イルミンスール魔法学校

「よう、ジーハ空賊団って知ってるか？」
「知ってる。かなりの額の賞金がかかってなかったか？」
「そうそう。で、そいつを俺たちで退治してはどうかなーと。こっちにはイコンもあるんだし」
「そうだな。いっちょやるか」
　こうして各学校にジーハ空賊団を退治しようという募集がかけられました。
「ねえ、アポロン、これ……」
　フレイ・アスク（ふれい・あすく）がそれを見つけて相棒のアポロン・サン（あぽろん・さん）に問いかけます。
「いいね。私たちの飛空艇も使える」
　フレイたちの飛空艇『月の宮殿』（チャンドラ・マハル）は２機のイコンを搭載できるため、地上しか移動できないイコンも空輸して戦場に投入できます。
　一方一般に売られている大型飛空艇は、Mサイズのイコン1機をなんとか搭載できます。
　そして、情報によればジーハ空賊団は90人くらいの兵士を引き連れて暴れまわっており、最近、タシガン空峡沿岸の町を1つ支配して根城にしています。それから、何機かのイコンを隠し持っているようです
「つまり相手はイコンと90人の兵士か」
「といっても、イコンならともかく生身では契約者の敵じゃねーよ」
「だが数が多いな」
「広範囲殲滅型呪文で一撃じゃね？」
「おいおい、下手したらこっちも巻き込まれるぞ」
「まあ、いっちょうやってやろうじゃないか」
　
「あっはっは。空はあたしたちのもんだ！」
　物資を積んだ飛空艇を襲って獲物をぶんどったジーハ空賊団の女団長ユウナは高らかに笑います。巨乳で南国風の日焼けした美女です。ヴァルキリーのようです。90人からの空賊を束ねるのにふさわしい風格の持ち主です。
「さすが姐御ね」
　サブリーダーのオカマの守護天使カルラがシナを作りながら言います。
「当然ダ」
　ドラゴニュートの戦闘隊長小龍（シャオロン）が魔導書の現身たる少女エノク・バイブルを従えながら言います。
「マスター、操縦室から通信。偵察と思しき小部隊が接近中。地球人の学校の混成部隊のようです」
　エノクがそう言うと、小龍が
「ドウスル姐御」
　と訪ねます。
「はっ！　地球人なにするものぞ！　血祭りにあげてやんな！」
「おー！」
「行クゾ、エノク」
　小龍はそう言うとドラゴネットに変身します。
「イエスマスター。何処までも」
　エノクは空飛ぶ魔法↑↑で浮かぶと、小龍の脇に控えながら呪文の詠唱を始めました。
「イコン発進準備！　さあさあ、野郎ども、愚図愚図してるんじゃないよ。新しいイコンを鹵獲できるチャンスだよ。張り切りな！」
「あいさ！」
　こうして戦いが始まりました。

シナリオ目的
・ジーハ空賊団の退治

　空賊団の兵士は90人。イコンは鹵獲したイーグリットアサルトが数機です。
　兵士は空飛ぶ魔法↑↑ないしは自力飛行か何らかの乗り物で空中戦を挑んできます。
　飛空艇と飛空艇が接近すると、飛空艇の中に乗り込んでくるようです。
　旗艦の大型飛空艇1隻と護衛の大型飛空艇4隻の5隻編成で、40〜50人が小型飛空艇で大型飛空艇を護衛しています。
　
本シナリオ限定特殊ルール
『エンゲージ』
　接敵するとエンゲージ判定がされ、交戦可能な状態となります。
　一つのエンゲージにはイコン8機、飛空艇2隻、生身30人が存在できます。
　全体攻撃のアイテムや特技などは、このエンゲージ1つ分に対して効果を発揮します。
　離れたエンゲージに攻撃するのは、射程7以上のイコンの武器のみ可能です。

空賊団の4人のNPCの戦術について
　ユウナは剣で戦闘します。高レベルのトランスヒューマンで高い攻撃力を誇ります。真空波などで単体攻撃をしかけます。攻撃力は400程度。
　カルラは他のメンバーの支援をします。同じく高レベルの聖騎士で、オートガード、オートバリア、メジャーヒールやシーリングランスなどを使ってきます。
　小龍はドラゴネットで、ドラゴンブレス改+5と魔法の投げ矢で遠近両方の攻撃をしてきます。また、機甲200の高防御力で味方をかばいます。
　エノクはドルイド／メイガスで、崩落する空、幻獣の主、命の息吹、炎の精霊などを使ってきます。魔法攻撃力は300程度です。

その他
　チャフ・フレアは標準装備です。描写されなくても使用しているものと考えてください。また、シナリオでは特にアクションをかけてチャフやフレアを使用しない限りは描写しません。
　※弾薬の補給に関して
　弾薬はミサイルなどのどう考えてもリロード不可能なもの以外は戦闘中に1回だけリロードを許可します。
　その際安全を確保していない場合は10秒間無防備になります。
　弾薬が尽きた場合は飛空艇に戻って補給することになります。

・生身でイコンや敵歩兵と戦う

・イコンで戦う