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天に地に、星は瞬く

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シナリオガイド

超獣がいなくなった町の……これからのための、お祭
シナリオ名:天に地に、星は瞬く / 担当マスター: 逆凪 まこと

 超獣の侵攻から、数日が経ちました。
 事後処理も粗方片付き、傷ついた者達も場所も、順調に回復に向っています。

 そんな中、全てが始まった場所”トゥーゲドアの町”では、フライシェイドや超獣等、封じられていた恐ろしい存在が全ていなくなり、町が安全になったお祝いとして、そして、これからの町の安定を祈願して、お祭りが行われることになりました。

「ここが”そう”だとは、俄かに信じ難いものですね」
 そこには、漸く歩けるほどに体力を回復したこともあって、長老に招かれていた超獣の巫女アニューリス・ルレンシアの姿もありました。
「一万年、という年月が、如何様に永いか、悟らざるを得ません……」
 長い間封印を受けていたアニューリスにとって、この時代は全く知らない世界です。
 戸惑いを隠せない様子に、町の状況確認と共に護衛を兼ねている氏無大尉が、複雑な顔をしていました。
「まだ本調子じゃないんだから、無理することは無いんだよ?」
 そう言った氏無でしたが、突然、彼の端末から『何言ってんだよ』と笑い声が響きました。
『”想像もしていなかった世界”が目の前にあるんだぜ。これほど面白いこともねえだろう。なあ?』
 通信機越しに言ったのは”愚者”です。事件の後、凡そ一方的にしゃべって終わるだけ、とはいえ、何かと接触をもってくるようになりました。そんな愚者の言葉に、アニューリスも少し笑います。
「ええ、はい。とても興味深いものばかりです」
 そう言う目に嘘は無いようですが、何か気がかりがあるのも確かなようです。
 不安とは違うその「何か」を、何となくはそれを察して、同じく護衛と、緊急時の備えとして傍にいたスカーレッドは敢えて口にしました。
「何か、気になることがあって?」
「ええ、はい。ディミトリアスの、ことで」
 案の定の答えに、スカーレッドが先を促すと、アニューリスはどこか遠いところを見るようにして、呟くように言いました。

「あの人は、きっとまた、私を置いて逝くのだろうな、と」

 悲しげな声に、巫女の胸元で小さく何かが光ったようでした。


 一方。

「ここが例の”遺跡”なのですかぁ。一万年も前のものなのに、まだ”生きて”いるんですねぇ……」

 故あって来ることのできないアーデルハイト・ワルプルギス(あーでるはいと・わるぷるぎす)の代わりに、様子見、と言う名の見学にやって来たエリザベート・ワルプルギス(えりざべーと・わるぷるぎす)が、溜息のように言いました。町の地下にある遺跡は、超獣の一件以降、元は神殿だったというかつての神秘的な雰囲気を取り戻しているのです。
「ここなら、結界も張れるから、何かするならちょうどいい……って」
 そう説明したのは、何故かディバイス少年でした。
 少年に身体を借りていた、この遺跡の術士の筈のディミトリアス・ディオン(でぃみとりあす・でぃおん)は、あまり体に負担をかけたくない、と引っ込んでしまっているのです。
「ですが、祭りの最後には遺跡の力も全て大地へ環す、と言ったのは彼の筈でしょう?」
 そもそも、遺跡で実験を行うために必要な結界を張るのも、ディミトリアスの仕事のはずだ。ソフィアの瞳調査団のサブリーダー、ツライッツが首を傾げましたが、ディバイスも困り顔です。
「遺跡を使う時は出てくるからって言ってるけど……」
 そう言って、ディバイスは、腕輪を見やりました。それは、ディミトリアスの双子の兄にして、超獣を復活させた張本人アルケリウス・ディオンを封じている腕輪です。その本来の持ち主であり、ソフィアの瞳調査団のリーダー、クローディス・ルレンシア(くろーでぃす・るれんしあ)の監視のもとで、ディミトリアスに預けられているものです。ディバイスがそれを気にしている理由を何となく察して、クローディスはそっとディバイスに囁きました。
「ディミトリアスが、何か言っていたのか?」
 案の定、ディバイスはこくん、と頷きました。
「全部終わったら、お兄さんと一緒にけじめをつける、って……」
 それを聞いて、クローディスは盛大なため息を吐き出しました。巫女の懸念はどうやら大当たりだったようです。
「全く、世話の焼ける連中だ」
「どうするつもりです?」
「どうにかするしかないだろう。幸い、手段はありそうだしな」
 そう言って、クローディスは不思議な欠片を取り出し、肩を竦めました。
「ここまで来たんだ。助けるなら最後まで面倒は見ないとな」


