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イルミンスールの日常~新たな冒険の胎動~

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シナリオガイド【イコン参加可】

次なる冒険の予感を胸に、生徒たちは今日を過ごす。
シナリオ名:イルミンスールの日常~新たな冒険の胎動~ / 担当マスター: 猫宮烈

 エリュシオンの世界樹ユグドラシルの手引きを受け、イルミンスールを二度に渡って襲撃したニーズヘッグが、エリザベート・ワルプルギス(えりざべーと・わるぷるぎす)と数名のイルミンスール生徒と契約という形で仲間に加わり、そして新たな年を迎えました。
 
●イルミンスール:校長室
 
『……以上報告したように、今はまだ烏合の衆ですが、ここにもしミスティルテイン騎士団と肩を並べる勢力が加担するようなことになれば、EMU内で反シャンバラ勢力が過半数を上回る可能性も……』
「うむ……」
 校長室に一人、アーデルハイト・ワルプルギス(あーでるはいと・わるぷるぎす)が難しい顔を浮かべ、水晶を通じて誰かと話をしていました。
「……分かった。こちらの方で手を打っておこう。おまえは引き続き監視を続けよ」
『分かりました。では、これで』
 会話が終わり、輝きを失った水晶に、アーデルハイトの複雑な表情が映し出されます。
「堪え性のない者どもめ。……ま、仕方あるまい。それが人間という生き物じゃからの」
 一人呟き、アーデルハイトが紙とペンを出現させます。それらはアーデルハイトが頭に思い浮かべた言葉を刻むべく、ひとりでに動き出しました。
 
 特別講義のお知らせ
 
 皆、充実した冬休みを送ったものと思う。
 
 明けて早速じゃが、特別講義を開く。
 講師は私が務める。講義内容は『今現在のEMUについて』じゃ。
 休みボケの頭では付いて来れぬぞ? 心して参加するのじゃ。

 
 日時と場所、最後に自らの署名を刻み、アーデルハイトがうむ、と満足気に頷きます。
(……この策は、諸刃の剣でもあるがの。
 じゃが、無関係のままにしておくのも、もう無理じゃろうて)
 
 自分は何のために魔法を学び、イルミンスールの生徒として、身に付けた力を行使しているのか。
 
 新年をパラミタで迎えた生徒たちの中には、そんな声を自らに問いかけている者もいる、アーデルハイトはそう感じていました。
(事態を知らせぬままには、もうしておけぬ。それはおまえたちが、様々な事を経験してきたが故。
 ……私は先達者として、それを喜ばねばな)
 
 心に呟いたアーデルハイトが、紙を紙飛行機のように飛ばすと、それらは複数枚に分かれ、それぞれが鳥のように飛んでいき、イルミンスール各地へと貼り出され、やがて生徒たちの目に止まることになるのでした。
 
 
●イルミンスール:ミーミルの部屋
 
「それじゃ、行ってきますねぇ。夜までには戻りますよぅ」
「はい、行ってらっしゃい、お母さん」
「ったく、メンドくせぇなぁ……。しかもテメェと一緒かよ」
「つべこべ言わずに付いて来るですぅ!」
 
 部屋を出ていくエリザベートとニーズヘッグを、ミーミル・ワルプルギス(みーみる・わるぷるぎす)が見送ります。二人――片一方は今は人の姿を取っているだけだが――は今日は一緒に行動するとのことでした。
(私は何をしましょう……?)
 そんなことを考えていたミーミルが、扉の叩かれる音に振り向いて応対に出ます。
 
「やあ、ミーミル」
「ちびねーさん、来たでー」
「姉さま、ネラちゃん!」
 来訪者は、ミーミルの『姉』と『妹』のヴィオラネラでした。
 
「来てくれて嬉しいです。あ、どうぞ入って下さい」
「ああ、いや、ここでいい。……入ってしまうと、せっかくの決心が揺らいでしまいそうなのでな」
「えっ……どういうことですか?」
 首をかしげるミーミルへ、ネラがヴィオラを見つめ、視線に答えたヴィオラが自分たちの決心を告げます。
 
「ミーミル。……私たちは再び、旅に出ようと思う。
 私たちと同じ“聖少女”を見つけ出し、可能なら保護する旅にだ」
 
 
●イルミンスール:修練場
 
「ファイア・イクスプロージョン!」
 
 修練場にリンネ・アシュリング(りんね・あしゅりんぐ)の詠唱が響き、ターゲットに火球が炸裂します。
 本人がかなりの自信を持っている炎熱属性魔法の具合に、しかしリンネの表情は晴れません。
(う〜ん……私ももっと色んな魔法が撃てた方がいいのかなぁ?)
 そう心に呟くリンネの胸中には、ロイヤルガードの地位にありながらさしたる実績を残せていない自分への焦りがあるようにも見えました。
 
