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シナリオガイド

家族だったり友達だったり。浮遊大陸でのささやかなひととき。
シナリオ名:Welcome.new life town / 担当マスター: 沢樹一海

 
※このシナリオはフリーシナリオです。アクションを掛ける際に必要な情報は、全てマスターコメントに記載してあります。
 ガイド本文にあるのは基本的にNPC家庭事情なので、フリーで楽しみたい場合はマスターコメントを参照いただければ問題ありません※




 イルミンスール魔法学校の学生寮の自室にて、ムッキー・プリンプト(以下むきプリ君)は優雅にプロテイン入りの紅茶を飲んでいました。
 上流階級の貴族になりきったような余裕のある仕草で、カップを口元に持っていきます。ですが、その表情はどこか憂いを含んでいました。
 何を隠そう、むきプリ君は――
 最近、女子の口にホレグスリを突っ込む気になれないのです。
 ナンパもあまり、気が進みません。
 玉砕するからというのは関係なく、心のどこかでブレーキが掛かってしまう。そんな感じです。
 恋に悩む乙女のように瞳に星を煌かせ、むきプリ君は溜息を吐きます。
 そして、紅茶を豪快に一気飲みするとテーブルに置かれていた封筒の束を手に取りました。日々ホレグスリばかり製造している彼は、自分宛の郵便物を長い間放置していたのです。その殆どがダイレクトメールやダイレクトメールや借金の督促状なので特に問題は無いのですが――
「……む?」
 そこで、むきプリ君の手が止まりました。差出人の欄に『チッチー・プリンプト』と書かれた封筒があったのです。中から便箋を取り出して文面に目を通した彼は、絶叫しました。
「な、何だとぉっ!?」
 椅子を蹴立てて立ち上がったむきプリ君の手から、真っ二つになった便箋が舞い落ちます。それを合わせて現れる一文は、以下のようなものでした。
『最近、小型結界装置という物を手に入れてな。儂もパラミタの各地へ行けるようになった。手始めにというわけではないが、久々に会おうではないか。お前の造っているホレグスリなるものも見てみたいしな。ということで、イルミンスールまで行くから覚悟しておけ! わっはっはっ!』
「……な、何ということだ……!!!」
 ――ホレグスリ量産の件が、バレた。
 むきプリ君は、顔面蒼白になってぶるぶると震えていました。彼の絶叫を聞いて、プリム・リリムが別室から出てきます。
「どうしたの? ムッキー。退学命令でも出た? それとも、死刑宣告?」
「似たようなものだ……!!!」
「え、ええっ!?」
 何を隠そう、チッチー・プリンプトとは彼が畏怖してやまない――息子の2倍はある筋肉を持つ、豪快な鉄拳親父なのです。性質や性格が極めて自分と似ている事に、むきプリ君は気付いていません。
「お父様にホレグスリを没収されるぞ……!!」

              ◇◇◇◇◇◇

 その翌日。
 ツァンダ某所の広場で、ワイバーンが羽を休めています。その様子を、ピノ・リージュン(ぴの・りーじゅん)は足元から楽しそうに見上げていました。最近増えたペットの猫を抱いて、「おつかれさま!」とか「おなかすいた?」とか、そんな事を言っています。
 それを、ラス・リージュン(らす・りーじゅん)とワイバーンの飼い主であるトルネ・スリーウォンズは、彼女から数メートル離れた場所で聞いていました。
 ――彼等は彼等で、話をしながら。
「小型結界装置?」
「パラミタと地球が繋がってからもう随分経つだろ? 地球から一般の人が上がってくるのも珍しくなくなったからな。結界装置もコンスタントに造られるようになって、最近になって格安パックが出たんだ」
 ハードカバーの本が文庫化するようなものでしょうか。

