シナリオガイド
チョコが氷の様に硬くなってしまい渡せない! 食べられない!
シナリオ名:バレンタインに降った氷のパズル / 担当マスター:
密巴
それは空京の一角にある、氷像の、臨時展示場での事でした。
閑散とした広場への展示ですが、ここ数日は人なみが絶えません。
大々的な宣伝を耳にした者もいれば、広告のチラシを手渡された方もいます。
たまたま帰路がそこに面していた人もいれば、目的があって訪れた方も多いでしょう。
広場正面にある『AMOR CAFE』は、聖バレンタイン・ディに合わせて、毎年チョコレート作り教室を開いています。同時に『試食会』も開かれるのが常でした。ですが正面の広場へと氷のオブジェを展示する事を企画したのは、今年が初めてです。
メインは、冬の女王をモティーフにした一枚の肖像画で、公開予定は2月14日。
その絵を見に訪れた方も多い様です。
「ちょっと、待っ――!」
当日の会場裏、二階。
焦るような少年の声が響き渡ったのは、日中の事でした。
傍らで料理教室が行われていたその時、一匹の猫が肖像画へと衝突したのです。
結果一部が、瓦解し砕けて落下していきました。普段は大人しい猫のアリスの暴挙に、新は困惑しています。
「あれ、なんだろう?」
午後を待たずして訪れていた人々が、口々に疑問を呈します。
それは突如として上空から、氷で出来たパズルのピースが舞ってきたからでした。
薄蒼色をした氷片に、皆が空を見上げます。掌に載せても熔ける様子はありません。
その時の事です。料理教室の中から、自作を口に含んだ参加者の悲鳴が上がりました。
「痛ッ」
それは決して彼女がチョコ作りに失敗した為ではなく、突如として試作した品が氷のように硬く変わってしまったからでした。
チョコを作っていた皆の作品が、全て硬化している事が分かったのはその直後です。
このままでは、大変な事になってしまいます。
困り果てた様にオーナーのレンナとアルバイトの月谷初花が、右往左往しています。
CAFE内だけではなく、持参していた外の皆のチョコも硬くなっていました。ただしその事に気がついているのは、未だ一部の人だけです。
この状況では、試食会の開催もメイン展示の公開も、何より愛する人へチョコを渡す事も渡される事も、叶わなくなってしまいます。
別々の場所で、レンナと新がほぼ同時に呟きました。
「どうしよう、誰か助けて」
メインオブジェの公開及び試食会までは、あと半日ほどです。
それまでに無事解決する事は、彼らだけではできそうにもありません。
ぜひ皆が幸せなハッピー・バレンタイン・ディを迎えられる様、ご協力下さい。
担当マスターより
▼担当マスター
密巴
▼マスターコメント
初めまして。この度GMをやらせて頂く事になりました、密巴です。
これから、何卒宜しくお願い致します。
皆様には、初花(はっか)と一緒にチョコが硬くなってしまった理由を考察したり、新(あらた)と共にパズルのピースを集めて肖像画の修繕を行って頂ければ幸いです。
このシナリオは、無事に氷のピース製だった肖像画を修繕・公開し、試食会を開催する事、及びチョコを渡し渡されする事を、目的としています。
ドタバタコメディの(及び僅かにしんみりした)内容を、目指しております。
猫が衝突した肖像画は、氷製のパズルで構築されたものでした。
イルミンスールで学んだ経験があるオーナーのレンナが、肖像画を含めた氷のオブジェに、熔け無いよう魔法の粉を振りかけたのは、先日の事です。瓦解した際に、その粉も舞い散ってしまったようです。粉には、パズルのピース一つ一つに収束する魔法がかかっていました。ピースをはめ直す事により、粉も無事回収できるはずです。なお肖像画に描かれていた人物は、冬の女王の異名を持つ冒険者でした。
当日は――バレンタイン・ディ。
『硬くてチョコが食べられなくなってしまった』事は、大事件です。
折角の素敵な日取りなのですから、穏やかに愛を育む事が叶えば幸いな一日です。
そこで無事今回の混乱を治め、穏やかな一時が訪れる事を祈っています。
その為に、解決すべく、皆様にご参加頂きたい次第です。
何卒ご協力の程、宜しくお願い申し上げます。
▼サンプルアクション
・何故チョコが硬くなったのか探る。
・ピースを集めて、パズルを完成させる。
・猫のアリスが暴れた理由を考える。
・チョコを作ったり、渡そうとしたり、渡したり、渡されたりする。
・初花と新の間での、情報交換を手伝う。
▼予約受付締切日
(予約枠が残っている為延長されています)
2011年01月22日10:30まで
▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)
2011年01月23日10:30まで
▼アクション締切日(既に締切を迎えました)
2011年01月27日10:30まで
▼リアクション公開予定日(現在公開中です)
2011年02月08日