イルミンスール魔法学校

　先日のマジックスライム騒ぎは、阿鼻叫喚とともに終息しました。
　いえ、問題はとりあえずかたづいたと思ったのですが、意外な事態が派生してしまったのです。

「困ったねえ」
　カフェテラスで緑茶を飲みながら、大神御嶽（おおがみ　うたき）は言いました。言葉のわりには、あまり困っているようには思えないのですが。
「何が困ったのですら？」
　パートナーのキネコが軽く顔を洗いながら訊ねました。
「どうも、先日のマジックスライムは学校以外のあちこちでも出没したらしくてね。ザンスカールでは、縫製用の魔糸の特需が起きているらしいんだ」
「いいことじゃないですら。経済の活性化ですら」
　持っていた小判をなでくり回しながら、キネコが言いました。
「いや、おかげで学校のストックもないらしいんだよ。買いたくても高騰してしまって手が出ないらしい。噂じゃ、養蚕場の魔蚕が集団死したらしいし、闇のブローカーが高額で買いしめたりしているって話だしねえ。このままじゃ、各地の探索などから帰ってきた生徒たちが、戦いでぼろぼろになった制服を校費で直せなくなってしまう」
「自腹と言うことらで……」
「貧乏学生が泣くだろう。ここは、助け合いの精神で、みんなで糸集めをした方がいいと思うんだけど」
「ラジャー。さっそく学校の掲示板に案内を出しますら」
　敬礼すると、キネコが走っていきました。

　「魔法スライム駆除作戦」のアフターストーリーの一つです。今回は、参加はどこの学校でも大丈夫です。
　森の奥地に行って、魔糸の原材料である特殊な糸をとってきます。どんな生物の物でも、糸の材料になる物であれば、特殊な処理を施すことによって魔糸にすることはできます。生物自体が、魔力を持っていればより上等の糸になるでしょう。どんな生物からとれるかは、おまかせです。
　まあ、糸の原料として考えられるのは、生糸・蜘蛛の糸・綿花等ですが、なにしろパラミタの生物の糸ですから、一筋縄でいくはずがありません。
　おそらく、巨大蚕、巨大蜘蛛、綿毛のある殺人植物なんかだろうと思われます。他にも、糸がとれる動植物があるかもしれませんが、まずモンスターですね。
　それぞれの生息地は資料があるようですから、どの生息地にむかうかによって、いろいろ有利不利が生まれると思います。ただ、相手がモンスターだからといって、むやみに殲滅するとそれ以降糸がとれなくなってしまう可能性があります。ここは一工夫して、糸集めをする必要があるでしょう。
　また、マジックスライムもまだうろついているかもしれません。
　なお、どの糸でも、材料にはなるようです。ただし、質などの差は当然出てくると思いますが。
　集めた糸は、イルミンスール魔法学校購買部で引き取ります。こちらは無償での引き取りですが、学校からは感謝されるでしょう。
　ザンスカール市内には、闇ブローカーがいて、買い取りを行っているという話もあります。
　また、ザンスカールの養蚕農家の蚕が死亡するという事件も起きています。野生の蚕を捕まえて届ければ感謝されるでしょうし、突然死の謎を調べてもいいでしょう。
　後々のためにも、頑張って魔糸のストックに貢献してください。

・すっぽんぽんになる

・綿花を集める

・糸を集めて闇商人に売る

・蚕さんを手なずけて養蚕家に届ける

・蚕の死の真相を暴く