なし

こちらは１ユーザーにつき１アカウント、及び１アカウントにつき１キャラクター（１人格）限定シナリオとなります。

　１０月上旬。
　イングリット・ネルソン（いんぐりっと・ねるそん）は、白百合団員の仲間と共に、タシガン空峡を訪れていました。
　小島の治療院で治療を受けていた少女は、既にツァンダの病院に移されています。
　治療の甲斐があり、少女の意識は戻りましたが、精神状態が安定することはなく、ダークレッドホールの中に帰るというような言葉を繰り返しているだけとのことです。身元も判明していません。
　白百合団の班長であるイングリットには別の任務が言い渡されていました。
「ダークレッドホールに近づかずに調査をし、状況を知らせることと、付近の人々に避難を呼びかけることです、が」
　イングリットは共に訪れた仲間達に真剣な目を向けました。
「わたくしは、あの赤黒い渦の中に行きますわ」
　依然、ダークレッドホールの中の状況は判明してはいません。
　ただ、ダークレッドホールに突入して行方不明になっていたと思われる契約者達が、少しずつ別の場所で発見されています。
　白百合団団長の風見　瑠奈（かざみ・るな）と、ゼスタ・レイラン（ぜすた・れいらん）もツァンダの東の森で発見され、ツァンダの病院で治療を受けているそうです。
「まだ戻ってきていない人達を助けに行きます！　わたくしはどんな力にも屈しませんわ。切り抜けて、皆と共に帰還してみせますわ」
　百合園の生徒でも、ダークレッドホールに突入したまま、戻ってこない娘達がいるのです。
　白百合団の副団長のティリア・イリアーノからは、２次災害につながるようなことは決してしないよう強く言われています。
　ダークレッドホールの中の状態が分からない以上、突入は許可できないということです。

　白百合団、そしてロイヤルガード隊長の神楽崎　優子（かぐらざき・ゆうこ）が連絡を入れたことにより、蒼空学園生や、付近にいた契約者達も、ダークレッドホールの調査と、抑え込みを行っています。
「強力な風の魔法を発動します。一斉に放ってみましょう」
　ワイバーンに乗った女性が魔道書を片手にそう言いました。
「ホワイトホールは別の場所にあるみたいだし、飛び込んだ人達もこの中にいるわけじゃないはず。だから、消滅させても問題ない」
　ツァンダ家の現当主の甥であるレグルス・ツァンダがそう言い、皆の前に出て音頭を取ろうとします。
「小夜子……」
「アルちゃん、アルちゃーん……ここにいるの？」
　飛空艇の中から、心配げに見守る者もいました。
　泉　美緒（いずみ・みお）、ミルミ・ルリマーレン（みるみ・るりまーれん）そして行方不明者の恋人や友人達です。
　魔術師達の協力により、ダークレッドホールの膨張は防げていました。

