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シナリオガイド

今度は魔王がレベル1!?迷子の魔王を探しだせ!!
シナリオ名:魔王SOS! / 担当マスター: 蘭鈴六

※注意書き
本シナリオは以下のシナリオを元に作成されております。
その為、初めてご参加いただく場合は以下のシナリオを確認頂けるとより理解ができるものと思われます。

βシミュレーター
魔王からの挑戦状 ~今度は戦争だ!~

――――――――――――――――――――――――

 イルミンスール魔法学校の校長室。
 割と珍しく仕事中のエリザベート・ワルプルギス(えりざべーと・わるぷるぎす)。 勿論、本人です。

「エリザベート校長、お届け物です」

 ドアがノックされ、エリザベートが応えると大型のダンボールを抱えた教員の姿がありました。

「ん、そこにおいとくですぅ」

 ドアの横を指さし、ダンボールを置かせると教員は忙しそうに部屋を出ていきました。
 ふう、と一息ついた彼女は伸びをしながらダンボールの中身を確かめようとします。

「送り主は金鋭峰。 届け物は……魔王の体?」

 どうやら、シャンバラ教導団からの配達の様子。

「ああ、ようやく完成したですか。 まさか私がヒュドラの角を取りに行く羽目になるとは思わなかったですぅ……」

 ヒュドラの住む森に向かい、ヒュドラを相手に大立ち回り。
 なんで自分が向かう事になったのかは忘れたが、だいぶ苦労したことを思い出します。

「ダンボールで輸送される魔王なんて聞いたことねーですぅ……」

 バリバリと包装を破り、箱を開けると体育座りをした自分そっくりの機晶姫が入っていました。
 見た目はエリザベートと全く同じですが、服は必要最低限なワイシャツの様にも見える羽織と下着しか付けていないようです。

「……せめて服ぐらい着せやがれですぅ」

 自分ではないが、自分と同じ姿があられもない状態になっているのは流石に恥ずかしく思えます。
 どうせ、朴念仁の団長が服などどうでもいいと言ったんだろうと思いつつも、つい顔を背けてしまいます。

「随分面白そうなことしとるのぅ?」
「げっ」

 この状況で一番来てほしくないと思っていた人物、アーデルハイト・ワルプルギス(あーでるはいと・わるぷるぎす)がドアを開けていました。

「ようやく魔王の体が来やがったですぅ!」

 ニヤ付くアーデルハイトの手には小型ホログラム投影装置があり、あろうことかエリザベートそっくりの姿をした通称『魔王エリザベート』の姿もありました。
 魔王エリザベート。
 エリザベート本院のデータコピーが基になり生まれたデータ世界の『自称』支配者です。
 本来は架空の、データ上の存在のはずですが、あまりに強すぎる我によってこうやって活動しているようです。

「何しにきやがったですぅ……」
「魔王が遂に現実世界へと飛び出す瞬間が待ちきれなかったですぅ!」

 ホログラムの魔王はさっさと体に移りたいのか、するすると機晶姫の体をすり抜けています。

「急かすな急かすな、ほれ」

 アーデルハイトに関しては、きっと面白半分でやってきたのだろうとエリザベートは思っています。
 彼女はホログラム投影装置から取り外されたデータチップを、一緒に送られてきた説明書を見ながら挿入します。
 しばらくの沈黙の後に、動き出す魔王の体。

「ふ、ふはははは! 魔王はついに成し遂げたですぅ!」

 1人はしゃぎまわる魔王と、説明書を熟読するアーデルハイトと呆れるエリザベート。

「流石に、服を着せたいですぅ」
「よしよし、私が選んでやろうではないか」
「うっせーです、大ババ様」

 しまったという顔をするエリザベートは、大慌てで部屋を飛び出します。 

「ほう……?」

 引きつった笑顔でゆっくりと追いかけるアーデルハイト。
 そして残されたのは魔王1人。

「はっ、これはチャンスですぅ!」

 魔王がドアに手をかけても鍵はかかっていません。
 これ幸いにと魔王は部屋から飛び出しました。

■■■

「うん? 魔王はどこへ行きおった?」

 やけにド派手なドレスを盛ってきたアーデルハイトと疲れた顔をするエリザベートが部屋に戻るなり魔王の姿がない事に気が付きます。

「嫌な予感がするですぅ……」

 あの魔王が一人で居なくなった。
 となると次に起こる事は……エリザベートが考えるよりも早く、校長室のドアが勢いよく開け放たれた。

「大変です! お母さんがみだらな格好で学園内を歩き回ってます! ……ってあれ?」

 部屋にエリザベートがいることに気づき、拍子抜けした顔をするミーミル・ワルプルギス(みーみる・わるぷるぎす)
 当のエリザベートは頭を抱えていますが、アーデルハイトは何やら悪巧みをした顔をしています。

