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白百合革命(最終回/全4回)

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シナリオガイド【イコン参加可】

行こう、友達を助けに。
シナリオ名:白百合革命(最終回/全4回) / 担当マスター: 川岸満里亜


こちらは1ユーザーにつき1アカウント、及び1アカウントにつき1キャラクター(1人格)限定シナリオとなります。

 ダークレッドホールの先。シャンバラではない、異空間。
 イコンで脱出ポットを抱えて、サビク・オルタナティヴ(さびく・おるたなてぃぶ)は、橘 美咲(たちばな・みさき)から聞いた空が光った方向へ飛んでいました。
「人が集まってる?」
 モニターに地上にいる人造人間と思われる若者の姿をした人――光条兵器使いが映っています。
「ロボット型も、同じ方向に……あっ!」
 ロボットもまた、光条兵器使いと同じ方向に向かっていきます。
 そしてその先に、エアバイクのような乗り物を走らせている人物がいました。
 ロボット、光条兵器使いを振り切って、声をあげながらどこかに向かおうとしています。
「助けに来た、後少し、頑張れ!」
 スピーカーを利用してそう声をかけると、サビクは脱出ポットを地上へ下ろしました。
「早くこっちに!」
「威力は発揮できずとも、威嚇くらいには……!」
 脱出ポットの中からレキ・フォートアウフ(れき・ふぉーとあうふ)が飛びだし、エアバイクに乗っていた女性に手を振り、九条 ジェライザ・ローズ(くじょう・じぇらいざろーず)が、キラークイーン(魔道銃)でロボット、光条兵器使いの行動を阻みます。
「白百合団所属マリカ・ヘーシンクです!」
 女性――マリカ・ヘーシンク(まりか・へーしんく)は大声を上げながら、敵を振り切って皆の方へバイクを走らせました。
 そして、バイクから飛び降りて皆の元へとジャンプしました。
「おかえりなさい!」
「無事でよかた!!」
 美咲とレキが抱き留めて、脱出ポットの中へマリカを運びました。
 ポットの出入り口が閉じられたことを確認してすぐ、サビクはポットを抱えて飛び立ちました。
 そして、人造人間のいない場所で再びポットを下ろして、マリカから話を聞き、樹月 刀真(きづき・とうま)が治療をしている、白百合団団長の風見 瑠奈(かざみ・るな)の下に向かったのです。
 瑠奈の状態はかなり悪く、鈴子が魔法での回復を試みても、意識は戻りませでした。
「体内の水分が著しく不足しています……!」
 すぐにローズが、点滴による薬と水分の補給を始めました。
 その間、付近に他に生存者がいないかどうか確認に回っていたレオーナ・ニムラヴス(れおーな・にむらゔす)と美咲は、人造人間たちの動きに、変化を感じ取りました。
「発見されても、近づいてこなくなったの」
「光条兵器を使う方々は、何処かに向かっているみたいです」
 それは川の跡地に隠れていた時に、光条兵器使いが訪れた方向と同じ方向のようです。

 荒野の門の前にて。
 冬山 小夜子(ふゆやま・さよこ)を下ろすと、光条兵器使いは左手の方向へ去っていきました。
 小夜子は門の先で回復されてから、ここに戻されました。しかし、眠気はまだ残っていました。
「く……っ」
 敵に発見されないためにと、小夜子は必死に岩陰まで這って、岩を背に休もうとしたその時です。
「ママ! 愛菜を捨てないでーっ。愛菜いい子にしてるから。ちゃんとママの言うこと聞くからぁぁぁぁー」
 門の前から子供の声が響いてきました。
「ここはどこですか? エネルギーって何のことですか?」
 愛菜という幼子を抱きしめながら尋ねたのは、白百合団班長のヴァーナー・ヴォネガット(う゛ぁーなー・う゛ぉねがっと)でした。
「ダークレッドホールの先の世界です」
 共に現れた藤崎 凛(ふじさき・りん)が辺りを見回し、青ざめた顔つきで言いました。
「エネルギーの世界なの。ママたちは、コントラクターの地球人のエネルギーを百合園をドーンする力に使うの!」
「先ほどの、30代くらいのヴァルキリーの女性が、ママなのですか? 種族も違うようですが……」
「血はつながってないけど、愛菜のパートナーでママなの。ママなのー!」
 凛の言葉に愛菜はそう答えて、大声で『ママ、ママ』と泣き叫び続けます。
 30代くらいのヴァルキリーの女性――。
 小夜子の脳裏に、うっすらとその姿は残っています。
 殆ど意識のない状態で、連れて行かれ回復を施され、そしてここに戻した女性が、多分30代くらいのヴァルキリーの女性でした。
「いけない……!」
 小夜子は頬を叩いて、眠気を追い払い3人の下に行こうとします。
 それが本当なら。門から連れて行かれた場所にいると思われる、ゼスタ・レイラン(ぜすた・れいらん)リン・リーファ(りん・りーふぁ)牛皮消 アルコリア(いけま・あるこりあ)が、ヴァルキリーの女性と戦うことになるかもしれません。
 この劣悪な環境下でパートナーロストに陥ったのなら、成人であっても死は確実です。
「……」
 それともう一つ、怖い事、に気づきます。
 この子に『もしもの事』があった場合、あの人造人間たちを操る――恐らくは絶大な力を持つと思われるヴァルキリーの女性が、大きなダメージを受ける、ということに。
 門の前がパッと光り、再び人々が姿を現しました。
「ボク達が捕まっていた、お家の中にいた人です」
 ヴァーナーが愛菜を抱きしめつづけながら言いました。
 現れたのは、シャンバラで行方不明になっていた人々でした。

