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季節外れの雪物語

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季節外れの雪物語

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シナリオガイド

涼しすぎる夏はいかがですか?
シナリオ名:季節外れの雪物語 / 担当マスター: 舞傘 真紅染

 夏。
 誰もが暑さに汗を流し、燦々と地上を照らす太陽に「ばっきゃろー!」と叫びたくなる夏が、今年もやってきました。
 ツァンダの町も例外ではありません。空は青く澄み渡り、日の光が強く地面へと降り注……。

「さあっ第一回『寒さ我慢大会』が始まりました! おおっとすでに激しい攻防が始まっております!」

 日の光の代わりに町へと降り注ぐのは、白い……雪。そして辺りに響くのは、実況らしき声。
 街中で、上半身裸や水着だったり、かと思えばごつい防寒具を着たものたちが、雪を投げ合っていました。
 どうやら雪合戦をしているようですが、一体どういうことでしょう?

「いけいけぇっあんたに賭けてるんだから、負けんなよ!」
「ヒューヒュー! けしからん! いいぞ、もっとやれ」

 歓声も響きます。

「これはどういうことよ! これも私のせいだって言うのっ?」
「っくしゅん」
 そんなありえない光景を見ながら雅羅・サンダース三世(まさら・さんだーすざさーど)が文句を叫ぶ横で、高円寺 海(こうえんじ・かい)が小さくくしゃみをしました。
 雪のせいで暑いどころか寒いのです。
 
 今は夏真っ盛り。雪など降るわけがないのですが――

「まさか、な」
 幸か不幸か。海にはこの現象に心当たりがありました。
 雪女と雪ん子の親子。以前、蒼空学園に大量の雪を降り注がせたことがあります。害意があったわけではなく、最終的には仲良く遊んだのですが……。
「ちょっと海。あなた心当たりがあるのね」
 小さくつぶやいた海の声を拾った雅羅が、説明しなさい、と言ったため。海は自分の失態をごまかしつつ、以前起きたことについて説明しました。

「じゃあこれもその親子が?」
「さあな。グラートメチェーリも暑いのは苦手なはずだが……」
「それでもやって来たってことは……もしかして、何かあったのかしら」

 寒さに両腕で自身を抱きしめつつ、雅羅が心配げな顔をしました。海の表情も険しくなります。
 2人を探そう!
 と、動き出した海と雅羅は、いったん自宅へ戻って冬服に着替えてから合流することにしたのでした。
 そして2人だけではツァンダの町を探すのは大変、ということで他にも要請を出しました。

 慌ただしい2人の後ろでは

「寒さ我慢大会の受付はこっちだよ」
「温かい温かいうどんはいらんかいー」
「防寒具一式売ってるよー」
「雪合戦だ!」
「お父さん、雪だるま作ろう」

 なんとも順応性の高い商売人たちが露店を開いたり、子供たちが雪合戦を始めたり、雪だるまを作ったりしています。
 みなさん、たくましいですね!


* * *


「お母さん! 見て見て! 大きな建物があるよ」
「あれはね、びる、というのよ」
 どこからどう見ても仲の良い親子、な2人は、件のメチェーリとグラート。
 いつもの着ものではなく、茶色のコートやブーツ、といった普通の防寒具を身につけています。実はこれ、中に保冷材が張られた防寒具ならぬ防暑具です。
 ふかふかもこもこの帽子をしっかりかぶり、首にはマフラー。通常ならおかしな格好ですが、今は雪が降っています。誰も2人のことを疑問に思いません。

 楽しみながら歩いている2人の前で、子供たちが元気よく遊んでいます。
 ついグラートの目線が子供たちへと向かいます。普段、雪山に住んでいる彼には同年代の友達がいません。羨ましいのでしょう。

「ねぇ、君も一緒に遊ぶ?」
 そんな時、グラートに子供たちが声をかけてくれました。一瞬喜んだグラートですが「でも」と母を振り返ります。
「行ってらっしゃい。私はここで見てるから」
「……うん!」
「やった。今ね、かまくら作ろうって言ってたの」
「僕かまくら作ったことあるよ」
 子供たちに混じり楽しそうに遊び始めた我が子を、メチェーリがとてもうれしげに眺めます。