　百合園女学院の生徒会室では、沢山の報告書を前に、副団長のティリアが頭を抱えて悩んでいました。
「レイラン先生が戻られたのに、神楽崎先輩の体調が悪化している……。
　外傷はないって話なのに。精神的なダメージの影響？　でもサーラは大丈夫だっていうし」
　団員達にどう指示を出したらいいのかわからなくなっていました。
　優子とパートナーのアレナ・ミセファヌス（あれな・みせふぁぬす）の体調には波があるらしく、現在はとても悪いらしいのです。
　瑠奈のパートナーのサーラの風邪は治ったそうですが、瑠奈の事で精神的なショックを受けてしまっているため、まだしばらく学校を休むそうです。
　ダークレッドホールに突入したという、冬山　小夜子（ふゆやま・さよこ）と牛皮消　アルコリア（いけま・あるこりあ）からは、一切連絡が届いていません。
　調べたところ、休んでいる生徒の中で行方が分からなくなっている生徒は他にもいました。
　崩城　亜璃珠（くずしろ・ありす）、ヴァーナー・ヴォネガット（う゛ぁーなー・う゛ぉねがっと）、マリカ・ヘーシンク（まりか・へーしんく）の３人です。
「大荒野の鍾乳洞の事件は、今回の事件と関係あるのかしら……。こちらは、パラ実の人が動いてくれたら、な」
　調査に向かった団員が、危険な目に遭ったと聞いていました。
「ヴァイシャリー家には泥棒が入ったって話だし」
　ヴァイシャリー家に泥棒が入ったとの報告も届いていました。
　離宮などで発掘された、古代の書物のデータや、マジックアイテムが盗まれたそうです。
「わからない。でも何か、大変なことが起きそう……既に起きている。
　犠牲を出すわけにはいかない。……どうしたらいい、瑠奈」
　共に戦い、歩んできた親友の――瑠奈の姿も、御堂晴海の姿もティリアの隣にはありません。
「錦織先輩、桜谷先輩……神楽崎先輩、私１人では、団員達をまとめられません……」
　強気な彼女の口から、弱音が漏れました。

　数分後、ティリアの携帯電話がなり、またひとつ、知らせが届きました。
　行方不明者の、ヴァーナーとマリカがツァンダの東の森で、発見されたという知らせでした。

こちら白百合革命は、ゲーム性の強いシリアスシナリオですので、通常よりシビアに判定をさせていただいております。
普段よりも各種ルールや現在の状況、マナー等に少し注意してアクションをかけていただければより楽しめるかと思います。
必須ではありませんが、相談推奨となります。

こちらのシリーズはプレミアムシナリオとなります。
・参加ポイントは、ＭＣ：２００　ＬＣ：１００　となります。
・リアクションの公開予定が通常のシナリオより１週間長くなります（アクション締切後の変更となります）。

参加申し込みは、１ユーザーにつき１アカウント限定となります。（※第一回の参加者の方には、全員に招待をお送りしております）
及び、１アカウントにつき１キャラクター（１人格）限定でお願いします。
魔鎧、ギフトなどのＬＣにつきましては、武具としてや、スキル目的で利用する分にはＬＣを追加していただいて構いません。
※シナリオで描写される人格と体は１つとなります。

ＰＬ情報とＰＣ情報の違いにご注意ください。
ガイドやリアクションに書かれていましても、ＰＣがその情報を知れる立場ではない場合、知っているとして行動することは出来ません。
ＮＰＣから特別に情報を得たという設定や、【御宣託】等のスキルで知ったとすることも不可となります。
ＰＣ情報として知らないほうが自然なことは、知らないとして行動をして頂いた方が、無理なく自然な１つの行動ができるかと思います。

アクション外でのＰＣ間で情報の受け渡しを行う場合には、必ず双方のアクション欄にその旨、明記してください。

白百合団の作戦、仕事に加われるのは白百合団員だけとなります。
白百合員には守秘義務がありますので、個人の判断で友人を作戦に加わらせることは勿論できませんが、居合わせた人との協力は有って然りです。
白百合団についての説明や、ガイドの補足につきましては川岸のマスターページでご確認ください。

その他注意事項に関しましては、白百合革命（第１回／全４回）のガイドでご確認くださいませ。

今回もシナリオに参加（当選）された方は、次回のシナリオに招待させていただきます（アクションに規約違反行為が含まれていた場合除き）。
次回のシナリオガイドにつきましても、全文今回のリアクション末尾に掲載いたします。

それでは、アクション楽しみにお待ちしております。

『イラスト』ＹＵＭＩ絵師
左上：リヴィア
左下：ゼスタ
ゼスタの隣：ティリア
右前：瑠奈
瑠奈後方（服赤）：シスト
瑠奈後方（服緑）：ミケーレ

・前回の続き！（白紙対策）

・ダークレッドホールに突入

・ヴァイシャリー家の人と相談

・〜の見舞いに行く