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【●】光降る町で(後編)

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シナリオガイド

町に残された最後の秘密 隠されていた真相とは?
シナリオ名:【●】光降る町で(後編) / 担当マスター: 逆凪 まこと

 太陽が天頂に輝いている頃。
 まるでそこだけが夜になっているかのように、人工的な闇に覆われたトゥーゲドアのアーケードの下では、地輝星祭がクライマックスを迎えているところでした。
 地面に星空が落ちて来たかのような幻想的な光景。
 ネットライブによって、その様子を見ていた視聴者も息を呑んでいました。
『歌によって星とランタンを経由して、地上に接続されてんだな』
 ネットライブ掲示板にそう書き込んだ者もいましたが、それに気付いた者はまだありませんでした。
 美しく地上を彩る星の輝きに魅入られ、あるいは起こりつつある異変に意識を研ぎ澄ませていたからです。

「『ようやく、満ちた。あとは鍵を開けるだけだ。』」
 
 ストーンサークルのすぐ傍で、少年――ディバイス・ハートの口を借りた声が言います。

「『君達の力を――……貸して欲しい。鍵を、開くための』」

 低い男の声は小さく、少し聞き取り辛いようです。シャンバラ教導団大尉のスカーレッドは、その距離を詰めると「どういう意味かしら?」と首をかしげて促しました。

「『封じられた、大地の力……が、解放され……ば、力は大地へ還るだろう』」

 どうやら、あまりしっかりと繋がっているわけでは無いようで、ディバイスの口から出される声は途切れがちです。恐らくこのままあと数分もすれば、声の主とは言葉を交わせなくなるように思われました。
 




 そして同じ頃。

 
 ディバイスの口を借りた何者かと全く同じ声色で、しかし口調の違う「誰か」の声が、フライシェイドの女王の消えた洞窟の中に聞こえていました。

『忌むべき槍の、錆付く音。戒めは罅割れ、残す鍵は一つ――……過たず開け。覚悟が、あるならば』

 その言葉に、”ソフィアの瞳調査団”のリーダークローディス・ルレンシア(くろーでぃす・るれんしあ)が首を傾げました。
「覚悟?」
 疑問の色濃いその言葉に、声の主が頷くような気配がありました。

『力は、あらゆる物を動かす。善はなく、悪もない。俺は取り戻したい。だがお前たちにその義務はなく、支払うものは大きい。それでも望むなら、古に嘆く者を――……』

 洞窟の中で響くその声は、それだけ伝えきったところで、ノイズのようなものに声が乱されながら遠ざかっていってしまいました。
「言うだけ言って消えたな……」
 それっきり気配も無くなってしまったのに、クローディスは息を吐いきました。原因は分かりませんが、長くは存在を保っていられないようです。
「まぁ考えてても仕方ないか。調査を続けるぞ」
 クローディスはざっくりと割り切って、仲間たちに指示を飛ばしましたが、その心中は複雑なものが入り混じっていました。



「さて、どうしたもんかね?」

 そんな中、状況にそぐわぬのんびりとした声で切り出したのは同じく教導団の氏無大尉です。それに対して、スカーレッドは「わざとらしいわね」とため息を吐き出しました。
「あなたの事だから、どうせ手は回しているのでしょう?外側は」
 その追求に、氏無はとぼけるように肩を竦めました。否定しないところを見ると、町の外に警備の人間を置いているようです。恐らく、彼自身も町の外へ向かうと判っていたので、スカーレッドも追求はせず「キミはどうするんだい?」という氏無の視線に頷きました。
「討伐隊が任務を果たした以上、私の残る仕事は退路の確保。現状維持を含めた、ね」
 この場を動くつもりは無い、と言外に告げると、その視線をちらりとディバイス少年へと向けました。どうも、彼女自身は「誰かが子供の体を勝手に借りている」という状態があまり気に入らないようです。氏無もその感覚に気付いていないはずはないのですが、敢えてそれには触れずに、それより、と話を変えました。
「どうするつもりなんだろうねえ」
「さあ? 何の命令も出ていないし、出していないもの」
 エスパーでもあるまいし、判るわけが無いじゃないの、と肩を竦めたスカーレッドに、氏無は苦笑すると目を細めました。
「ボクが聞いてるのは、そういうことじゃあないんだけど?」
 スカーレッドの方も目を細めると、氏無の言葉の意図が判っていながら、くすりと笑いました。
「言ったでしょう、私の任務は元々女王の討伐であり、今は退路の確保と現状維持よ」
 調査団の行動について、束縛はしない、とその言葉は語っていました。氏無は呆れ半分の苦笑と共に、部下と合流するためでしょうか、その場はスカーレッドに任せると、町の外へと踵を返しました。