「ん、あれは……」
 そんなメチェーリを、通りがかった1人の男が見かけ、足を止めました。それから空を見上げ「なるほどな」と呟きます。
 男は、そっとメチェーリに近づいて行きました。

「よお、久しぶりだな……メチェーリ」
「あなたはっ!」


「あれ? お母さん?」
 たっぷりと遊んだグラートが気付いた時、母の姿はどこにもありませんでした。いえ、そもそも自分がどこにいるかも分かりません。
 遊ぶのに夢中で迷ってしまったようです。

担当マスターより

▼担当マスター

舞傘 真紅染

▼マスターコメント

 おはようございます。こんにちは。こんばんわ。舞傘と申します。
 最近暑くなってきましたが、どうお過ごしでしょうか。体調にはくれぐれもお気をつけて……私は梅干し食べてなんとかやってます。

 夏だと言うのに、雪女と雪ん子がやってきたようです。
※メチェーリとグラート
 イベシナ『校内は雪景色』にて、季節外れの大雪を降らせてしまい、いろいろ迷惑をかけてしまったものの、最後はみんなで雪遊びをして楽しんで帰って行った、という経歴を持つ二人です。
 根はやさしいのですが、人の世界に疎く、常識が偏っています。

 夏に雪……なんだか涼しそう……を通り越して寒々しいことになっています。
 しかも何やらメチェーリに謎の男が近づいて……メチェーリがどこかへと消えてしまいました。

 と、深刻そうですがコメディーなので、軽いノリで参加していただいてかまいません。
 なのでもちろん学校は関係なく、また前回のシナリオを知らなくとも参加可能です
 メチェーリやグラートに関するアクションだけでなく、

「いや! 俺は夏の雪を楽しむ!」
「私も何か店を開こうかな」
「よっし! 我慢大会に出るか!」

 というのも大歓迎です! ただし、メチェーリを探しつつ、グラートを励ます。グラートを励ましつつ我慢大会参加、などはできませんのでどれか一つをお選びください。
 以下、アクション大雑把なまとめや注意事項。

【メチェーリ捜索】
 こちらには雅羅・サンダース三世が向かいます。アクションがかけられない場合、雅羅は登場しません。
 現場に争った形跡はありません。一体どこへ消えてしまった? のでしょう(グラートが迷子になっただけの可能性大)。
※注意!
 男の情報はPL情報になります。PCは知り得ませんのでご注意を(グラートも知りません)。目撃者はいるかもしれませんが……。

【グラートの傍に】
 こちらには高円寺 海が向かいます。アクションがかけられない場合、海は登場しません。
 グラートはとても不安がっていますので、どうか元気にさせてあげてください。じゃないと、雪どころか吹雪やあられ、雹、と笑ってられないぐらい気候が荒れることになるでしょう。
例:遊んであげたり、何かお菓子を買ってあげたり、寒いジョークで場を凍らせたり。

【寒さ我慢大会】
 内容は、雪合戦です。
 もちろんただの雪合戦ではなく……脱衣雪合戦!(中には水着を着てください) どうやらテレビで生中継もされているようです。
※ルール
 雪球が当たるたびに一枚ずつ服(手袋や靴下などは両方で一枚とします)を脱ぎ、水着のみになったら負け、といういたってシンプルなもので、ツァンダの町全域が範囲です。
 敗者には、大会終了まで水着姿で雪の中を待機してもらいます。ここら辺が我慢大会ッぽい。
 最後まで残った人が優勝
 優勝者にはカップアイス3ヶ月分が贈られます。

 厚着をすれば有利かもしれませんが、身動きがとりづらくなり、攻撃が当たりやすくなります。かといって薄着にしすぎるとすぐにリタイアになります。

 では季節外れの雪……どうか楽しんでいただけたなら幸いです。

▼サンプルアクション

・メチェーリを探す!

・グラートの傍にいる!

・我慢大会に出場する!

・雪で遊ぶ!

・店を開く!

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2012年07月16日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2012年07月17日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2012年07月21日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2012年08月06日


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