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神々の黄昏

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神々の黄昏
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リアクション

 6.フマナ崩落


「ドージェ様ぁあああああああっ!」

 巨大な暗黒の穴を前に、マレーナが悲痛に叫んでいた。
 足下にドージェの携帯電話が転がってくる。
 マレーナは拾い上げると、穴に向かって駆け出した。
「早く! お助けしなければ!」
「無駄じゃ!
 ナラカへ落ちて行くだけだぞ!」
 セリヌンティウスの声は届かない。
 マレーナは穴へ、飛び降りようとする。
「マレーナさん。
 駄目です!」
 小型飛空艇が、マレーナの体を受け止めた。
 グレンだった。
 彼は『神の闘気』崩壊と共に、マレーナの下へと駆けつけたのだ。
「いやぁ!
 放してっ!」
 グレンの手を振りほどいて、飛空艇から飛び降りようとする。
 
 ピキンッ。
 
 マレーナの中で何かが弾けた。
 彼女は大きく両目を見開く。
 そのままがくりっと、飛空艇の床に両膝をついた。
「ドージェとの契約が“引きちぎられ”力を失ったか。
 だが、この娘にはその方が幸せだろう」
 マレーナの腕の中で、セリヌンティウスは大きく息を吐く。
「マレーナ……?」
 グレンは手を差し伸べようとして、ハッとした。
 彼女はドージェ様、と呟きつつも、どこか微笑んでいるように見えたから。
「あなたは、初めから総て……」
 そこまで言いかけて、グレンはゆっくりと頭を振った。
 彼女はパートナー――当たり前のことなのだ。
 
 一行を乗せた小型飛空艇は、一路シャンバラを目指して飛んでゆく……。
 
 ■
 
 ドージェとケクロプス――。
 2人の神々を飲み込んで、フマナの地割れは収まった。
 夕日に陥落したフマナ平原が、赤く照らされる。
「龍騎士団」の姿は既にない。
 ドーチェの名を慟哭する学生達の姿だけが、荒野にただあるのみである。
 
 ■
 
 後日――。
 
 戦闘に参加したシャンバラの学生達のうち、龍騎士団に保護された者達は、フマナの件が片付き次第全員解放された。
 騎士達にとっては、ドージェとの戦いだけが「総て」であったようだ。
 学生達の処罰は公約通り、東西のシャンバラ政府にゆだねられることとなる。
 
 ■
 
 それらを総てカメラに収めて、宇都宮祥子はフマナから立ち去った。
 
 彼女の資料が空京大学で公開され、ドージェ抹殺計画の一部始終と、龍騎士団の桁外れの強さが明らかになるのは、今少し後のことである……。

 <了>

担当マスターより

▼担当マスター

大里 佳呆

▼マスターコメント

 まず、当シナリオへの多数のご参加をありがとうございました。
 今回の結果を受け、次回からのグランドシナリオには、以下の結果が引き継がれます。

1.ドージェ、及びケクロプス死亡。
  マレーナのパートナー契約解除。
2.ミツエのシャンバラへの生還。
  スヴァトスラフの死亡。
3.フマナの人々を全員救助できたこと。
  学生達がアイシャを守りきったこと。
 
■称号について■

 特に隠蔽手段を考えずに龍騎士団と戦闘を行った方々には、停学の称号が出ております。
 特別なペナルティはありませんが、シナリオによっては行動を制限される場合があります。
 該当者は以下の3名です。
 
【(パラ実)2020年中停学処分】吉永竜司
【(パラ実)2020年中停学処分】白津竜造
【(百合園女学院)2020年中停学処分】伏見明子

 またフマナ救助で特にご活躍された方で、東シャンバラの学生には、以下の称号が出ております。
 
【東シャンバラロイヤルガードに推挙された】

 希望される場合は、次回グランドシナリオなどで正式な称号に差し替えさせて頂きます。
 該当者は以下の2名です。
 
 ・ジークフリート・ベルンハルト
 ・エッツェル・アザトース
 
 教導団本校送りとなった「脱走犯」の方々については、【教導団本校送り】の称号が出ております。
 教導団が関わるシナリオやグランドシナリオなどでは行動に制限が出る場合がございます。
 また退学届を出された伏見明子様についてですが、学校側では処分保留の扱いとなるため、「百合園女学院」在籍扱いとなります。
 その他、数名の方に称号が出ておりますのでご確認ください。

 それでは、失礼致します。