illust:透子
パラミタ地下に存在する魔族の国、ザナドゥが5000年に渡る埋伏の時を経て、地上へ本格的な侵攻を開始しました!
PC達は力を合わせ、ザナドゥの侵攻から国を守り、魔族を率いる魔王パイモンの企みを打ち砕き、地上に再び緑と平和を取り戻すストーリーが展開されます。
ストーリー自体はマスターシナリオで進んでいきます。
また、冒険の結果によってはザナドゥの街や遺跡を訪問、探索するキャラクタークエストが開放され、これまで不明だったザナドゥの全貌が明かされていきます。
ザナドゥ、そして関係する諸国の行く末は、皆さんの行動に委ねられているのです!
グランドシナリオ『【ザナドゥ魔戦記】魔族侵攻、戦記最初の1ページ』や【ザナドゥ魔戦記】関連のマスターシナリオで判明した事柄の記載や、キャラ紹介の追記を行いました。
どうぞチェックしてみてください。
ザナドゥはパラミタの地下に広がる、魔族の国です。
地下とありますが、地上と地理的な繋がりはありません。また、パラミタのどこの国の地下にあるのかといったことは判明していません。
しかし、古王国時代のシャンバラと関わりがあったことは既に知られています。また最近になって、カナンも『1000年に一度降り懸かる災厄』という形で定期的にザナドゥから襲撃を受けていたことが分かり、場所はこの二国の地下なのではないか、という推測が立てられています。
ザナドゥはかつて、シャンバラ古王国が滅んだ際、女王の施した封印が解かれかけ、地上に顕現しようとしていました。
そのザナドゥを再び封印したのが、イルミンスール魔法学校校長、エリザベート・ワルプルギスのパートナー、アーデルハイト・ワルプルギスと、『光の世界樹』世界樹セフィロトの化身であり、またカナンの国
神でもある豊穣と戦の女神イナンナの二名でした。
姉妹である二人が力を合わせ、当時ザナドゥを統治していた『大魔王ルシファー』を『闇の世界樹』世界樹クリフォトに封じ、ザナドゥが地上に顕現出来ないようにしたのです。
しかし、ザナドゥが持つ力はしばしば地上を混乱に陥れ、その都度ザナドゥは力を蓄えてきました。最近では、シャンバラ王国の不完全な形での建国、それに付け入る形で攻め込んできたエリュシオンの影響などから、ザナドゥは少しずつ、地上に干渉出来るようになっていました。
戦争などによる大勢の生物の死、そしてそれらが引き起こす、不安や怒り、絶望といった負の感情は、魔族にとっては格好の糧です。
相次ぐ戦乱の最中、ザナドゥは着実に力をつけていたのです。
そして、エリュシオンとの戦争の最中、イルミンスールの現状を憂いたアーデルハイトが単身ザナドゥに向かい、ザナドゥの現魔王、『魔神パイモン』によって世界樹クリフォトに取り込まれたことで、事態は大きく動き出しました。
『大魔王ルシファーを封印した二名、アーデルハイトとイナンナを世界樹クリフォトに捧げることで、大魔王ルシファーは復活を遂げることが出来、ザナドゥも地上に顕現を果たすことが出来る』
5000年という長き埋伏の時間を経て、一つの結論に辿り着いたパイモンは、大魔王ルシファーを復活させ、パラミタ大陸に魔族の世界を確立せんと、配下の軍団を従え、地上への侵攻を開始したのです。
パイモンが標的の一つにしたのは、『イルミンスールの森』でした。彼はアーデルハイトを取り込んだ世界樹クリフォトを、世界樹イルミンスールが浮遊した後に残った場所に顕現させたのです。
突然現れた禍々しい気を放つ世界樹に、ザンスカールの民は驚愕しました。
これは、アーデルハイトを取り込んだことで不完全ながらクリフォトの封印が解けたことと、イルミンスールが地上を離れたことが原因ではないかとされていますが、もしイルミンスールが地上に留まっていたとしても、クリフォトの侵食を防げたかどうかは疑問でした。
侵食の勢いは凄まじく、瞬く間にイルミンスールの森の大部分、また、イルミンスールを5000年に渡り守護していた街、ザンスカールは飲み込まれてしまいました。
浮遊していたため、結果として難を逃れることになったイルミンスールは、逃げ惑うザンスカールの住民を回収しつつ、クリフォトに立ち向かおうとします。
かつてパラミタ最大の世界樹、ユグドラシルの干渉に耐え、そしてユグドラシルの守護者、ニーズヘッグを打ち伏せた成果を以て、イルミンスールの契約者エリザベートは戦いを挑まんとします。
しかし、そのエリザベートの前に現れたのは、行方不明になっていたアーデルハイトでした。
姿こそ成人女性になっていましたが、醸し出される雰囲気、そして何よりパートナーとしての絆が、目の前の女性をアーデルハイトであると確信付けていました。
……ですが、アーデルハイトはエリザベートを見つめ、不敵に微笑んだかと思うと、クリフォトを操り攻撃を仕掛けてきたのです!
