
 『建国の絆』では運営チームから砂原に「いわゆる悪役NPCは何か理由があったり、やむにやまれぬ事情があって、悪事に手を染めているとして欲しい」という発注があったので、これまで蒼フロの砂原シナリオではあまりいなかったタイプです。
 自分の中では、こうした毒電波や邪悪なキャラは、かなりのスタンダードなのですが。
 教導団の敵として設定した鏖殺博士は、自身の研究欲の為なら世界を滅ぼす程の性格にしていましたが、それでも人間的な弱味は付けました。が、カリアッハはそこすらもありません。
 ちなみにカリアッハは非常に力がある存在なので、世界の理(要は世界設定)を深く理解していない者に力を貸す事はありません。
 なお、震災後、誤字脱字修整稿をアップする際に、リアクションから抹消してやろうかと思いましたが、話として成立しなくなるのでやめました。


・アルサロム
 シャンバラ刑務所(実際は、その制御機構)に取り憑いて存在しつづけてきた守護天使の亡霊です。しかし肉体消滅後の時間が長すぎて、劣化していました。
 リアクション中でも書いていますが、宦官ではありません。
 これまで教導団から配属された刑務所所長を実際に殺していた犯人でもあります。
 リアクションでの書き方や、取った手段は悪人そのものですが、彼としては本心からシャンバラの為を思っての行動です。
 世界を焦土と変えてもシャンバラが栄えていればよい、という考えの持ち主です。
 愛国者ゆえに、「シャンバラも世界の人々と痛みを分けあいましょう」などと自己犠牲の精神を説くアムリアナ女王が許せなかった、というのが女王裏切りの理由です。


・マイケル・キム
 シャンバラ刑務所の所長。シャンバラ教導団大佐。
 リアクションではボカした書き方をしていますが、実は女性で、本名もマイケル・キムではありません。
 実際は教導団所属の麻薬捜査官で、シャンバラ刑務所には麻薬生産拠点を突きとめる為に配属されました。捜査官の立場を隠す為に、別名を名乗り、性別も隠しています。
 性別については、ブラキオや一部の囚人、看守は気付いていましたが、所長は「弱味を握った」と彼らに思わせておくために、あえて隠し続けていました。
 ただパートナーがパラ実生徒の元キャバ嬢だったり、彼女に仕送りをしているのは本当です。
 他に「まだ子供が食べてるんだ!」と言うドラマは見ていたようで、その影響で狐(狐憑き?の砕音)をルールーと呼んでいます。
 なおマイケル・キムという人物は教導団に実際に所属していましたが、彼女が所長になっている間は別の名前を名乗っていました。お偉いさんの孫なので、危険の少ない裏方仕事をしており、顔や名前が知られていなかったので、そこを買われました。


(2011.03.25)