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【逢魔ヶ丘】かたくなな戦場

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シナリオガイド

自尊心でシャットアウトされた天辺の戦域は開かれるか?
シナリオ名:【逢魔ヶ丘】かたくなな戦場 / 担当マスター: YAM

 謎の反社会的組織『コクビャク』に加担していたとして空京警察に身柄を拘束された魔鎧職人スカシェン・キーディソン、そして、魔鎧探偵キオネ・ラクナゲン――とは世を忍ぶ仮の姿、実は魔鎧「サイレント・アモルファス」(“魔鎧アーティスト”ヒエロ・ギネリアンの最高傑作『炎華氷玲』シリーズの一体)の2人の言葉により、コクビャクの狙いと彼らが戦いを繰り広げる『丘』の正体、そしてそれらを解決するための更なる問題点が明らかになりつつありました。


 *******


 スカシェンは証言します。

「『丘』はパクセルム島にある」

 パクセルム島とは、パラミタ大陸のはるか上空に浮かぶ小さな浮遊島群にある島の一つで、この群島内では唯一、住人――守護天使の一族の居住が確認されている島です。
 空京警察も一度は、コクビャクの飛空艇の航跡を辿ってこの島に辿りついていました。しかし、住人である守護天使の一族は「コクビャクなど知らない、我々の島には戦場などない」と冷ややかに主張して警察の島内への立ち入りを許さず、門前払いを食わせたのでしたが。

「あの一族は、何より自分たちの血筋を誇りに思っている。
 なんでも、古王国時代には王国に忠誠を誓って戦った一族の末裔だとかでね。
 聞いた話では、『丘』の成り立ちには、あの一族の『恥』が隠されてるらしいんだ。僕はよく知らないけどね。“タァ”はそう言ってた。
 それを晒すくらいだったら、自分たちだけで戦い続ける。そういう気質なんだってさ、彼らは」


 *******


「確かに、一族のスキャンダルを表沙汰にして援軍を要請するくらいなら、最後の一人になるまで自分たちだけで戦うことを選ぶかもしれない。
 それくらい『血の誇り』に固執している一族なんだ。……狂的なまでにね」

 元はパクセルム島の住人だったキオネ(サイレント・アモルファス)はそう話します。

「『恥』が何かって? ……はっきりとは知らない。
 大人たちはそれを口にするのも嫌悪している感じだったからね。教えられなかった」

「ただ……噂話程度で聞いたことある……
 大昔に、エズネルと同じようなことがあった、っていう話を」

 エズネルとはやはり炎華氷玲シリーズの一体・魔鎧「ペコラ・ネーラ」で、かつてはキオネの幼馴染でした。
 そして、コクビャクがその目的のためにつけ狙っている人物です。
 守護天使の女性と夢魔との間に生まれた子供で、その生まれゆえに一族内で迫害されていたということですが。


「要するに、素性の確かでないよそ者との間に子供ができたことがあったってことだろう。本当かどうかは知らないけど。
 ……エズネルは確かに、大人たちに追われてから『丘』に住んでたけど、それは全くの偶然だと思う。
 あそこが何だったのか、俺もエズネルも何も知らないんだ」


 *******


 それらの話から、空京警察は、冷淡に警察を突っぱねるパクセルム島の守護天使たちに粘り強く交渉を続けました。
 なかなか、島がコクビャクに襲われているとこを認めようとしない彼らでしたが、根負けしたのか、一応、島の出入り口である港(非常時用の飛空艇発着場)にて一族の代表団が警察の代表との話し合いに応じるという約束を何とか取り付けることができました。
 しかし島には、余所者を排除するための強力な結界が張り巡らされ、島の住人達が許可しない限りそれは解かれることはありません。


 *******


「俺はそれをずっと、疑問に思っていた――」
 キオネは話します。


あの島は余所者、とりわけ魔族に対して、強力な結界を張って侵入を防いでいる。
 なのに、どうしてコクビャクが『丘』に攻め入ることができるのか?


 だから俺は当初、コクビャクの要地が『丘』だと聞いても、あの島の『丘』のことだとは考えられなかった。

 けど、よくよく考えてみたら、大昔、俺とエズネルがあそこに住んでいた時すでに、悪魔であるヒエロがあの島を訪れているんだ」


「もしかしたら、あの島の結界には昔から、住人達も知らない“穴”があるのかもしれない


 眉間に皺を寄せて、キオネは呟きます。


「どうにかして、あの島を上空から俯瞰(ふかん)で見ることができたら、何か分かるかもしれない。『丘』の正確な位置を確認することも出来るしね。
 ――けど、それは容易なことじゃない。
 あの島の位置は、パラミタの居住区域としては最高クラスの標高に値する。
 さらにその上を、結界の影響を受けないところまで上昇しようと思ったら、相当な高度に達することになる。
 守護天使と言えども生身で飛ぶのは無理だから、直に確かめた者はいないけど……
 そのくらいの上空の気流は常に乱れがちで、生身は論外、並みの飛空艇でも安全に飛行するのは難しいと言われている」


 それでも、何とかして島の俯瞰を見てみたいとキオネは話します。
「俺はもう魔鎧だから、あの島に入ることはできない……」
 エズネルの魂の欠片を擁した綾遠 卯雪(あやとお・うゆき)を目前で攫われてから、彼の表情は常に硬く、翳りがちです。
「俺にはそのくらいしか、貢献できることがない……」


