イルミンスール魔法学校

「やはり桜には、他を圧倒する美しさがあるな」
　薔薇の学舎があるタシガンの都に、ある日綺麗な桜の木が花を咲かせました。
　なんとこの桜、日本からわざわざジェイダス・観世院（じぇいだす・かんぜいん）が取り寄せて植樹したものなのだそうです。美しいものが好きなジェイダスは、どうしても日本の桜が見たかったようです。
　その庭園は薔薇の学舎内に留まらず、校舎外にも広がるほどの敷地です。

　ところが、思う存分桜を愛でたジェイダスは満足してしまったのか、庭園まで作らせておきながらその場所の管理を、イエニチェリであるルドルフ・メンデルスゾーン（るどるふ・めんでるすぞーん）に任せて校長室に戻ってしまいました。

「参ったね……しかしまあ、せっかくの機会だ。お花見でもしようか」
　ルドルフはそう言うと、パートナーのエリオ・アルファイ（えりお・あるふぁい）と共に生徒たちを庭園に誘いお花見をするため、各学校に文書を送りました。そこには、こう書かれてありました。

『薔薇の学舎で桜を美しく観賞する会』
せっかく美しい花を見るのであれば、美しい場所で美しい人が美しく見るべきだと思う。
つまり、このお花見に参加出来るのは、「美しい人」だけだよ。
我こそは美しい、と思う人のみ、薔薇の学舎に来てくれたまえ。
美しい君の来訪を待っているよ。

　どうやら、このお花見には美しい者のみが参加出来るようです。
　それにはおそらく、持っていくお弁当や花見道具、花見での立ち振舞いなども含まれているでしょう。
「ルドルフ、こんなことを書いて人が来なかったらどうするんだ？」
　生真面目なエリオは書面を見て心配しますが、ルドルフは笑って答えます。
「薔薇学以外にも美しい生徒はいる。きっと集まってくれるさ」

　さて、この一風変わったお花見は、成功するのでしょうか？

どうもこんにちは、灰島懐音です。
前回予告通り、今回はほのぼのお花見シナリオですよ。薔薇の学舎で、ですが。

さて、薔薇学生徒向けに見られる本シナリオですが、他校の生徒が参加できないなんてことはございません。
また、外見性別が女性の方は薔薇の学舎の敷地内に入ることが出来ません。
ただ、庭園は薔薇の学舎の外にも広がっていますので、そちらで花見を楽しむことが出来ます。

その代わり、「美しい方」限定ですが。

「僕はここが美しい！」「私は○○なら美しい！」など部分的にでも美しさを持っている方でなければ、ルドルフが機嫌を損ねるかもしれませんよ？

お花見当日は、何かしらの方法で美しさをアピールしてください。
なお、そのアピールがないと「美しくないのでは」と思われてしまうので、

「美しさをここで主張する」などとお書きください。
ご協力、どうぞよろしくお願いします。

※外見性別が女性の場合の注意書きを追記いたしました。

・美しく料理をつくる

・美しく場所取りをする

・美しくエリオと話す