イルミンスール魔法学校

「おしょうがつって何？」
　それはコハク少年の何気ない一言が始まりでした。

　シャンバラより遥か南方の浮き島出身で、つい最近シャンバラへ渡ってきたヴァルキリーの少年、コハクは、それまでパラミタが地球上に現れたことも知らなければ、地球人とシャンバラ人が契約を交わし、共に生活するようになったことも知りませんでした。

　そんなコハクも、ひとつの冒険を終え、地球人と契約を交わし、近々蒼空学園への編入も決まるまでになったのですが、シャンバラと地球との交流が始まって５年以上が経ち、互いの風習なども浸透しはじめてきた昨今に、流石に、全くの世間知らずという人物は希少な感じです。

　つまりは、そんなコハクと一緒に、ニッポン風シャンバラのお正月をのんびりと過ごしましょう、という話。



　ちなみに、ハルカは現在空京郊外の某科学者宅で、飛空艇に潰されて壊滅した自宅の片付け作業のお手伝い中。
「お正月なんだし、空京に遊びに行ってくれば？」
　などと言う某科学者は、ハルカの壊滅的迷子才能を知りません。

　そしてふと、手を休めた某科学者は思い出したように、
「……そういえば、あのバイト君は、もう予定より２週間経つけど帰ってこないねえ……」
　などと呟いているのでした。

　このシナリオは、『世界を滅ぼす方法』に出てきたＮＰＣ達の、後日談な感じのシナリオです。

　最終回のリアを書き上げ
「お……終わったんだぜ……！
　これで正月は何も背負うものの無い体でぐうたらと過ごすんだぜ……！」
　と朝日が目に染みていた私に、ウェブラジオで華々しいボイスデビューを飾った某Ｓ藤ディレクターが言いました。
「お疲れ様でした。はいじゃあ次１／１合わせで何か書いてください」
「ハイ……？　あの私、今真っ白に燃え尽きた灰なんですけど……。
　脳内干からびててネタ出て来ないんですけど……」
　とボーゼンとする私に、Ｓどーディレスターは晴れやかに言いました。
「何言ってるんですか。丁度せかほろが終わったタイミングで新年なんですから、コハクとほのぼのお正月を過ごすシナリオで」
「あーそっスね……それならネタ無くても……ゲフンゲフン、ネタ込みでアクションかけて貰えそ……ゲフンゲフン、えーといけそうっすね！」
　というわけで、どーＳディレクターに乗せられた私は、ネタも無いのにシナリオを作ることに……。

　というやりとりがドーＳディレクターとあったかどうかは定かではありませんが、何となく後日談シナリオをやることになりました。
　件のシナリオでやり残したことのある方、シナリオに参加していなくても、ＮＰＣに絡んでも絡まなくても、「この辺のシナリオで冬休みを過ごしてみるかな……」という方など、どなた様もお気軽にどうぞ。
　とりあえず多分事件の起きる予定のきっと無い、ほのぼのシナリオの予定です。
　好きなことやってください。常識の範囲内で。蒼フロ世界での常識の範囲内で。

・コハクと一緒に空京神社へ初詣

・ハルカを誘って空京神社に初詣

・コハクと一緒にニッポンのお正月

・ＮＰＣとは関わらず、独自にニッポンの冬休みｉｎシャンバラ