蒼空学園

　タシガン空峡沿岸部のツァンダに所属する
　　　　　　　　　　小さな街≪ヴィ・デ・クル≫。
　――中央噴水広場――

「これはもう親子丼をつくるしかありませんね！！」

　噴水の縁に座って悩んでいた猫耳メイドあゆむは、突如声を上げて立ち上がりました。
　拳を握りしめ、決意を露わにするあゆむ。
「落ち込んでても仕方ありません。本当の家族になるには、この『まゆちゃんの家族日記』に書いてあるように早見様と一緒に親子丼を食べるしかありません！」　
　あゆむは手に持った絵本を片手に熱烈に語ります。
「せっかくですから、大きな親子丼を作りたいですね。そしたら、お世話になっている方々にもごちそうできますし、ついでにあゆむの家族もいっぱいですね」
　あゆむは頬を緩ませ、にやけ顔で笑っていました。
　
　本日。あゆむはいつものことながら失敗してしまいました。
　しかし、あゆむのパートナーである早見騨は彼女を叱ることなく、笑って許してくれます。
　でも、本当の家族なら許すだけではなく、ちゃんと叱ったりもするものだとあゆむは思いました。
　これまでも掃除をすれば窓を割り、洗い物をすれば皿が落とす、料理をすれば火事になりかけることもありました。
　それでも騨は一度も叱りませんでした。
　本当は家族として認められてないのでは、とあゆむは不安に……
　
「あれ、あゆむはまともに料理したことがありませんね。ええっと……お手伝いをお願いできませんか？」
　自分一人では親子丼ができないと判断したあゆむは、目の前で足を止めていたあなたに頼んできました。

「一緒に親子丼を食べましょう！？」

　あゆむは明日の集合時間を指定をして、仲間を増やすべく走って、転んで、走っていきました。

　猫耳メイドあゆむが作る親子丼。
　そこへ立ちふさがる障害。
　
　巨大な鍋。
　やたらと脚の速い鶏。
　≪プテラノトプュス≫。
　≪ルブタ・ジベ村≫の玉ねぎ男爵。

　果たしてあゆむは無事に親子丼を作り、騨と本当の家族となることできるのでしょうか？
　猫耳メイドと一緒に、大切な人と『親子丼』を食べましょう♪

　気づけば四回目のシナリオになりました。
　虎＠雪（とらっとゆき）です。よろしくお願いいたします。

　初めに、参加制限は特にありませんので、どうぞお気軽にご参加ください。

　今回の話は私の処女作になりました。
　『夢は≪猫耳メイドの機晶姫≫でしょう！？』に登場した早見騨と猫耳メイドあゆむが登場します。
　とはいっても初参加の方でも全然問題はありません。
　むしろ歓迎いたします。
　
　今回の皆様に参加していただく依頼は、大まかに四つ分けられます。

　＊重複してアクションを掛けると、ダブルアクションになってしまいます。
　　あいさつ掲示板にて、皆様への挨拶と共にアクションの宣言されるとよろしいかと思います。

○鍋と調味料と料理
　あゆむと一緒に街のイベント運営委員会に行き、巨大な鍋を借りてきます。
　他には大量の調味料の調達や会場の準備を行います。
　最終的には料理を担当することにもなります。
　ついでに喫茶店でバイト中の騨に気づかれずに完成できれば最高でしょう。

○鶏のもも肉
　平原で走りまわるやたらと脚の速い鶏を確保します。
　とにかく逃げて、逃げまわります。
　落とし穴や仲間と協力してどうにか捕えましょう。
　ちなみに脚は速いですが、人を乗せられるほど大きくはありません。

○≪プテラノトプュス≫の卵
　親子丼と言えば卵です。
　ツァンダ地方の山脈に住む怪鳥≪プテラノトプュス≫。
　倒してから持ち帰るか、やり過ごして持ち帰るかは自由です。
　≪プテラノトプュス≫は、頭と足がトリケラトプス、他がプテラノドンと奇妙な突然変異種です。
　咆哮は鼓膜を破るほど強烈で、魔法を無効にする効果があります。
　咆哮で怯んだ相手に、空中から地割れを起こすほどの頭突きをかましてきます。

○玉ねぎの調達
　森の中にある≪ルブタ・ジベ村≫。
　そこでは野菜の顔をした人たちが、のどかに暮らしています。
　彼らは妖精の一種と考えられており、玉ねぎ男爵はその内の一人です。ちなみに男爵は自称です。
　玉ねぎ男爵はちょうど新しい苗を植えようと考えていた所で、手伝ってくれる人を探していました。
　広々とした土地を整備し、苗を植える。
　手伝いをすれば玉ねぎ男爵はお礼に、身をすり減らして玉ねぎを分けてくれることでしょう。

　以上が皆様に参加していただく依頼内容になります。
　　
　――みんなでおいしい親子丼をつくりましょう！！

・親子丼を作る

・ニワトリをＧＥＴする

・≪プテラノトプュス≫と戦う

・苗を植える