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リアクション
■ ジューンブライダル2021!! ■
「そうそう、ハルカ、これ、陽太達の結婚式の写真ですわ」
見ます? と、アルバムを取り出して見せたエリシアに、ハルカの目が輝いた。
「見たいのです!」
「エリシア、一体何を持ち出して……」
陽太が驚くと、エリシアはふふふ、と笑った。
「あら、必然ではありませんこと?
二人の再出発の話、聞きたいですわよね」
と、ハルカに言うと、聞きたいのです! とハルカは頷く。
陽太と環菜の結婚式のアルバムからは、はちきれんばかりの幸せがあふれ出ていた。
主役の二人は勿論、花びらのシャワーを撒く陽太のパートナー達も、本当に楽しそうで嬉しそうなのが、伝わってくる。
「何だか照れくさいですね」
苦笑しつつ、陽太は環菜を見た。
気恥ずかしいが、あの時の幸せな気持ちを思い出して、やっぱり嬉しい。
「陽太はともかく、環菜は有名人でしたから、大勢招待して、段取りが大変でしたわ。
でもお陰で、とてもいい式になったと思いますわ」
「僕はともかくって」
陽太は苦笑する。
「花嫁さん、本当にとっても、綺麗なのです」
「ありがとう」
解りにくく照れながら、そう礼を言う環菜も、その時を思い出し、写真を通して、あの日のことを思い出した。
「ルミーナの目が、赤かったわ……」
あの日、自分のパートナーも、感慨深く、自分を見ていた。
あの日に至るまで、死んだり乗っ取られたり、自分達は本当に色々あった。
それだけに、ルミーナの胸にこみ上げるものは、ただならぬものであったろう。
「はい」
陽太も頷く。
そのルミーナの表情に、陽太は心の中で誓ったのだ。
彼女が不安になるようなことは二度とない。自分が、守り抜いてみせるのだから、と。
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