 この町でいったい何の幕が上げられようとしているのか、この時はまだ誰も、知る由もなかったのです。



担当マスターより

▼担当マスター

逆凪 まこと

▼マスターコメント

 はじめましての方ははじめまして。
 二度目以上の方は再びお目にかかれて光栄です、逆凪まことです
 光降る町で(前編) 」と同じく、「灰色天蓋」と同じ舞台となりますが、お祭りであり、事件であり
 一味違った舞台となっておりますので、後編からの参加も歓迎でございます

 さて、今回は前後編の後編ということで、引っ張ってまいりました秘密の最後の一幕となります
 前編で集めていただいた様々なヒントを参考に、この「何か」に挑んでいただきたいと思います
 スカーレッドの言うように、判断は皆さまぞれぞれに託されておりますので
 いざと言う時に足の乱れないよう、掲示板などで相談などしていただくと良いかと思います

 これが幕引きになるのか、あるいは幕開けとなるのか、皆様次第でございます

 ※町の景観、地輝星祭、またフライシェイド、フライシェイドの女王等の情報等は
  大変お手数ですが、前編マスターコメンをご参照ください

 ※NPCの詳細は、マスターページに記載しています。 

<ソフィアの瞳調査団・調査報告>

 フライシェイドの女王が鎮座していたホールは、その壁側に八本の柱が円を描いて並んでいます。
 そこに刻まれている碑文は、地上のストーンサークルのものと酷似していますが、その碑文の上から別に、星座を示す記号が描かれており、どうやら地輝星祭でランタンが描いた星座が、それぞれの柱に刻まれているようです。
 よく見ると、柱の下には、柱と同じ太さの溝が複雑に走っており、壁面を照らした淡い光が、枝分かれしながら柱に向かって集まっているようです。

 女王のいた床面には、やはり同じような文体で書かれた力ある言葉が刻まれていましたが、こちらは途切れていて良く判りません。ただ、ストーンサークルのものよりも古いだろうことがわかります。
 また、その文字を中心に、やはり八つの模様が円を描いており、それはそれぞれ時計回りに月の満ち欠けを表しているようですが、よく見るとその円は窪みになっており、今は崩れてしまっていますが、上に何かが覆ってあった形跡があります。


※こちらは前編の時点で獲得された情報の中で、幾つか詳細が抜けていたものについて補足です

■星座の点灯順
 北から順番に、円を描く八つの星座が輝き、続く八つの星座は以下の順番になっています
 北⇒南西⇒東⇒北西⇒南⇒北東⇒西⇒南東

■長老の家にあった絵画
 中央に黒い円が描かれ、その両脇には白と黒の男二人が槍のようなものを構えています。
 その二人を更に囲むようにして八つの星が描かれており、それに星座を示す神々が触れています。
 それぞれの神は、その手に幾つかの道具や花等を手にしているようです。


※以下、後編参加に当たっての注意点となります
■行動開始地点について

:後編から参加
最初から、調査団、討伐隊等の中の、重要ポジションにいた、という設定は不可とさせていただきますが
調査団の調査の合間などで、途中合流していた、というのは問題ありません
そのほか、祭りなどの参加については、最初から楽しんでいた、という設定も可能です
もちろん、ネットライブを見て、途中から祭を見に来られても構いません

:前編から参加
前編での行動範囲から瞬間移動にならないレベルでの場所移動は可能です
例えば、討伐隊、調査団側の方はストーンサークルまで戻っていることも可能です
地上にいた方々に関しては、町の外以外なら、移動していたことにしていただいて問題ありません

■所有情報について

教導団同士が持つ情報はその性質上、教導団同士であれば状況報告を受けることができます
また、調査団と合流する場合は、所属関係なく調査団から情報共有を受けることができます
おおよその情報は、求めれば開示されるものが多いので
「自分は独自に調査してたので、開示されていない情報も皆とは別に全部手に入れている」
といったアクションは不採用とさせていただきます
また、今回のシナリオでは【御託宣】は使えませんのでご注意ください


▼サンプルアクション

・最後の封印を解く

・封印を強化する

・町の警備

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2012年03月17日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2012年03月18日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2012年03月22日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2012年04月05日


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