 *******

 空京警察では、こんな見解が出ていました。


「以前あの島しょ群を見て回った時、パクセルム島以外に居住区域はなく、まためぼしい施設などのある島もなかった。
 しかし、パクセルム島の『丘』にコクビャクが兵を送り込んでいるのだとしたら、奴らは何らかの形で島に接近してはいるはずだ」


 これに対し、スカシェンの話はこうでした。

「白状したいのはやまやまだけど、その詳細は僕にはよく分からない。僕は『丘』の制圧に直に加わるメンバーではなかったからね。
 大陸上での計画の打ち合わせは、こないだのオアシスの町のあばら家みたいな、大陸内のそこここにある隠れ家を使ってたんでね。
 ザナドゥでの会議も何回かあったな。タァと会ったのはもっぱらその時だよ。

 あぁ、でも一度だけ、島しょ群に向かう途中の、空母みたいな船の中でタァと話したことはあるよ。
 空母じゃなくて、小型の移動型空中要塞かな? こっちは小さな飛空艇に乗せられてそこまで行き来しただけだからね。よく分かんないや」


 これを受けて、警察では改めて、飛空艇等の空中移動手段を出して、パクセルム島周辺を再調査することにしました。空中要塞の移動の軌跡か、上手くいけばどこかの島影にでも隠された移動要塞そのものが発見できるかもしれない、という期待を込めて。

担当マスターより

▼担当マスター

YAM

▼マスターコメント

 こんにちは、YAMです。
 14作目のシナリオです。よろしくお願いいたします。

 今回のシナリオは、タイトルにこそ「戦場」とありますが、実質的には「戦場へ向かう前段階」として、その隠された戦場へ向かうための道筋を確保することが最終的な目的です。
 平たく言えば「パクセルム島の住人に、戦場へ入る許可を得る」といったところです。
 空京警察は、出来ることなら対コクビャクで島の守護天使たちと共同戦線を張りたいと考えているので、余計ないざこざは起こしたくないというスタンスで動いています。ので、相手の了承なしで島の結界を強行突破するという行動は取らない考えです。
 また、島を覆う結界は特殊且つ年季の入った強力なものなので、特に研究もせず自己流で(スキル等頼りで)解除しようとしてもまず成功しません。


【島の代表者との話し合い】
 島からは5人程の、集落内で要職にある守護天使が話し合いの場に出てくる予定です。
 ガイド本部にある港(飛空艇発着場)は、結界の影響を受けない場所なので、外部の人間でも問題なく入れますが、その代わり警備は厳重です。
 もちろん、そこから無断で内部に入ろうとすれば結界に阻まれます。
 空京警察側からは捜査本部の指揮官らが出席する予定ですが、契約者にも何人か同席してほしいと思っています。
 ただ、守護天使たちが魔族を特に嫌っているという事前情報があるので、警察側としては相手を刺激しないよう、魔族(悪魔、魔鎧、吸血鬼、アリス)の同席はそれとなく控えてほしいと思っているようです。が、正式に要請されているわけではないので、その意向は無視しても構いません。(※むしろ同席させることで、警察の意向を無視して相手を挑発して本音を引き出させるなどという手も狙って頂いて結構です:PL情報)。
 というか元々、大昔に島を外部に対して閉ざしてしまったため、そもそも地球人と接する機会がほとんどなく、地球人に対して猜疑的な偏見を持っている者も多いようです。


【パクセルム島周辺】
 小さな浮遊島が幾つも散り散りに浮かんでいて、それが細々とした障害物となるため、あまり大きな飛空艇(等の飛行機関)が行き来するには向きません。
 高度を上げると障害物はなく広々とした空を行き来できますが、この辺りは空気は薄く、気温は低く、また不規則に乱気流も起こりやすいです。 飛行可能種族でも生身での飛行はまず無理です。
 また、このくらいの高度になると、パクセルム島の結界の効力は届かないため、島の上空を飛ぶことも出来るでしょう。


【NPCの動き】
 キオネはガイドの通り、なんとかして島の上空から島を俯瞰で見渡してみようとしています。

 刀姫カーリアは、島周辺の捜査に参加します。(当人としては話し合いに参加して守護天使たちを見てみたかったようですが、警察が何となく波乱を予感して止めました)

 余談ですが、カーリアは、「ヒエロの行方を突き止める」という自身の目的に関して先のシナリオで一定の成果を得たため、放浪をやめ、現在キオネの事務所に寝泊まりしています。ヒエロの行方が分からないのは変わりませんが、彼の現状をキオネから聞き出すことに成功して、ここから先は闇雲に大陸中を歩き回るより警察等に協力してコクビャクの動向を睨みつつ情報を入手する方が得策と踏んだようです。
 卯雪が攫われて意気消沈したキオネはしばらくの間探偵業の休業を決め、事務所も閉じていて、カーリアの住み込みも黙認した形です。
(彼自身は事務所近くの別のアパートに住んでいます)
 あと、前回のことが尾を引いて、キオネとカーリアはやや気まずい関係になっています。

 先のシナリオで警察に投降したスカシェンは、空京の警察本部で身柄を拘束されています。特に必要がない限りはリアクションには登場しないでしょう。

 コクビャクの目的などは、前回のリアクション、およびマスターページを参考にしてください。

▼サンプルアクション

・島の代表者たちと話し合いをする

・上空から島の様子を観察する

・浮遊島群内を捜索する

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2013年11月07日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2013年11月08日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2013年11月12日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2013年11月22日


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