注意
※MC描写がされないシナリオです。参加の前にマスターコメントをご覧下さいませ※
こっそりと。
こっそりと。
パラミタ人の間でメモが回されます。
こっそりと。
こっそりと。
「うん? さっきから何してるんだ?」
こそこそしているポーレットの後ろ首を、フウリ・モリウタがむんずと捉えました。
「ちょっと、何するのよ!」
ポーレットはじたばたじたばたとフウリの手から逃れようともがきます。けれど、2人の体格差からして逃げられようもありません。
それでも、必死に身体の後ろにメモを隠してポーレットは抵抗します。
「その隠しているものは何だ?」
「内緒に決まってるでしょ」
「内緒にしないといけないようなものなのか?」
「それも内緒。あんた、あたしを仲間はずれにさせたいのっ?」
絶対に口は割らないぞと、つんと横を向くポーレットにフウリは苦笑して、捕まえていた手を放しました。
「まあいいけど。ハメをはずしすぎるなよ」
「フウリに言われなくても分かってるわよ」
鼻の頭に皺を寄せて可愛くない顔をすると、ポーレットはぱたぱたと走っていきました。
その後姿に、フウリは呟きます。
「いってらっしゃい」
薄々感づいてしまっても、地球人は知らなかったことにするのが礼儀。
だって、気づいてしまったとはっきり知らせてしまったら、パートナーはもう『内緒のお茶会』には出られなくなってしまうから。
今回のお茶会の場所は古いお屋敷。
最近は使われなくて埃をかぶっているから、まずはわいわい掃除をしましょ。
オーブンに火を入れて、ごちそうを作りましょ。
あとは思い思いに、おいしいものを食べたり、庭を散歩したり、お喋りをしたりして過ごしましょ。
あんまり遅くなると、地球人に心配されちゃうから、そこそこの時間にはお開きにしましょうね。
内緒。
ないしょ。
地球人には内緒で、お茶会をはじめましょう。
ないしょ。
内緒。
秘密ってちょっとドキドキするから。