シャンバラ教導団

　シャンバラ国際スキー場。
　ここは温泉も楽しむことが出来るため、老若男女問わず、人気のレジャースポットです。

「へ、ふ、は……くっしゅん！」
　と、クシャミしたフィリップ・ベレッタ（ふぃりっぷ・べれった）は、手から落としそうになった“石”をわたわたと必死に掴みました。

「う、わ、わ、わっと……危なかったぁ」

「た、頼むぜ、フィリップ」

　そばに居たレオン・ダンドリオン（れおん・たんどりおん）が身構えた格好のまま口の端を揺らします。

　二人は、スキー場のある山の山頂に来ていました。
　アーデルハイトから預かった魔法の石を使って、雪下ろしをするためです。
　今年は山頂に雪が積もり過ぎ、このままでは雪崩が起きてしまうのです。

　この“魔法の石”を使えば、安全に雪を減らすことが出来るのだといいます。
　そして、これは特殊な魔法なので取り扱いには十分気をつけるように、と二人は注意されていました。

「にしても、この吹雪には参るな……。早いとこ終わらせて、温泉に寄ってこうぜ」

「そ、そうですね」

　レオンにうながされ、フィリップは魔法の石に意識を集中させました。
　そして、彼はアーデルハイトから教えてもらった魔法の言葉を唱え始めました。

　と――。

「へ……へ……へっっくし！！」

「はぅわっ！？」

「「あ゛…………」」

　レオンのクシャミに驚いたフィリップの手を離れ、
　淡く発光しながら雪の中にポシャンっと落ちていく“石”。
　そして、次の瞬間――――


　ずもももももももっっ、と。
　スキー場の山頂に巨大な雪だるまが姿を現していたのでした。


「んま゛っ」

▼巨大雪だるま
　魔法が不完全だったために、暴走状態で暴れています。
　額の光っているところに魔法石があるようです。

　体からは人間大の雪だるまを生み出します。

▼小雪だるま
　巨大雪だるまから生み出された人間大の雪だるまです。
　体当たりや雪玉銃撃で攻撃してきます。
　雪玉には、たまに石や氷の塊が入っています。

▼機晶スノーモービル
　希望者に貸し出されます。
　基本は２人乗りですが、貨物用ソリを連結すれば更に２名乗せることが出来ます。

▼その他
　スキー場にいる客の避難は遅れています。
　また、避難所となっているホテルの方にも小雪だるまが向かっているようです。


　フィリップとレオンは巨大雪だるまの頭部に埋もれています。

・大雪だるまを倒す！

・救助活動！

・ホテル防衛！

・温泉に入ってたら、キャー！