イルミンスール魔法学校

「鷽の巣がなくなっている？」
　大神　御嶽（おおがみ・うたき）が、散楽の翁に聞き返しました。
「正確には、移動したと言うべきでしょう」
　散楽の翁が説明しました。
　メイちゃんたちの制作者であった散楽の翁は、彼女たちの現在の体組織の元素材となる物質を求めて、テンコ・タレイアたちに鷽の巣歩調査させたのですが、すでに鷽の巣があった浮き島はなくなっていたのでした。
　もともと半島であった鷽の巣のある島は、ヴィマーナ母艦の激突によって大陸から離れて島となった物です。そのとき、二つに割れた半島の大きな部分は、気流に乗って彷徨える島となり、パラミタ大陸を周回しています。残った小さな島が、鷽の巣のある島なのでした。
　本来であれば安定していたはずの鷽の巣のある島が移動したのは、おそらくは大規模な気流の変化によって、彷徨える島のように周回軌道に乗ったためと思われます。そして、大規模な気流の変化の原因は、ポータラカの消滅による地形の変化であろうと推測されました。
「つまり、急いで鷽の巣を見つけないと、ケンちゃんを修復できないと言うことですか」
「幸いにして、娘たちが移動した島を追跡していますので、急げば辿り着けるでしょう。それと、今ひとつの懸念材料は、未だ、あのイレイザー・スポーンが消滅していないと言うことです」
　大神御嶽に散楽の翁が言いました。
　コウジン・メレへの憑依を解除させることに成功はしましたが、まだその一部は消滅せずに逃げているようです。
「まだ、メレの体内では私の一部が抗体として働いていますが、残っていたイレイザー・スポーンの細胞を駆逐するときに、それと繋がる外部の存在を感知しています。もはや弱体化して実害はほとんどありませんが、憑依型のために注意は必要です。おそらくは、肉体の再構築のためにあれも鷽の巣を目指すでしょう」
　つまりは、鷽の巣でケンちゃんの素材となる銀砂を確保すると同時に、イレイザー・スポーンにもきっちりと止めを刺さないといけないと言うことです。
　相談の上、大神御嶽とメイちゃんたちは、散楽の翁たちと一緒に鷽の巣を追いかけることにしました。

　さて、そちらであわただしくなっている一方、そんなの関係ないと言う人たちも大勢いるわけで、そちらは各都市でのんびりとしているようです。
　はたして、この日は、何が起こった、あるいは、何も起こらなかった一日なのでしょうか。

　前回に引き続き、休日＋です。ちなみに、ナンバリングは１４ですので。
　時期的に、うそともリンクしています。そのため、公開は４月１日以降の予定です。原則、シナリオ内の日付は４月１日であるとします。

　パターンとしては、いつもの休日シナリオとして、自由な行動が可能です。

　鷽の巣にむかう人たちは、乗り物を調達する必要があります。飛空艇やイコンなどで移動してください。基本的に、あっさりと現地に到着できることとします。
　鷽の巣では、毎年のような鷽の被害に遭うことは可能です。
　ただし、鷽の能力は、言ったことを本当にしてくれるのではなく、潜在的な意識を本人の意思を無視して勝手に具現化するものですので、この点を勘違いしないでください。
　つまり、基本的に、「※※ができる」「※※をもっている」というような願望を口に出して言ったからといって、それを実現してくれる都合のいいものでは決してないと言うことです。
　むしろ、酷い目に遭うように曲解されるものと考えてください。言葉遊びのレトリックは最大限に拡大解釈されます。たいていは「そんな意味で言っていないのに……」と言うことになりますので御了承ください。
　話の流れとしては、イレイザー・スポーンが一行にくっついていって、鷽の巣で決戦と言うことになります。なにしろ、鷽も一緒ですから、なめてかかるとあっけなくやられる事態になる予定です。

　お話的には、このあとのシナリオの流れは、メイちゃんたちのマスターたちの復活の回と、可能な回数の休日シナリオで全体の締めという感じですので、やり残しのないように頑張ってください。

・休日をのんびり過ごす

・俺キャンペーン続行中

・鷽の巣に行く

・イレイザー・スポーンを倒す

・ケンちゃんを復活させる