 そして。
 そのエネルギー世界にいる者達は、貧血のような症状に襲われ始めました。
 体の中のエネルギーが、急激に奪われていきます。

 同時期。
 シャンバラから、白百合団員のシスティ・タルベルトがリーダーを務める救護艦が出発し、ダークレッドホールに突入しました。
 その少し後。ダークレッドホール――タシガン空峡に存在した赤黒い渦は前触れもなく消滅しました。

○     ○     ○


 百合園女学院の会議室では、会議が行われていない時にも、白百合団員や関係者、協力者が集まり、情報の取りまとめや意見交換が行われています。
『優子お姉さま、大変です……!』
 神楽崎 優子(かぐらざき・ゆうこ)の元に、崩城 亜璃珠(くずしろ・ありす)の行方を探っていた桜月 舞香(さくらづき・まいか)から連絡が入りました。
『崩城さんの反応があった辺りの地下から、大きな砲台が現れました。アルカンシェルに似た形です。その砲身が向けられている先が、ヴァイシャリーの方向のような気がするんです!』
「わかった、地図と映像を送ってくれ。亜璃珠はそこにいるんだな?」
『はい、微弱ですが反応があります。動きはありませんので、この辺りの地下に何かがあるようです」
 舞香は報告をしながら、場所に印をつけた地図と、写真データーを優子に送りました。
 優子はすぐに、地図と写真をプリントアウトし、白百合団副団長のティリア・イリアーノロザリンド・セリナ(ろざりんど・せりな)、教師の立場にある祥子・リーブラ(さちこ・りーぶら)等と共に確認をしていきます。
「古代の兵器、でしょうか……現在の兵器で対抗できるのでしょうか」
 見たこともない兵器の姿に、ティリアも、白百合団員達も恐怖を感じざるを得ませんでした。
「上部が光っているわ。エネルギーチャージに関係ありそう?」
 注意深く写真を見ながら、祥子が言いました。
「……ティリア、イコンを数機出せるか?」
「はい。ネルソン班長が動けると思います。……兵器の破壊が目的でしょうか?」
「緊急事態に備え配備をしておくことと、付近の『基地局』を破壊できるよう準備しておくことが目的だ」
 己の思想を正義と信じ、シャンバラの人々を混乱に陥れようとしている者達がいるのです。
 今を生きる一般の人々に真相を知られることなく、この事件を治めること――それは、この事件を知ってしまった者の使命なのです。

○     ○     ○


 床に大きな魔法陣が描かれた、窓もドアもない部屋にて。
 青みがかった黒髪。青色の瞳のヴァルキリーの女性が、魔道書を手に呪文を唱えています。
 彼女の指には、いくつのも重厚な作りの指輪が嵌められています。
「長く長く生き延びて足掻き続け、エネルギーを生み続けてちょうだいな」
 くすり、と女性は笑みを浮かべました。

担当マスターより

▼担当マスター

川岸満里亜

▼マスターコメント

こちらのシナリオのアクション締切は、12月5日(木)10時30分となります。

こちら白百合革命は、ゲーム性の強いシリアスシナリオですので、通常よりシビアに判定をさせていただいております。
普段よりも各種ルールや現在の状況、マナー等に少し注意してアクションをかけていただければより楽しめるかと思います。
必須ではありませんが、相談推奨となります。

