蒼空学園

　百合園女学院があることで有名な水上都市、ヴァイシャリー。
　その都市の小さな一角で、楊霞は悩んでいました。
　楊霞の前にあるのは他の店より少し大きなメイド喫茶。
　メイド喫茶の名前は『バーボンハウス』
　名前こそアレだが、そこそこの売り上げを出してのんびりと営業がなされていました。
　コンロン資本のメイド喫茶でもあり、楊霞もメイド修行の一環として働いているのですが、お店は経営は、突然破綻寸前に追い込まれていました。
　理由は単純明快。ライバル店の出現で売り上げを取られたうえ、他店で雇われた用心棒が営業妨害をしたのが原因でした。
「どうしようか……これじゃうちは近いうちに破産しちゃうよ。いっそうちも営業妨害で対抗を」
　店長のヤケクソ気味の提案に楊霞が首を横に振ります。
「確かに向こうの汚い手によって、こちらは酷い状況に置かれましたが店長様が悪に手を染める必要はありませんよ」
「じゃあ、どうしようか？」
「そうですね……他店にないアピールポイントを使って宣伝してみてはどうでしょう？」
「宣伝って？」
「百合園や他の学校の生徒様からお知恵を借りて、お客様を引っ張ってくるのです。営業妨害も彼らに任せれば無事に解決すると思いますし」
「な、なるほど……それは確かに良いアイデアかも」
「それでは、妾は百合園女学院に戻って応援を募ってきますので」
　楊霞は失礼します、と頭を下げてスタスタと歩き去ってしまう。
「いや〜……楊霞ちゃんはテキパキ働いてくれて、見てて気持ちいいな〜。それにあの毅然とした態度。あの子は学校で学級委員か生徒会長でもやっているのかな？」
　店長は独りごちながら、楊霞の姿が見えなくなるまで呑気にうんうんと頷いていました。

　初めましての方は初めまして。
　そうでない方はお久しぶりです。
　ゲームマスターの西里田篤史です。

　前回のシナリオが終わってからものの数日も経ってませんが、今回はプリンセスカルテットの楊霞（ようか）を担当することになりました。
　今回のシナリオの目的は潰れかけのメイド喫茶の売り上げに貢献するというものです。


　どうぞよろしくお願いします。

■メイド喫茶
　現在は楊霞と店長の二人のみという状態となっておりメイド喫茶としてはかなり寂しい状態になっております。メイド服は男性も着用可能ですので、男女関わらずご参加頂けたらと思います。

■用心棒
　対して強くは無いのですが、客として現れては女の子にちょっかいをかけて他のお客に迷惑をかけるなどの行為で営業妨害を行っています。接客中に攻撃する、堂々と店から追い出す、その様をショー仕立てに見せかけて他のお客を盛りあげる。など対処の方は皆様の発想にお任せします。

■料理
　かなりまともな料理しか無く、これならファミレスに行った方が良いというレベルの物しか置いてありません。ゲテモノ料理でも絶品料理でも構わないのでどんどんアイデアを出して調理してください。食材の制限は特にはありませんが、食べられる物のみを調理するようお願いします。


■客引き
　料理がそもそも作れない。だけどチンピラを相手にするのも嫌、という方はこちらでご活躍ください。可愛らしい見た目で客を呼び込むのも、脅して呼び込むのも皆様の自由ですのでノビノビと宣伝してください。




　基本的にボケたり、馬鹿馬鹿しいリアクションは大歓迎です。
　皆さんの柔軟で愉快なリアクションを期待しております。

・　メイドさんになってお客様をもてなす。

・　クレーマーなチンピラの撃退

・　美味しい料理を作ってお客を喜ばせたい

・　お客を誘惑してお店に連れて行く