(リンネ……焦ってもどうにもならないんだな。
 ま、ボクが言っても分からないし、ボクは見てるしかないんだな)
 そんなリンネの様子をモップス・ベアー(もっぷす・べあー)が見守っていたところへ、フィリップ・ベレッタ(ふぃりっぷ・べれった)ルーレン・カプタがやって来ました。
「こんにちは、モップスさん」
「キミも魔法の訓練をしに来たんだな?」
「いえ、ルーレンさんがこの前乗った機動兵器にもう一度乗りたいとのことで、モップスさんとリンネさんにも協力をお願いしに来たんです」
「イルミンスールにもアルマイン用の基地と訓練場が出来たって聞いたよ! せっかく僕たちのアルマインがあるんだし、もっと上手く乗りこなせるようになっておいて損はないと思うよ!」
「ルーレンさん、あれは僕たちの、というわけでは――」
「フィリップ、細かい事は気にしちゃダメ!」
 
 ルーレンの言うように、イルミンスール地下から発見された『イルミンスールのイコン』であるアルマインは、イルミンスールに基地が設けられ、そこでメンテナンスと製造――製造方法は明らかにされていないが――が行われていました。
 また、訓練場も整備され、そこではアルマインの模擬戦が出来るようになっていました。
 
「もちろん、僕自身の魔法の研鑽も忘れないつもりです。時間があったらお邪魔させてもらうかもしれません」
「分かったんだな。リンネに今のことを伝えておくんだな」
 フィリップとモップスがそれぞれ頷き、そして二人を見送って、モップスがリンネに今話したことを伝えに行きました。
 
 
●イルミンスール:カフェテリア『宿り樹に果実』
 
「はいどうぞ、豊美さん、馬宿さん」
「わー、ありがとうございますー。……はぁ、温まりますねー」
「そうですね、おば……豊美ちゃん」
 
 生徒の姿がちらほらと戻り始めたカフェテリア『宿り樹に果実』では、ミリア・フォレスト(みりあ・ふぉれすと)の作った飲み物を受け取った飛鳥 豊美(あすかの・とよみ)飛鳥 馬宿が、ひとときの休息を満喫していました。
「年末年始は忙しかったですから、こういう時間は大切にしたいですねー」
「……豊美ちゃん、何かしてましたか?」
「失礼しちゃいますねー。私も魔法少女として色々と頑張ってるんですよー」
「ええ、豊美さんの話はよく耳にしますわ〜。今日はゆっくりしていってくださいね」
 
 ほんわかとした笑みを浮かべるミリア、そこだけは、時間がゆっくりと流れているようでした。
 
 
●精霊指定都市イナテミス:中心部
 
「よし、セイラン、点けてみてくれるか」
『分かりましたわ、お兄様』
 
 イナテミスの中心部にそびえ立つイナテミス精霊塔を見上げ、ケイオース・サイフィード(けいおーす・さいふぃーど)セイラン・サイフィード(せいらん・さいふぃーど)に呼びかけると、精霊塔の周囲に設置された照明が点灯し、精霊塔を照らし出します。今は昼ですが、ケイオースの作り出した闇によって、四色――赤・青・緑・黄――の照明とライトアップされた精霊塔がはっきりと見えました。
「よし、問題なく動作している。……これで本来の、平和の象徴としての存在意義を果たせるものと思いたいな」
「……ああ、そうだな」
 ケイオースが、隣に立つサラ・ヴォルテール(さら・う゛ぉるてーる)に話しかけ、サラが同意の頷きを返します。
 
 ニーズヘッグ襲撃において、精霊塔は『ヴォルカニックシャワー』と『ブライトコクーン』で攻防に渡る活躍を可能にしましたが、本来この塔は、人間と精霊とが手を取り合って暮らしている象徴として存在していました。
 シャンバラは成立を果たしたものの、エリュシオンの動きが止まったわけではありません。先の戦いで、精霊塔が戦いに投じられた時の脅威はエリュシオンにも伝わっているでしょう。
「……何らかの動きを見せてくるのは、避けられんだろうな。
 その時にはこの塔と、カヤノとセリシアに動いてもらうしかないだろう」
 
 イナテミスの北方には、カヤノ・アシュリング(かやの・あしゅりんぐ)が治める『氷雪の洞穴』セリシア・ウインドリィ(せりしあ・ういんどりぃ)が治める『ウィール遺跡』があり、それらの傍に建設された『雪だるま王国』『ウィール支城』と共に、北方、東方より迫る敵――ここでの仮想敵は、ほぼエリュシオン一択――に対処することが期待されています。
 
「ですが、それも南方のヴァイシャリーの存在があってこそ。もしヴァイシャリーが落とされるようなことになれば……」
 精霊塔から出てきたセイランが、万が一と付け加えた上で可能性を口にします。
「その時は、メイルーンとヴァズデルにそれぞれの守りを託し、私たちで対処せねばならんだろうな」
 サラが、龍でありかつ精霊でもある者たち、メイルーンヴァズデルに触れます。
 実質、氷雪の洞穴はメイルーン、ウィール遺跡はヴァズデル、そしてイナテミス中心部はイナテミス精霊塔と、最近数を増やし始めたゴーレムやガーゴイルなど(通常は土木作業などに従事している)が配置されているため、多方向から同時に大戦力を差し向けられない限りは、相応の守りがあることになっています。
 その上で、五精霊(と配下の精霊)による機動兵力を有するイナテミスは、シャンバラ東方の戦況を左右しかねない立場に立たされているのかもしれません。
「……だが何よりも俺たちは、戦いが起きないのを望んでいる」
 どこか願いにも聞こえるケイオースの言葉に、セイランもサラも、今は頷く他ありませんでした。
 
 そんな状況の中、始まる一日。
 さあ、あなたは何をして過ごしますか?