「で、今日はそれの仕入れに来たんだ。……まあ、ツァンダにある商店を見てまわりたかったってのもあるけど」
 配送の関係で、この装置についてはツァンダで仕入れるのが一番安く済むのだそうです。しかし、トルネの目的はむしろ後者だったのでしょう。彼の表情は、輝いていました。
「……ん?」
 そこで、ラスは携帯の着信に気付きました。電話の相手はシグ・シアル。大学の経済学部教授をしている知人です。
「今日、リンがパラミタ大陸に上がってきている」
「は……?」
 リンとは、娘である“ピノ”を亡くした女性であり、つまりはラスの母親です。未だに娘の死に囚われている彼女とは顔を合わせづらく、ピノと契約して以降、会いに行ったのは一度だけ。
 彼は思わず、トルネの方に目を向けます。彼女がパラミタに来た、その理由は――
「小型結界装置を手に入れたから、観光に来たのだそうだ。既に空京で落ち合い、今はツァンダに向かっている。後1時間程で着くだろう」
「何だその事後報告! 手に入れたって、どうせお前が装置渡したんだろーが。……俺は会わないからな」
「……定期的に顔を合わせていれば思い出す事もあるかもしれん。そうだろう?」
「…………」
 淡々と声音を低めて言うシグに、ラスは僅かに視線を落としてから言いました。
「……分かったよ」
 それから、ピノを振り返ります。
「ピノ、これからどっか行くって言ってたよな?」
「あ、うん! ワイバーンの放牧場みたいなところがあるから、トルネ君とそこに行きたいなって。どうしたの?」
「いや……、居場所を確認しときたかっただけだ。楽しんでこいよ」
「? ……うん!」
 ワイバーンを撫でながら、ピノは元気に頷きました。
 彼の態度に内心で、小さく首を傾げながら。
 
 

担当マスターより

▼担当マスター

沢樹一海

▼マスターコメント

2012年11月6日:追記
【本シナリオにおけるGAの定義について】【小型結界装置について】の項目を追加いたしました。



大事なことなのでもう1度……フリーシナリオです。

非契約者である普通の地球人をパラミタ各地に招待し、契約者達の生活風景を見てもらおう。というテーマのシナリオになります。
シナリオ内期間はありません。秋から冬にかけての肌寒い季節の中のとある一日、となります。

ガイド本文に出ている地球人は家族設定ですが、友達でも上司でも幼馴染でも、関係性は問いません。

ルールが複雑な為、以下をよく確認の上ご参加お願いします

※特殊ルール1※
LC枠1つにつき1人分、普通の地球人を追加することが出来ます(LCを追加した分、複数人可能です)。

LCの欄には必須項目として
「名前」
「MCとの関係」
「性別、外見性別」
「性格」
「年齢」
「髪色、髪型、簡単な容姿」
を記入してください。後半部分は描写する為というよりは私がイメージする為のものとなりますが、ご協力よろしくお願いします。
上記の必須項目の下に、地球人のアクションをお書きください。

地球人をパラミタに招待するには、アイテム『小型結界装置』が必要になります。空京で会う場合は本来必要無いアイテムですが、シナリオの性質・便宜上、装備をお願いいたします。(矛盾が生じるので空京シーン上では装置について触れませんが、装備が確認出来ない場合はアクション失敗となりますのでご注意ください)
アイテム「小型結界装置」はキャラクタークエスト「【シャンバラ図書館】『建国の絆』第一部・前編」で手に入ります。

また、過去にリアクション上に登場している場合は、そのリアクション名とページ数をお書き添えください。

◎MCを地球人枠とする事も可能です◎
例:LCがこっそり地球人を呼び出して、MCの隠れた一面を聞く場合等。

この場合、MC枠に描写してほしいLCのアクションを。
そのLC枠に地球人のアクションをお書きください。
それぞれの1行目には、そのアクション欄が“誰用”なのか明記をお願いします。
(描写対象LCがMC扱いになるという事です。MCとLCでは文字数に違いがありますので、少々ややこしくはなりますがよろしくお願いします)
注:MCの欄に地球人のアクションを書くのは不可といたします。

