蒼空学園

　先日発見された客寄せパンダ。無事に葦原明倫館に運ばれたと思ったのですが、実はまだ学校に届いていないことが発覚しました。
　どうやら、運んでいた生徒が、途中で客寄せパンダ像に魅了されてしまったようなのです。
　何もない土地で突然客寄せが始まってしまい、そのため、近くを通りかかった者たちが次々に客寄せパンダ像の虜となり、ついにはその場所に町を造り始めたという噂です。
　もっとも、まだ始めたばかりで、ほったて小屋しか無いような状態らしいのですが。
　
「ふむ。実に興味深い。それにしても、訪れた者がすべて村を出たがらないというのであれば、社会として成り立たないではないか。案外に、最初にそのタリスマンのあった場所が滅んでいたのも、そのせいかもしれんな」
　話を聞いたアクリト・シーカー（あくりと・しーかー）は、客寄せパンダ像に、学者として興味を持ったようです。
「不完全であることは間違いはないが、その仕組みは大いに興味を引かれるべき物だ。学生たちの研究課題としてもふさわしいであろう。さっそく、あらたな臨時課題として学生たちに与えようではないか」
　アリクト・シーカーの発案によって、空京大学の学生に客寄せパンダの詳細なレポート提出の課題が課されました。これを提出すると、２単位がもらえるとあって、単位不足に悩む学生たちが色めきたちました。
「我々の単位のために、パンダを解剖……いや、解析するぞー！」
「おー！！」
　王　大鋸（わん・だーじゅ）を始めとする学生たちは、急いで客寄せパンダ村へとむかいました。

「ぱんだー、ぱんだー、どっこかなー♪」
　同じく空大生であるエミカ・サウスウィンド（えみか・さうすうぃんど）もまた、お馴染の【紫電槍・改】を携え村へと駆け出していきます。
　彼女の場合、単位は足りているのですが、どうやら単にパンダ像を自分のものにしたいだけのようです。
　
　明倫館も動きました。客寄せパンダの力から身を守るべく、魔封じの籠を改良した魔除けの編み笠を急遽配りました。一定期間しか効果は持続しませんが、客寄せパンダを取り戻すぐらいの時間なら充分役にたちます。

「へえ、随分と面白いことになってるみてぇだな」
　明倫館で剣術指南を行っている芹沢　鴨（せりざわ・かも）も興味を持ったらしく、編み笠を被って現地に赴かんとしていました。
　

　ただ、客寄せパンダは、だんだんと力を増して、様々な物を引き寄せてもいるようです。はたして、村はいつまで安全なのでしょうか。
　
　そして、客寄せパンダは、誰の手に渡るのでしょう。

　リレーシナリオ、客寄せパンダの第２話です。
　この企画は、一つの連続したシナリオを、異なるマスターが担当いたします。
　今回、全体のストーリー構成は篠崎マスターが担当しています。第１回は桜月マスター担当、第２回は識上が担当させて頂きます。ぜひ第１話のリアクションもご参照ください。

　さて、ついに、過疎っている空京大学まで、客寄せパンダに興味を持ち始めました。
　この争奪戦、いったいどうなるのでしょうか。
　
　今回、ガイドに登場している二校（空京大学、葦原明倫館）の学生が抽選で有利になっていますが、どの学校の方でもご参加頂けます。

　参加者は、大きく二つに分かれます。

・すでに客寄せパンダに魅了されて村にいる場合
　パンダを守ることに命をかけてください。「パンダ様最高！」状態です。
　洗脳されているようなものなので、多少のキャラ崩壊が起こる可能性が高いです。
　
・新たに村にむかう場合
　編み笠を配給されています。虚無僧タイプではなく、三度笠タイプです。格好が悪くても、これを被っていないとパンダ像に魅了されます。また、編み笠を失うと魅了されてしまいますので死守してください。見た目、色を塗ったり花をさしたりして花笠に改造するのはありです。
　
　パンダ像は村の中央にある祠にありますが、魅了された一般人が多数パンダ像を守っています。一般人ですから、大怪我をさせると後々問題になりますので注意してください。
　また、パンダ像は人以外のモンスターも引き寄せているようなので、そちらの方が問題になるかもしれません。
　なお、モンスターは前回同様アンデッド系が多いです。数は多いですが、それほど強くはありません。

　なお、今回ゲストＮＰＣとしてエミカと鴨の二人が登場しています。
　※エミカは編み笠を被らずに出てしまいました。

　さあ、はたして、客寄せパンダを巡る争奪戦はどんな結果を招くのでしょう。このまま、新しい町ができてしまうのでしょうか。それとも……

・パンダ様最高！

・パンダを持って帰る

・パンダ像を破壊する