百合園女学院

「ここが薔薇の学舎か……。俺達が通うことになる学校か……」
　タシガンに設立されている、薔薇の学舎に足を踏み入れた、長い銀髪の青年はその独特の校舎を眺めて呟きます。
　彼の名前は、フェンリル・ランドール薔薇の学舎に新しく通うことになった、北欧育ちの青年です。
「さて、無事に着いたのはいいが、知り合いもいないし、この学校についても詳しくは知らないのだよな……」
　その時。「ランディ」と呼ぶ声が聞こえます。
　先日パートナーになったばかりの吸血鬼ウェルチの声です。
　ちなみに『ランディ』という呼称は、本名を嫌っているフェンリルの愛称です。
「ランディ。どうやら、この学校にはイエニチェリと言う特別な階級の生徒がいるようだ」
「イエニチェリ？」
　予備知識が全くなかったフェンリルが顔に？マークを出します。
「この学校の校長、ジェイダス・観世院（じぇいだす・かんぜいん）の親衛隊のようなものらしい」
　ウェルチが入学パンフレットを見ながら説明します。
「それは、誰でもなれるものなのですか、ウェルチ？」
「いや。どうやら上限人数が決まっているらしい。現在はまだ空席が残っているらしいが」
　それを聞いてフェンリルが顎に手を当てます。
「折角入学したのなら、上の階級を目指すのも面白そうですね……」
「私としても、ランディがそのイエニチェリとやらになれれば誇りに思えるかもしれないが」
　フェンリルの言葉にウェルチも軽く相槌を打ちます。
「ウェルチ。俺がイエニチェリになれたら嬉しいですか？」
　理知的な顔を少し意地悪くしながらフェンリルが言います。
　するとウェルチは、顔を赤くして横を向き「誇りに思うだけだ！　それ以外の感情は無い！」と言い放ちました。
「分かりましたよ。とりあえずそのイエニチェリになるためにはまず、そのイエニチェリ本人の話を聞いた方がよさそうですね」
　ウェルチからパンフレットを借りると、現在のイエニチェリの一人ルドルフ・メンデルスゾーン（るどるふ・めんでるすぞーん）の学舎、そしてイエニチェリについての説明会があるらしいことが分かりました。
「これは、拝聴しておいた方がよさそうですね」
　そしてフェンリルがパンフレットを覗きこんでいると、他にも催し物があるようでした。
「馬上試合ですか。騎士を育成する、学舎らしいですね。何々、自分の愛馬での参加はもちろん、白馬の貸し出しもする。ふむ……え？」
　パンフレットを読み進めていたフェンリルの口が開きます。
「希望者は自転車の参加でも可！？　それ以外は不可。ふざけているんですか」
「本気なんじゃないか？　優秀者への褒美は校長の熱い抱擁とキスだそうだ」
　ウェルチも呆れた様子で言います。
「まあ、構いません。この二ヶ所には顔を出すとしましょう。それまでは、校内の散策をしましょう。面白い施設や俺達を導いてくれる先輩方との出会いがあるかもしれませんしね」
　そう言うと二人は薔薇の学舎の校内を歩きだしました。
　
　あなたは、先輩として新入生にどんな背中を見せますか？
　あなたは、新入生として何を知り学びたいですか？
　
　そのはじめの一歩がここにあります。

　初めまして＆こんにちは。
　茨城はるかです。

　今回のシナリオは、薔薇の学舎の特殊性を新入生の方にご説明するものです。

　ご参加は学校問わず、新入生、在校生、卒業生、他校生、皆様ふるってご参加ください。
　ただし、マニュアルを読んで頂きますと分かりますが、薔薇の学舎は「男子校」です。
　外見性別「女性」の方は基本的に入れません。
　実は男の娘で性別がばれても問題ないという方はご参加くださっても構いませんが、リアクションの都合上男性だとばれる可能性が高いです。
　百合園女学院に通う男の娘はご注意ください。

　このシナリオでは新入生ＮＰＣである、フェンリルとウェルチは各所に出没すると思いますが、ＰＣ様は行動場所及び行動は一つに絞ってご参加ください。
　いくつもの行動をとろうとするのはダブルアクションにあたります。
　また、ＭＣとＬＣが別々の場所で別々の行動をとることもダブルアクションにあたりますのでお気を付け下さい。
　ＬＣは基本的にＭＣのサポートとして行動します。ですので、ＬＣが別の場所でＭＣのために行動することはダブりアクションにはなりません。

　複数のキャラクターで一緒の行動を行う「グループアクション」をとる方は、【ＧＡ名】、誰かとご一緒したい方はお相手のお名前とキャラクターＩＤをアクションにお書き添えください。


　ちなみに、ルドルフの講演会には勿論ルドルフ。
　馬上試合にはジェイダス様がお見えになります。
　展開次第では、二人のパートナーである、ラドゥ様とエリオが出てくる可能性もございます。

　イエニチェリについて学ぶもよし（既にイエニチェリの方でルドルフと共に説明にご参加したい方も歓迎です）、馬上試合でジェイダス様にアピールするもよし、学舎を純粋に探検するもよしです。

　ＰＣ様の知らない新たな薔薇の学舎の一面が見えるかもしれません。
　それでは、皆様の楽しいアクションを心待ちにしております。

・ルドルフの説明会に参加する。

・馬上試合に参加する。

・学舎散策をする。。

・新入生の案内をする。