 その言葉に、水晶のようなその欠片は、小さくきらりと光ったように見えたのでした。



担当マスターより

▼担当マスター

逆凪 まこと

▼マスターコメント

はじめましての方ははじめまして
二度目以上の方は再びお目にかかれて光栄です、逆凪まことです

さて、今回は舞台をトゥーゲドアへ戻しまして、「月乞う獣、哀叫の咆哮」の後日談となります
町が安全になったお祝いとして、そして、これからの町の安定を祈願して、お祭りが行われることになりました
が、どうやら、お祭りの前に、もうひと波乱ありそうな雰囲気です

■超獣事件 おさらい■
 ここ、トゥーゲドアに、一万年前に封印されていた超獣が、アルケリウスと真の王を名乗る、世界樹”アールキング”によって復活し、世界樹イルミンスールを狙って侵攻しましたが、町の少年、ディバイスに体を借りたディミトリアスに協力した契約者たちの活躍によって、超獣を大地に還すことに成功。巫女は助け出され、アルケリウスは封印されました
(その他の詳細は 第一回第ニ回第三回をご参照ください)
 

とはいえ、お祭りはお祭りです
あちこちに屋台が並び、食べ物や飲み物が並んだ、町総出のパーティーのような雰囲気です
今までのお話に参加された方も、そうでない方も、是非お祭りを楽しんでいってくださいませ



今回は、純粋なお祭りなので、判定はかなり緩めになっています
お祭り本番への参加は(勿論アクション内容にもよりますが)基本的にダブルアクション対象外といたしますので、楽しんでいただけたらと思います
※ただし、スケジュールを三つ跨ぐようなアクションは、通常通りのダブルアクション判定となります
  スケジュールについては、下記をご参照ください
※キャラクターの別行動は変わらずダブルアクション寄りの判定となります

ちなみに、余談ではありますが、今回のシナリオでガイドに登場したNPC達は
下記のスケジュールにしたがって、色んな場所でうろうろしていますので、遊んだりつついたり誘ったりできます
ガイドをご参考の上、ご興味があれば構ったりしてやってくださいませ
※逆凪NPCの詳細は、マスターページに記載しています。 


<<お祭のスケジュール>>

■お祭の準備(早朝)
 氏無、スカーレッドが復興状況の確認やら、巫女の護衛をしながらうろうろしています
 町長、長老たち、町の人たちのお手伝いや、見学などできます
 愚者が時折ちょっかい出してくる端末は氏無が所有していますが、接触は特に禁止されていません

■遺跡の見学
 かつては神殿だった遺跡は、以前の通路を復活させる作業を行っています
 遺跡の見学や、結界を利用して、珠の調査など行ったり出来ます
 ※珠の調査が行えるのは、称号を所有している方に限ります
 先日使われた”槍”にあたるものはそのまま残されています
 色々調べたりは出来ますが、既に調査団や教導団が調査した後なので、余り真新しい情報はないでしょう

■お祭の開始(昼の部)
 町を上げての立食パーティが開催されます
 食事やデザート、お酒やソフトドリンクは、全て無料となっていますし、持ち込みも可能です
 ストーンサークルのある町の中心ではステージが組まれていて、賑やかな音楽が常に演奏されており、出し物など、自由に飛び入り参加することができます

■遺跡
 超獣の事件の折、ここに集まったエネルギーを散らす術を行います
 巫女も、神殿の主として参加しており、術の様子などを見学することが出来ます
 その後、ディミトリアスはアルケリウスの封じられた腕輪に自らも入り
 共に封印されることで、けじめをつけようと考えているようです

■お祭本番(夜の部)
 遺跡から解放されたエネルギーが灯り代わりをして、美しく町をライトアップします
 食事のテーブルは町の中心に集められ、それを囲む幾つかの店が軒下を貸し出したりバルコニーを開放したりしていますので、座ってゆっくりすることができます
 最後に光が空に還る、幻想的な光景を目にできるそうです


<<シャンバラ観光パンフレットより抜粋>>

 きれいな円形に広がった、古い景観を残す、小さいですが美しい町です
 東西南北に、商店が両脇に並ぶ大通りが十字状に伸びており、その中央にストーンサークルがあります
 民家は、広い屋根が隣同士と触れ合うほど密集しており、空が見えないほどです
 そのため、大通りから一歩外れると、一種のアーケード街のようになっています
 上空から見ると、十字の文様が彫られたメダルのように見えるかもしれません

 地下の遺跡は、やや傾斜のある通路が、地下に向かってまっすぐ奥へ続いていて、最奥では、ドーム状の巨大な空間が広がっています
 ドームの壁には無数の穴があいていて、壁側には地上のストーンサークルと同じ配置で石柱が立っています
 中央の床には、月の満ち欠けを現した刻印と、それを繋ぐ溝が刻まれています
 現在は通路の封印も撤去され、調査団によって修復が進められているようです



▼サンプルアクション

・お祭を楽しむ!

・お祭を手伝う

・遺跡を見学する

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2012年09月20日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2012年09月21日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2012年09月25日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2012年10月10日


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