一方的に攻撃を受けたイルミンスールはザンスカールの東、精霊と人間が共存を果たす街『精霊指定都市イナテミス』近くの地上に墜落してしまいました。
イナテミスはイルミンスールの森から離れていたため、この時点では侵食されることからは免れていました。
しかしそれも一瞬の安寧でした。クリフォトから次々と魔物たちが出現し、それらはイナテミスへと侵攻を開始したのです。
もはや風前の灯火と化したイルミンスールとイナテミス、しかしここを守らねば、多くの生物の命が奪われます。
そのことでザナドゥはより力を得るでしょうし、自らが守護するべきはずの土地に住まう生物を守り切れなかったイルミンスールに、もうシャンバラでの居場所はなくなってしまうでしょう。
イルミンスールとイナテミス、それぞれの生き残りをかけた戦いが始まろうとしていました。
時を同じくして、南カナンにも異変が発生しました。森が枯れ、木々が寄り集まり巨大な樹を形成し、そこから魔物が姿を表したのです。
『征服王ネルガル』の叛乱により打撃を受けたカナン各地の内、南カナンだけは復興が遅れていました。
ザナドゥはそこを的確に狙い、魔族の軍勢を送り込み、世界樹セフィロトのある『神聖都キシュ』を陥落せしめんとします。
この事態に、カナンの国家神であるイナンナは確信を得ます。
『ザナドゥがカナンに侵攻を企んだのは、大魔王ルシファーを封印した一人である私を捕らえ、クリフォトに捧げるため。そのことでルシファーは復活を遂げ、ザナドゥは地上に顕現することが出来る』
『カナンは1000年周期で災厄に見舞われる宿命を背負っていた。そしてネルガルの叛乱は、この枠組みを壊すために起こされたもの』
豊穣を、そして災厄をもただ受けるだけだったカナンの民を憂い、神官長であったネルガルは叛乱を起こしました。
そのやり方は決して正しかったとは言えないでしょう、しかし結果としてカナンの民は自らの力で立ち上がり、国を再び蘇らせようとしています。
そこに、ザナドゥが侵攻してきました。平和な時間は瞬く間に破られ、徐々にカナンはザナドゥに侵食されようとしています。
『……今こそ、ザナドゥを巡る5000年に渡る因縁に、決着を付ける時が来た。
そしてこの災厄を乗り切れば、カナンは宿命から逃れ、末永い繁栄を望める』
そう決心したイナンナは、自らの元に集まったドン・マルドゥークを始めとするカナンの各領主たちと、カナン再生に大きく貢献した勇敢なるコントラクターに、クリフォトには自分の姉であるアーデルハイトが取り込まれていること、魔物が突然現れたのは封印が解かれようとしているクリフォトの力によるものであると話します。
『力を取り戻したセフィロトであれば、ザナドゥへの“入口”を開くことが出来る。道が開いたとなれば、今カナン地上に出ているザナドゥの魔族は防衛のため、一旦退かざるを得ない。
ザナドゥへの道を開くまで、魔族を食い止めて欲しい――』
それは、新たなる地での冒険が間近に迫っていることを告げるかのようでした。
⇒『カナン再生記』の紹介はこちら『ザナドゥ魔戦記』は『カナン再生記』同様、マスターシナリオやキャラクタークエストなど、『蒼空のフロンティア』の各コンテンツを利用して展開されます。
マスターシナリオでは、魔族の国ザナドゥを舞台としたシナリオの他、世界樹クリフォトの出現で混乱する世界樹イルミンスールと精霊指定都市イナテミス、ザナドゥの侵攻に立ち向かい、災厄の宿命を断ち切ろうとするカナンを舞台としたシナリオが公開されます。