「エリザベートよ、急ぎ魔王を探すべきではないか? 協力者は私が募っておくでの」
「……あのクソ魔王には今日こそ引導を渡してやるですぅ!」

 うがー、と叫びながら、エリザベートは勢いよく部屋から飛び出していきます。
 そして、残されたアーデルハイトは悪そうな顔をしていました。

担当マスターより

▼担当マスター

蘭鈴六

▼マスターコメント

■依頼内容
シナリオにおける目的は、『魔王エリザベートの保護』です。
最も、エリザベート本人は自分のせいになっている様々な問題を解決し、名声を取り戻してほしそうですが、
正直なところ、彼女1人が後で努力すればどうにでもなる感じではあります。

また、今回のシナリオに登場している登場人物につきましては、下記のシナリオを参照頂ければ幸いです。
βシミュレーター
魔王からの挑戦状 ?今度は戦争だ!?


■機晶姫「魔王エリザベート」について

シャンバラ教導団の技術によって作り上げられた、
コピーエリザベート専用のデータ搭載型機晶姫「魔王エリザベート」です。

既に、魔王のデータは機晶姫にインストール済みですが、
様々な調整が一切終わっておらず、その体は様々な不具合を残しています。

主な物としては
・限界稼働時間が短い
・飛行は不可能
・究極的に方向音痴な状態

といった問題を残しており、状況によっては別の問題が発生する可能性もあります。

また、現実世界での魔王エリザベートは一切の訓練を受けておらず、その能力はレベル1と同等です。
武器や装備を持っておらず、殆ど裸同然の装備しかしていない状態では下級モンスターや盗賊などに襲われれば一たまりもありません。

最も、魔王自身に羞恥心はないのか、あられもない格好でも意に介さず動き回っているようです。


■魔王の行動による結果

魔王エリザベートの行動により、学内では『エリザベート校長は変態だった』という騒ぎが起きています。
結果としてはエリザベート校長に服を恵もうとする生徒達がいたり、彼女のあられもない姿を撮影しようとエリザベートを探し回る生徒達が居るようです。
それにより、学内は大騒ぎでごった返しています。

しかし、実のところはそこまで大事になっておらず、殆どの生徒や教員は「いつもの事」と思っています。


■NPCの動き

今回登場したエリザベートとアーデルハイトは契約者達と協力し、独自に行動を起こすようです。

エリザベートはどうにも魔王の事が心配で、近くの森へ向かって探索を中心に行うようです。
しかし、慌てているようで、殆ど準備せずに飛び出してしまっています。

アーデルハイトは学内で広まったエリザベートの噂と騒ぎを鎮圧する、といっています。
ですが、どうにも悪巧みをしているらしく、彼女の噂を拡大して面白おかしく遊びたがっているようです。

上記のことから、学園に残ればアーデルハイトに対してアクションがかけられ、
森へ向かえばエリザベートと魔王に対してアクションをかけることも可能です。


■魔王の情報

変態扱いされているエリザベートの情報を集めたところ、
彼女は魔王の部下を探しているようで、モンスターを部下にしたいとイルミンスールの生徒は言っていました。
いつもの事だろうと生徒は思ったらしく、近くの森でモンスターを探してはどうかと教えたようです。

実際、ほぼ裸のエリザベートが森へ入っていくのは何人もの生徒が目撃していたようで、間違いはなさそうです。


■近くの森について

魔王が向かっていったのはイルミンスール魔法学校近くの森です。
歩けば直ぐに到着する場所で、生息しているモンスターもゴブリンやコボルトと言った下級のモノばかり。
盗賊が出るとも言われていますが、殆どが学生崩れの不良ばかりで、少しでも実力があれば一掃できるでしょう。

しかし、ここ最近で角の折れたヒュドラを見た、
という噂が広まっていますが真偽の程は定かではありません。


■最後に

魔王エリザベートのデータには一切のバックアップが存在しません。
データを保存してあるのは行方不明になった魔王の体だけで、もしもその体が遺失してしまえば彼女は存在そのものが消えてしまう事になります。


以上のことを参考に、迷子の魔王を助けてあげてください。

▼サンプルアクション

・魔王エリザベートを探す

・変な方向に学校を盛り上げたい!

・こっそり魔王を見つけたい

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2014年04月29日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2014年04月30日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2014年05月04日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2014年05月16日


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