【●】葦原島に巣食うモノ 第三回 リアクション公開中! |
シナリオガイドカタルの暴走、漁火の暗躍、葦原島の謎。
シナリオ名:【●】葦原島に巣食うモノ 第三回 / 担当マスター:
泉 楽
* * * 「――俺とヤハルは、翌日、里に戻った」 オウェンはその時、ヤハルと共に町に出ていました。明倫館が葦原島に移設される前のことで、今ほど町は発展していませんでしたが、契約者の話は既にこの土地にも届いていました。遠くない未来、何か動きがあるかもしれない――そう話しながら戻ってきたのです。 「トサクの生命エネルギーを取り込んだことで、カタルの『眼』は容量がいっぱいになり、犠牲者は十五人ですんだ」 とはいえ、百人ほどの里にとっては大打撃でした。カタルを危険な存在として、殺すべきだと言う者もありましたが、結局、次の「眼」の持ち主が生まれるまで、という条件付きでカタルは生き長らえることになりました。 「幸い――と言っていいか、カタルは何も覚えていなかった。だから全てをトサクのせいにして、俺とヤハルがあの子を鍛えることにした。主に精神面を。だが、結局のところ、失敗したというわけだ」 治療を終えたオウェンは自嘲気味に言いました。 「今度は、何人分を取り込めば満足するのか……」 「気絶させたらどうでありんすか?」 ハイナ・ウィルソン(はいな・うぃるそん)が尋ねました。 「『眼』は他の器官と同じだ。気絶をしていても、カタルが生きている限り、勝手に生命エネルギーを取り込み続ける。気絶すれば意志の力で押さえつけることが完全に出来なくなる」 「つまり、正気に返すことが肝心というわけでありんすね?」 「でなければ……」 オウェンは口ごもりました。 「そうだ、『風靡(ふうび)』を使えばいいんじゃないか?」 誰かが言いました。「風靡」は、使い手の意志で相手の感情を操る剣です。うまく使えば、カタルの意識を甦らせ、暴走を抑えることも出来るでしょう。しかし「風靡」は、御前試合の優勝者に賞品として渡してしまいました。その人物がどうする気であるか、まだ分かりません。 カタルはふらふらと明倫館の中を彷徨っているという報告が入りました。どうやら町へ向かう様子はないようです。 「触手と違って、生命エネルギーを求めるというわけでは、ないようでありんすね……」 「だが、もし町へ出たら――」 「観客も避難させなきゃ!」 御前試合の観客は、ハイナの命令で留まったままなのです。 「俺が止める」 オウェンは、左腕を支えにして立ち上がりました。右腕は、肘から先がありません。 「どんな手を使ってでも、俺が止める。それが俺の役目だからな」 漁火(いさりび)は、偽の「風靡」を指先で弄りました。 「やられましたねえ……」 本物は御前試合に優勝した仲間が手に入れましたが、漁火の元にはまだ届いていません。 「これで失敗したら、あたしはあのお方に合わせる顔がありませんよ」 どうする、と尋ねる仲間に、 「まあ、いいでしょう。要はあの坊やが溜め込んだ命を、翼ある大蛇を目覚めさせるきっかけにすればいいんです。後は鏡に封じた分で動けるようになるでしょうし、そうしたら、大蛇はいくらでも食いたい放題でしょう」 封じることの出来る唯一の人物は、今や倒さねばならない存在です。 「皮肉なもんですね」 漁火は楽しげにくつくつと笑います。 「だって、そうでしょう? 今度はあの坊やをあたしらが守らなきゃならないんですから」 担当マスターより▼担当マスター ▼マスターコメント
泉 楽です。「葦原島に救うモノ 第三回」シナリオガイドをお届けします。 ▼サンプルアクション ・御前試合の会場から、観客を避難させる ・オウェンについていって、カタルを何とかする ・漁火の味方をする ・漁火を倒す ・ミシャグジについて更に調べる ▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています) 2012年04月21日10:30まで ▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました) 2012年04月22日10:30まで ▼アクション締切日(既に締切を迎えました) 2012年04月26日10:30まで ▼リアクション公開予定日(現在公開中です) 2012年05月15日 |
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