これまで知られてこなかったザナドゥの街並みや風習を知る、あるいは住民と交流することも展開次第では有り得ますし、一方でただひたすらに戦い続けるという展開も同様に有り得ます。
戦争でありながら冒険の可能性を秘める、それが『ザナドゥ魔戦記』なのです。
ザナドゥにも、まだ誰も足を踏み入れていない遺跡や地域が数多くあります。
シナリオの結果次第で、それらを探索するキャラクタークエストが開放されることもあります。
一つの遺跡をくまなく探索することで、新しい階層を見つけたり、新たな遺跡の情報を得られることもあります。
そこで見つかるアイテムは時にザナドゥとの戦いを有利にしてくれるでしょうし、探索の結果、敵国であるはずのザナドゥの文化に影響を与える可能性もあります。
どのようにシリーズが進められていくかは、皆さんの行動にかかっているのです。
悪魔LCは【ザナドゥ魔戦記】シリーズ中、以下のような立場を取ることができます。
なお、MCも同じ立場になります。MCとLCは別々の立場にはなれません。
悪魔によって創り出された魔鎧LCは、自分が悪魔をどう思っているか次第で、
のいずれかの立場を取ることができます。
魔鎧LCがザナドゥ側に付く場合、悪魔LCと同様に代価として魂を支払う必要はありません。
今回の戦場では、「無謀な行動」「味方PCが近くにいる状態での裏切り」といったアクションによっては死亡する場合があります。
しかし四魔将は強力な力を持っていて、ほかの知的種族の魂を欲しているので、魂と引き換えに生き返らせてくれます。
死亡描写を受けた後、【ザナドゥ魔戦記】関連のシナリオに参加すると、四魔将によって復活させられたものと判定し、今後ザナドゥ側の悪魔によって行動を支配されることになります。
四魔将の信頼を得るには、MC・悪魔LC以外の魂を差し出す必要があります。
そのため描写上死亡する場合があります。
その場合も四魔将によって復活させられ、ザナドゥ側に与することになります。
いずれの場合も、今後【ザナドゥ魔戦記】関連のシナリオでは、ザナドゥ側の悪魔によって行動を支配されることになります。
行動の制限につきましては、該当シナリオのマスターコメントにて説明させて頂きますが、少なくともザナドゥ側の悪魔に反逆できなくなります。
なお、【ザナドゥ魔戦記】関連のシナリオ以外ではこの効果は適用されませんのでご安心ください。
ザナドゥを治める王、『魔王』であり、『大魔王ルシファー』が封印された世界樹クリフォトを意のままに操れることから、実力はシャンバラやカナンの国家神と同等クラスと予想されます。
ルシファーを失ったザナドゥを5000年の間存続させ、その間不定期に開く入口から地上への干渉を行い、着実に力を蓄えてきました。
ザナドゥを大切に思う姿勢、そしてルシファーの復活を臨む姿勢は多くの魔族の信頼を受け、『四魔将』を始めとする強力な魔族の軍勢を配下に、地上への侵攻の機会を窺ってきました。
そして、居城を訪れたアーデルハイトを捕らえ、クリフォトに取り込んだことで『鍵』の一つを手に入れたパイモンは、いよいよもう一つの鍵を手に入れるため、地上に侵攻を開始したのです。
人間であれば青年と思わせるであろう顔立ちをしていますが、頭に生える一対の角は、彼が魔族である証。知略を巡らせ、時に人を騙し陥れる狡猾さと、戦場で武器を手に力を振るう勇猛さを持ち合わせています。
イナンナはザナドゥの現魔王である彼を、『大魔王ルシファーとアーデルハイトの子ではないか』と推測しているようですが、果たして……?