地球人枠として使用した場合、リアクション中にそのMCLCは登場しません。

※特殊ルール2※
MCLCの別行動を可能とします。

それに伴い、MCの複数行動、LCの複数行動を解禁いたします。

◎複数行動の基準◎
1つのシーンで描写可能→単一行動。
別舞台・別シーンに移行しなければ描写不可な場合→複数行動。

◎複数行動の場合◎
・1キャラクターの2つめの行動枠として、「地球人枠」同様に別LC欄をご使用ください。
 この場合、キャラクターがAという場所に行き(1枠目)、後日にBという場所で別行動(2枠目)という事が可能です。
 2枠目には「○○用アクション(2枠目)です」とご記入ください。

・アクション1枠につき1行動です。1枠に2行動書かれていた場合は、1行動のみ採用となります。
・その為、1枠の中に箇条書きで複数行動を示すのはご遠慮下さい。
・1行動の中の詳細としての箇条書きは可能です。

◎単純なMCLC別行動の場合は、該当キャラクターのアクション欄を通常通りご使用ください。

※NPCについて※

<公式NPCについて>
このシナリオでは、1GA(グループアクション)中最低1人、地球人を追加した上で、公式NPCを誘う事が可能です。公式NPCについてはこちらを参照ください。

公式NPC1人につき、LC1枠をご使用ください。
・アクションの掛け方は※特殊ルール1※に準じます。

・NPC枠となるLCの欄には「○○を誘います」とお書きください。
 基本的には、この一文のみで問題ありません。
(個別で公式NPCを登場させる場合は、どうしても描写量が多くなる為の措置となります。ご了承ください)
 NPCのアクション=行動 を書いてしまうと、確定ロールになってしまいますのでご注意ください。

・公式NPCとの関係称号は必須ではありませんが、なるべくセットしてご参加ください。関係称号が無い場合は、アクション失敗の可能性もあります。

また、公式NPCであっても、『すぐに来ることの出来ない場所にいる』NPCは呼び出せません。

上記以外は、特殊ルール1、2を参照してアクションを掛けてください。
(特殊ルール2の使用で、
 例:LCとNPC、MCとLC で別行動、というのも可能になります)

<他NPCについて>
私のマスターページ内にある「現在生存しているキャラクター」を誘う事が可能です。

ガイド本文にてむきプリ君、プリム・リリム、ラス・リージュン、ピノ・リージュン、トルネ・スリーウォンズのそれぞれの予定を示していますが、今回はシナリオ内期間を設定しませんので、ガイドの前後、全く関係のない日を使って普通に誘っていただくことも可能です。
その場合、いつもの4人はいつも通り一緒にいるかもしれませんし、いないかもしれません。

私の個人管理NPCにアクションを掛けていただく場合はLC追加は必要ありません。


【本シナリオにおけるGAの定義について】
・1アカウントのみの中での地球人(及びNPC)呼び出しも「1GA」でカウントいたします。
 呼び出し最小例(公式NPC無し):MC、LC(地球人枠) ☆この2名のみで1GAとなります。
 呼び出し最小例(公式NPC有り):MC、LC(地球人枠)、LC(公式NPC枠) ☆この3名で1GAとなります。
(私の管理NPCにアクションを掛けていただく場合は、公式NPC無しと同じ扱いとなります)

【小型結界装置について】
・地球人1人につき、装置を1つ装備してください。地球人2人の場合は、装置は2つ必要です。

・地球人を呼ばない場合、小型結界装置の装備は必要ありません。
(シナリオの性質上、1GA上において最低1人は地球人を呼び出してください)

・装置の装備は、「地球人枠」として使用するLCに装備する(MCを地球人枠とする場合は例外として、MCに装備する)が望ましいですが、
 2MC以上でGAを掛けたい→例:1MCが親族を2人呼び出したいが装置の都合がつかない。
 等の場合は、
「1GA中で呼び出した地球人の合計人数分、GA内で数が合っていれば」問題ありません。特に装備場所、装備キャラは問いません。
 装備が確認出来れば服装欄でも構いません。

追記は以上となります。よろしくお願いいたします。



それでは、よろしくお願いいたします。

▼サンプルアクション

・地元で地球の友人と遊ぶ

・友達がモンスターに襲われる!?

・PCの家に遊びに行く

▼予約受付締切日 (既に締切を迎えました)

2012年11月04日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2012年11月05日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2012年11月09日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2012年12月10日


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