こちらのシリーズはプレミアムシナリオとなります。
・参加ポイントは、MC:200 LC:100 となります。
・リアクションの公開予定が通常のシナリオより1週間長くなります(アクション締切後の変更となります)。

参加申し込みは、1ユーザーにつき1アカウント限定となります。
及び、1アカウントにつき1キャラクター(1人格)限定でお願いします。
魔鎧、ギフトなどのLCにつきましては、武具としてや、スキル目的で利用する分にはLCを追加していただいて構いません。
※シナリオで描写される人格と体は1つとなります。

PL情報とPC情報の違いにご注意ください。
ガイドやリアクションに書かれていましても、PCがその情報を知れる立場ではない場合、知っているとして行動することは出来ません。
NPCから特別に情報を得たという設定や、【御宣託】等のスキルで知ったとすることも不可となります。
PC情報として知らないほうが自然なことは、知らないとして行動をして頂いた方が、無理なく自然な1つの行動ができるかと思います。

アクション外でのPC間で情報の受け渡しを行う場合には、必ず双方のアクション欄にその旨、明記してください。

その他注意事項に関しましては、白百合革命(第1回/全4回)のガイドでご確認くださいませ。

■イコンにつきまして
今回はイコンを用いる作戦に参加する場合、イコンを使う事が出来ます。
2人乗りのイコンをご利用の場合、LCの追加をして頂いても構いません(追加してもLCの描写はありません)。追加しなくても、LCの誰かが一緒に乗っているとして描写させていただきます。

■救護艦について
性別立場関係なく、行かねばならない理由がある方は、同乗して突入したとしていただいて構いません。
特殊だったり大きすぎるものでなければ、一緒に積み込んだとしても構わないです。
イコンはМサイズまでの生物以外の乗り物のイコンのみ乗せる事が可能です(数の制限はありません)。

■ヴァイシャリーに戻れない状態の方
装備品とクラスの変更は不可となります。
スキルは違和感のない範囲で変えていただいて構いません。

■百合園で行われている会議について
外見性別が男性でも、協力者、関係者であれば参加できます。

■異世界にいる人々をテレポートで救出する場合
ダークレッドホールが無くなった為、一度行った人物がテレポートで行く以外に、異空間に行く方法はないかと思います。
そのため、以下のような方法が考えられます。
・なるべく負担がかからない形で、システィが一旦シャンバラに帰還。体力回復(※数週間から数か月かかります)後、システィが術者を連れて再びテレポートで異空間へ向かう。
・古代の力を持つ人物、もしくは誰かが古代の力を手にして再びダークレッドホールを発生させる。そこから術者を送り込む。
・古代の力を手にした人物が、全員をシャンバラに転送させる。
・システィ・タルベルトが全員の転送を強行する(最終手段)。

■契約について
今回、とある2冊の魔道書の『本体』と接触出来る方は、契約を試みる事が出来るかもしれません。
契約に至った場合も、しばらくはLCとしてお渡しすることはできません。
魔道書を手に入れたけれど、契約をせずにNPCに渡す場合は、渡したい相手をご記入ください。

■ダブルアクションについて
目的が2つになってしまうダブルアクションは禁止させていただきます。
ただ、今回はPCの動きによって状況が激しく変わっていくと思いますので、「Aだったら、××する。Aが起こらなければ、△△をする」といったアクションにつきましては、ダブルアクションとは判定いたしません。

今回は最終回となります。
状況を打開する行動がなかった場合、各パートにいるNPCが命と引き換えに終わらせようとしますが、成功するとは限りません。

尚、こちらのシナリオの失敗は、現在共通部分には描かれていない『敵の情報や企てが明るみに出る事(=シャンバラが混乱に陥る)』です。
白百合団的には、最優先事項は友達の救出、『百合園所属者全員生還』となります。

各パートについての情報、一部のNPCの行動についてのPL情報を、近日、マスターページで公開したいと思っております。
アクションの参考にしていただけましたら幸いです。

それでは、アクション楽しみにお待ちしております。

『イラスト』YUMI絵師

▼サンプルアクション

・前回の続き!(白紙対策)

・救護艦に乗っていた

・イコンで大荒野に行く

▼予約受付締切日 (既に締切を迎えました)

2013年11月28日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2013年11月29日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2013年12月05日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2013年12月24日


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