「見てみたいのですよ。魔族が悠々と地上を歩き、空を舞う、そんな世界を。
鍵の一つは手に入れました。後一つさえ手に入れれば、私の悲願は達成されます」
クリフォトに取り込まれ、イルミンスール、そしてエリザベートの前にまるで成長したかのような姿で出現した彼女。
その姿は、イナンナ曰く『あれこそが本当のお姿』とのことです。
5000年を生きる魔女としての力に加え、世界樹クリフォトの力を顕現させることが出来るようになり、瞬く間にイルミンスールの森を侵食し、立ち向かおうとした世界樹イルミンスールに何もさせずに墜落させた結果は、光の世界樹セフィロトの化身であるイナンナを凌駕する力を有しているといってもいいでしょう。
「我の望みは、ただ混沌と破壊のみじゃ!
存ずるに値せぬ者、それらが創り出した物共々、消し去ってくれるわ!」
その双眸にはもはや、自らの子孫であるエリザベートの姿は映っていないのでしょうか?
パイモン配下の『四魔将』のリーダーを務める魔神です。
二対の羽は天使を彷彿とさせますが、やはり魔族の象徴である尾を備え、何より内に秘める残忍な性格は魔族の中でも際立っているとの評です。
魔王であるパイモンも彼女の有する力と知識を認め、時に助言を請うこともある程です。魔族にとっては頼りになる、そして敵対する者にとってはこの上なく厄介な存在であるといえるでしょう。
「あらあら~、ダメじゃない、オモチャはオモチャらしくしていなくちゃ~。
じっとしてなさい、お姉ちゃんが遊んであ・げ・る♪」
……色々な意味で手強い相手と言えるでしょう。
『四魔将』のサブリーダーを務める魔神です。
幼さを残す顔立ちの中にも知的な佇まいを見せるように、規律を重んじ、獰猛なイメージの強い魔族の中でも一際異彩を放っています。
「そこ、隊列が乱れてる! こら、静かにしなさい!
……ああもう、どうしてこんな簡単なことも出来ないの!?」
……人間界にいても違和感なさそうな性格のようですが、いざ戦いとなれば魔族の中心に立ち、本来魔族が苦手とする組織戦を可能にさせるだけの実力を有しています。
本人も決して戦闘が苦手というわけではなく、相手にすれば強敵となるでしょう。
魔神ロノウェの副官を務めています。
大きめの耳と尻尾を持ち、黒いポンチョを纏い、まるで犬のように、献身的にロノウェに仕えています。
ロノウェの役に立ちたい思いで一生懸命仕事に励んでいますが、本人の外見、能力を鑑みると、副官というよりはマスコット役の方が似合っているというのが大方の見解のようです。
「ヨミは……ヨミは、ロノウェ様の副官なのですっ!」
『四魔将』の一柱、三人の魔神です。彼女たちは三人で『ナベリウス』を名乗っているのです。
見た目そのままに幼子であり、無邪気に遊ぶように生物を壊し、屠ってきました。
「モモだよ~」
「ナナだよ~」
「サクラだよ~」
「「「お兄ちゃん、わたしとあそんでくれる?」」」
……とても可愛らしい彼女たちですが、爪を煌めかせながら戦場を駆ける様は、やはり地獄の番犬を彷彿とさせます。
『四魔将』の一柱、絵画や音楽といった芸術を愛する魔神です。
芸術を愛するだけでなく、彼の描いた絵や奏でる音楽は、魔族ですら魅了すると言われています。
「この絵の素晴らしさを理解出来ないなんて、ザンネンだよ」
四魔将の中で最も戦いを好まない性格をしていますが、魔族の軍勢を率いる四魔将としての務めは確実に果たしてきます。
接し方次第では契約者は、厳しい戦いを強いられることになるでしょう。
魔神アムドゥスキアスの副官であり、アムトーシスの兵隊長を務めている女剣士です。
赤みのある黒髪に褐色の肌。軽装の鎧と相まって大人の女性の色香を漂わせています。
アムドゥスキアスに忠誠を誓っている忠実な部下であると同時に、敬愛の念を抱いており、彼のためならばその命が尽きることもいとわない覚悟があります。
誰よりもアムドゥスキアスを大切に思っている家族のような存在。それがサイクスなのです。
「私の命は、アムドゥスキアス様と共にある」