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お化けの少女と肝試し

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お化けの少女と肝試し

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シナリオガイド

心を忘れた亡霊に楽しみを教えてあげよう!
シナリオ名:お化けの少女と肝試し / 担当マスター: 蘭鈴六

 イルミンスール魔法学校付近の森。
 既に日は落ち、辺りには学校から漏れる光だけが全てです。
 その入り口にはイルミンスールの男子生徒の姿が2つ。
 片方は暗さに怯えているのか、びくびくと身震いしているようです。

「ほ、ホントにいくのか……?」
「何ビビッてんだよ、当然だろ?」

 身震いする生徒が食い下がりますが、もう片方の生徒は聞く耳持ちません。
 どうやら、肝試しと称して夜の森へ向かうつもりのようです。

「夜の森なんて危ないだろ。 最近はでっけぇヒュドラが出るっていうし」
「あれ、校長のペットらしいぜ?」
「えっ」

 厳密には違うのですが、会話に出ているヒュドラは校長の管轄外の生物。
 基本的には生徒を襲うという事はなく、好物も人肉ではありません。
 確かに、森の泉に住んでいるようですが危険な存在ではないというのが学園での認識です。

「ほら、ぱぱっと行って帰ってくるだけでいいんだよ、いくぜ!」
「あ、ちょっとぉー!」

 制服の首根っこを掴まれ、森の中へと足を踏み入れます。
 確かに夜の森は危険という認識が強いですが、この森は学生の為にも管理されており、然したる危険はありません。
 あったとしても低レベルなモンスターがいる程度、そこそこの実力を持つ自分なら大丈夫だと、そう思っていたのです。

「ふぁっ!?」
「な、何だよ……うあぁ!?」

 元々怯えていた生徒が情けない声を上げ、足を止めた生徒も目の前にあるものを見て驚きの声を上げています。
 彼らの目の前に居たのは半透明の少女。
 それは大地に足を付けておらず、宙に浮いている。
 おぼろげなその衣類は朽ち、ウェーブがかった髪で表情は見えません。
 しかし、それからは魔力めいた何かを感じない、モンスターでも無いという事は明白です。

『……出てけ』
「う、うわぁぁぁっ!!」

 これはそう『幽霊』だ。
 そう思った2人は悲鳴を上げ、勢いよく学校へ向かって逃げていきます。
 残ったのは半透明の少女。

『ざまーみやがれですぅ!!』

 ばさりと髪を翻した少女の顔はエリザベート・ワルプルギス(えりざべーと・わるぷるぎす)そっくりの顔に髪型。
 彼女は魔王エリザベート、エリザベートのデータから作り出したコピー体、そのホログラムです。

「よくやったですぅ。 ったく、最近の生徒共は風紀がなってねぇですぅ」

 森の暗がりから現れたのは何かの装置を手に持つエリザベート。
 その装置から発せられる光はエリザベートそっくりの少女を作り出しています。

『あの……』

 木々を文字通りすり抜けて現れた半透明の少女。
 彼女はホログラムではなく、文字通り本物の霊体です。
 しかし、どこかどぎまぎして恥ずかしそうにしている彼女はどうにもお化けらしくありません。

「こんな感じで脅かしてやれば楽しいですぅ!」
「そうですぅ、ババ様が変な噂を流したおかげで生徒達はバンバン肝試しに来るですぅ」

 彼女はこの森にしがみ付いていた地縛霊ですが、大したこともできない存在です。
 しかし、長年この地にしがみ付いて居たおかげで下手な契約者を凌駕する力を備えてしまっているようで、うかつに浄化ができない状態になってしまっていました。
 ですが、地縛霊は未練が無くなれば成仏する。
 その為に魔王を率いて彼女に相対し、願いを聞いてみたところ『楽しい』事を知りたい、と言い放ちました。

『えっと……』
「ああもう、変な噂が立つ前にとっとと楽しんで成仏しやがれですぅ……」
『その……』

 会話が成り立たずに脱力するエリザベートとどうしたらいいのかわからない少女の霊。
 とにかくこの地縛霊を早く成仏させたいと願うエリザベートは協力者達がどう動いてくれるか待つ事にしました。

担当マスターより

▼担当マスター

蘭鈴六

▼マスターコメント

また、今回のシナリオに登場している魔王エリザベートにつきましては、
下記のシナリオや、蘭鈴六が過去に執筆した魔王絡みのシナリオを参照していただけると幸いです。
βシミュレーター

■依頼内容
今回のシナリオの目的は
『地縛霊の少女を楽しませ、成仏させる』
というのが最終的な目的となります。

一見大したことが無さそうな相手に見えはしますが、
長年魔力を蓄えてしまったおかげか、とんでもない力を持っているようです。

その為に、下手に刺激はせずに成仏してもらう事で、森から立ち退いてもらおうというのが目的です。
楽しんでもらう為に、折角なので名もなき生徒達を驚かしてやろうというのがエリザベートの魂胆でしたが、
あまりにも引っ込み思案すぎるおかげで中々うまく行ってないようです。

基本的には肝試しを楽しんでもらうのが『らしい』でしょうが、
どう楽しませて頂くかは皆様次第です。

■地縛霊の少女について

いつの頃か、イルミンスールの森に住み着いてしまっていた少女の霊です。
過去の事を思い出したくないのか、記憶を失っているようで、何も思い出せないようです。

更に極限的な引っ込み思案で殆ど話しかけても会話が成り立たないようです。
最も、その引っ込み思案すぎる性格のおかげで今まで誰にも見つかっていなかったようで、
最近になって魔力が高まりすぎてその存在が知られるようになったようです。

蓄えている魔力は本物で、下手に刺激すると力が暴走、
辺り一面を吹き飛ばすような大参事が起きる可能性があるでしょう。


■NPCについて

エリザベートと魔王エリザベート、通称「マオ」「マオザベート」の2人が少女の霊と共に居る状態です。
魔王に関しては、幽霊の真似事をする為に今回は機晶姫の体は学長室でエリザベートのデコイとなっています。

2人はあらゆる手を尽くして生徒達を脅かして楽しませようとしていたみたいですが、
引っ込み思案な彼女は中々脅かすことに参加出来ず、楽しめていないようです。
※エリザベート達は割と楽しんでいるようでした。

アーデルハイトは学園で噂を流しているようですが、
協力を頼めばきっと悪巧みをしながら協力してくれるでしょう。


■舞台の説明

今回の舞台は夜のイルミンスールの森。
生い茂る木々のせいで月の光が差し込まず、灯りがなければなかなか動き辛い場所です。
※エリザベートは魔王を灯りにしているようです。

近くには湖があり、先日魔王が部下にしたヒュドラはそこに居を構えており、
彼のおかげで周囲の低級モンスターの活動は大幅に弱まっており、モンスターに襲われることは全くないでしょう。


■やってくる生徒達

イルミンスールに所属する名もなき生徒達です。
殆どがアーデルハイトに唆されて森へやってきたところ、肝試しの餌食になっているようです。

今のところ無差別にやっているようですが、連絡を取れば指定の生徒を送ってくれることになっています。
※アクションでどんな相手に、というのを指定すれば指定の生徒達を送ってくれるでしょう。


■最後に
少し早い肝試しとなりますが、地に縛られた少女の霊を楽しませ、解放させてあげてください。
皆様も楽しみ、少女も楽しんでお別れができる事を祈っております。

▼サンプルアクション

・肝試しで生徒達を脅かす

・肝試しを楽しむ

・肝試し以外で遊びたい

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2014年06月02日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2014年06月03日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2014年06月07日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2014年06月18日


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