担当マスターより

▼担当マスター

猫宮烈

▼マスターコメント

 猫宮・烈です。
 
 『イルミンスールの大冒険』を終え、次キャンペーンに向けての『中休み』、いわゆる普通の日常シナリオです。
 但し、中休みと言いつつ次キャンペーンのプロローグ的な内容もリアクション中に盛り込む予定です(故にキャンペーンシナリオ扱いになっています)。
 
 今回のシナリオは、ニーズヘッグ襲撃、および紅白歌合戦の後(新年を迎え、冬期休暇明け)の話です。
 
 場所がイルミンスール(とイナテミス)である以上、学校優先はイルミンスールにありますが、もちろん、他校の生徒も参加可能です。
 時間は一日の間(午前中〜夜)で、NPCたちはガイドに出てきたような振る舞いをしています。
 欲張ってあちこちに行こうとするアクションをかけても、一つの場所でしか採用されない場合があります、ご了承下さい。
 また、イルミンスールとイナテミス以外にアクションをかけた場合も、採用が極端に減る可能性があります(ザンスカール家は認めます)。
 
 アーデルハイトの特別講義の内容については、後に発表するキャラクタークエストでも取り扱います。
 アーデルハイトに直接聞きたいことなどありましたらどうぞ。
 
 イコン(というかアルマイン)参加も可です。
 この機に『アルマインの乗り手』になってみるのもオッケーです。イルミンスール生はアルマインを持っていなくても乗れます。
 愛称をつけるのもアリでしょう。
 ただ、このシナリオで扱うのはアルマインシリーズだけです。他のイコンはなかったものとして扱いますので、ご注意下さい。
 
 武装については、前回のキャンペーンで多少追加された分もあるので、ここで改めて示します。
 (お試しの意味もあります、次のシナリオではまた変わっているかもしれませんが、ご了承願います)
 
 
 アルマイン・ブレイバー:近接兵装と狙撃兵装を選ぶことが出来ます。
 アクションの最初に、どちらの兵装を選んだか分かるように書いておいて下さい。
 
 ●近接兵装:
 マジックショット+マジックシールド
 →低威力の魔弾を連射する。射程は短いが、連射速度は最も速い。
 →シールドの内側にショットを格納、その状態で使うことも出来る。
 
 マジックソード
 →片手でも扱える剣。両手で持つ時は、シールド+ショットを背面に背負う。
 
 マジックチャージャー
 →数秒間、爆発的な加速力を得る推進機構。起動時は羽が強い魔法光を放つ。
 
 ●狙撃兵装:
 マジックライフル
 →高速・高威力の魔弾を撃ち出すライフル。射程は最も長い分、魔力消費も最も大きい。
 
 マジックミラージュ
 →数十秒間(マジックチャージャーより長く、マジックジャマーよりは短い)、機体に光学迷彩をかける。
  起動時は羽がぼんやりと淡く光る。
 
 
 アルマイン・マギウス:大火力兵装と支援兵装を選ぶことが出来ます。
 アクションの最初に、どちらの兵装を選んだか分かるように書いておいて下さい。
 
 ●大火力兵装:
 マジックカノン
 →マジックショットよりも多量、高威力の魔弾を連射する。射程はやや長。
  仕様を前回より変えました。
 
 マジックロケット
 →球体の魔弾を発射、地面や壁に当たると弾ける。射程は中くらい、連射は出来ないが威力が高く、大量の敵を巻き込める。
 
 マジックシャワー
 →榴弾砲のように、上空に撃ち出し敵の上方から魔弾を降り注がせる。
 
 ●支援兵装:
 マジックヒール
 →味方のアルマインを修理出来る。
  修理出来るのは、部位が存在している場合のみ(攻撃で部位を失っていた場合、それを再現することは出来ないということ)。
 
 マジックマイン
 →浮遊する機雷。投げつけることも可能。威力は最も高い。
 爆発するまでの時間を調整出来(最大で1日)、敵意を持った存在が近づいても爆発する。
 
 マジックジャマー
 →約1分間、敵機動兵器が情報を取得するのを困難にする。
  使い方はマジックマインと同じ。
 
 訓練では、これらの武装は非殺傷性になります。
 
 
 それでは、充実した一日が過ごせますよう。

▼サンプルアクション

・アーデルハイトの特別講義を受ける

・それぞれの場所で思い思いに過ごしてみる

・魔法の訓練に没頭する

・アルマインの操縦に習熟する

・イナテミスで一日を過ごす

▼予約受付締切日 (既に締切を迎えました)

2011年02月05日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2011年02月06日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2011年02月10日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2011年03月09日


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