波羅蜜多実業高等学校

「勇介ったら、何やってるのよ」
　前田千鳥は蒼空学園の校門に仁王立ちしていました。
　その腕には『風紀委員』の腕章がさん然と輝いています。

「あっ、やっと来た……あんた何サボッてるのよ！」
「何だ千鳥か。サボッてるわけじゃねぇよ。依頼受けてモンスター退治だよ」
「って言ってもあんた、全っ然学校来てないじゃないの」
「別にいいだろ。ここは単位制だし」
　確かに蒼空学園は単位制です。生徒は自由に授業を選択出来、課外授業ももちろん考慮されます。
　とはいえ、学科を全部サボっていいか、と言えばやはりそんな事もないわけで。
　そこら辺を心配している様子の千鳥。その耳に不穏な言葉が飛び込んできました。
「まぁ３年で卒業する気もないしな」
「はあっ！？」
　思わず声を上げる千鳥。

（「ちょっと待って！　あたしには勇介と励ましあって学校を卒業後、
　パラミタをあちこち冒険して回るという壮大な未来予想図があるのに！？」）

　そう、この千鳥さん、勇介君に激烈片思いなのです。
　告白もしてないのに未来予想も何もないのですがそこはそれ、恋する乙女の夢大爆発です。

「今はほら、冒険が楽しいっつーか、教室で大人しく勉強なんてやってられないっつーか」
「でっでも、モンスターとか、毒とか食べ物とか、ちゃんと勉強しないと危険だし！」
　単位もヤバいし、あんたに何かあったらあたしどうしたらいいの？、とはやはり口に出せない千鳥。
「んな、かったるい。やっぱ実際体験してみねぇとな」

　…。

　…………。

　………………。

　お気楽な発言に、ブチッと千鳥の中で何かがキレました。
「……ふっふっふっ、ダメよ勇介。授業にはキチンと出てもらうわ。これは風紀委員としての生活指導です！」
「はぁっ、横暴だろそれ」
　風紀委員、な腕章をこれ見よがしに主張する千鳥に反発する勇介。
　これだけなら他愛の無い口げんかで終わっていたはずでした。
　二人にとって不運だったのは、偶然に御神楽　環菜（みかぐら・かんな）様が通りがかった事。


　そして。


「なら、勝負したらどうかしら？」


　カンナ様がそう思いついた事でした。

「あなたは背中にゼッケンをつけて逃げる、風紀委員のあなたは追いかけて、ペイント弾でゼッケンを狙う……どう？」

　これを機会にして、サボりがちな生徒の引き締めを行いたい風紀委員と、
　あくまで自由を貫き通したい一部生徒と。

　こうして、蒼空学園を舞台とした鬼ごっこが開催される事になったのでした。

　皆さま、はじめまして！　蒼空学園の杏飴あんこです。

　この度は学園生活での甘酸っぱい恋のお話ですが
　我らがカンナ様の一言により、どうやらドタバタの予感です。


　カンナ様は学園内にいくつかのしかけをほどこしました。
　吊り橋、落とし穴、鏡部屋……
　まるで、からくり屋敷です。
　どうやら、追うほうも逃げるほうも一筋縄とはいかなさそうです。
　カンナ様の不敵な笑みが気になります。


　【　アクションを書く際に……　】
　今回は風紀委員　VS　一般生徒なのでまずは自分がどちら側に属するのかを決めてください。
　（風紀委員に所属しても実際に風紀委員にはなれませんのでご注意ください）

　これを機に意中のお相手にラブアタックをしてみてはいかがですか？


　【　風紀委員の皆さま　】
　ゼッケンをつけている生徒なら誰にでもペイント弾を当てても大丈夫ですが、
　ペイント弾の数はひとり、一回だけなので相手は慎重に考えてください。
　好きなタイプなどを記入していただければ出来る限り反映致します。

　あえてのあえて、千鳥の思い人・勇介くんを狙うことも可能ですが
　そのときは……そのときです。
　女の恋心は純情であり、時には恐ろしくもあります。
　くれぐれもよくお考えの上、提出してくださいませ。


　【　一般生徒の皆さま　】
　自分なりの美学を持った上で参加していただきたいので、
　美学を記入お願いします。

　例えば・・・
　・規則に縛られるなんてカッコ悪い！
　・風紀や勉強なんかよりも大切なものがある！
　・……とにかく追われるのなら逃げたい！

　しかし、美学がないことが美学というのも可能です。
　希望のゼッケン番号やデザイン等あれば、そちらも出来る限り反映致します。
　
　ペイント弾に自ら当たりに行こうとするドＭ様も大歓迎です！


　また、風紀委員・一般生徒は男女関係なくお好きな方をお選びいただけます。
　MCとLCは別行動は出来ませんので、どちらかがサポートにまわる描写になります。
　パートナー以外との生徒との交流を深めてください♪

・かっこいい男子生徒を追いかける

・華麗にペイント弾をよける

・カンナ様の動向を追う