ごきげんよう。ゲームマスターの640です。年の瀬となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
シナリオガイド『琥珀に奪われた生命』後編をお届けします。
前編のリアクションにて迎撃した通り魔たちの根拠地が判明し、後編である今回はそのアジトである遺跡を攻略することが、重要な目的の一つとなっています。
−遺跡の構造・犯人たちの正体−
岩山に建造された太古の遺跡は、地下十数階程度の階層が下へ下へと続いており、その最下層には犯人たちによって増設された、生物兵器培養のためのプールがあります。
その中には未だ生育途中の兵器がいくつか残されており、直上の階層に安置された『魂の牢獄』から、いつでも最高出力のエネルギー供給ができるよう接続されています(『魂の牢獄』自体は最低限の制御装置として、外部電源によって僅かながら稼働ができるよう改造されており、通常時の生物兵器の製造における最小限・緊急時の移送に備えた最大出力どちらにもすぐに対応ができるよう運用されているようです)。
彩夜たちから生命そのものを奪っていった犯人たちの正体は、未来からやってきた、生物兵器の研究者たちでした。
彼らは自らのつくりあげた二体の生物兵器に絶対の自信を持っており、『魂の牢獄』の力を用い、最後の仕上げとしてそれら二体の怪物を未来へと、運び去ろうとしています。
そのために『魂の牢獄』が完全稼働されれば、その内部に取り込まれた人々の生命は消費され、永久に失われてしまいます。
男たちは前編と同じく、皆一様に長いローブを身に纏っており、彼らによって雇われた黒づくめの用心棒たちとの判別は容易です。そのローブの長い袖に『吸命の琥珀』を隠し持っている可能性が高く、気を付ける必要があります。
彼らをルシアとともに迅速に捕らえ、フル稼働させる間を与えることなく『魂の牢獄』を停止・もしくは破壊することで、計画を阻止し、奪われた人々の命を開放することが、今回のシナリオの大きな目的となります。
−『魂の牢獄』の中の、人々−
前編において彩夜がそうであったように、『魂の牢獄』に生命を奪われた人々は今もなお眠り続けています。
彼ら、彼女らは穏やかな、だけれど無気力で怠惰を貪り続ける夢の中にいます。なにも奪われず、なにも争わず。けれどなにもかなわない、そんな共通の夢の世界で、それぞれ自分自身の力だけでは抜け出すことのできない場所で、何の疑問も感じずにゆるやかに永久の眠りへと向かっています。
外部からの力でもそれはやはりどうすることもできません。『魂の牢獄』から解放してやる以外、救う方法はありません。
夢の中にいる者たち同士が、互いが互いの矛盾点や違和感に気付き、指摘しあうことができればあるいは、目覚めることもできるかもしれませんが。
−二体の生物兵器−
未来人の技術者たちが『魂の牢獄』と『吸命の琥珀』を用い、人々の生命を奪って回っていた理由が、この二体の巨大生物兵器、『G−ブレイド』と『M−リーフ』です。
いずれも十数メートルはあろうかという鉛色の巨体であり、滑らかな岩石にも似た頑丈な皮膚と強靭な肉体を持ち、高い破壊力を秘めています。『G−ブレイド』の黒い牙には猛毒があり、『M−リーフ』は若干パワーの部分で劣りますが、そのかわり飛行を可能にする巨大な翼を背中に一対、持っています。
技術者たちはこの二体を未来へと移送すべく、また自らの逃亡の手助けとするために、遺跡内のプールから、涼司や香菜のいる麓の司令本部に向けて解き放ちます。
幸い、二体は未来での最終調整が必要な状態であり、非常に燃費が悪く時間が経つに連れ粘土のように全身が硬化しひび割れていきます。長時間戦闘には向いていません。そこを突けば、対処も容易なものとなるでしょう。
以上が、このシナリオの概要となります。
それでは皆様、ご参加をお待ちしています。